たぶんそう思う...

高校3年生の彼、広野将志。まーくんは5歳年下の隣に住んでるあたしの幼馴染で現在彼氏らしい。えっちはついこの間酔った勢いでいたしてしまいました。
そのままなし崩し的に付き合ってるって言うか、押し切られたって言うか...ま、気心も知れてるし、体の相性もいいみたいだし...まーくんは長年の片思い成就だって喜んでる。私の中のまーくんは、幼い頃の可愛いってイメージと、18になった男の子(まだ男って程でもないのよねぇ。)のギャップに少し苦しんでる。でもけっこう好みのタイプに育ってくれちゃって仕草の一つ一つにもけっこうドキドキしちゃうんだから。おまけにキスもえっちも上手。
推薦で受験の終わった彼は気楽なもので、冬休みに突入した今、毎日バイトに出かけている。それでも夕方には帰って来て、せっせと夕飯をこしらえて待っててくれる。
もしかして、まーくんってすごくお買い得だったのでは??
「お、おいしい...」
「へへ、槇乃さんが喜んでくれて嬉しいな♪それちゃんと出汁からとって煮込んだんだよ。」
目の前には味噌汁、肉じゃが、お漬物に、酢の物はきゅうりと小魚、出汁巻き卵まで揃ってる。あぁ、懐かしのおふくろの味!はっきりいってあたしは料理はほとんどしない。だからこんなの母さん達が二世帯住宅建てて兄貴夫婦と引っ越して行ってからずいぶんご無沙汰してたのよね。
「バイトって料理屋さん?」
「そ、知り合いのとこでね。小料理屋っぽい居酒屋なんだけど、俺仕込みの方が上手だからってそっち手伝ってたんだ。人手のないときはフロアにも出るから夜遅くなったりするけど、冬休みになるとバイト増えるからね。向こうで作ったの少しもらってきたりもしてるよ。」
にこにこと嬉しそうに説明する彼にはなんの邪気もないように見える。けれどこれを食べ終わったら、ちゃんと見返りを要求されるのは判ってる。
「槇乃さん、一緒にお風呂はいろ♪背中流してあげるからね〜」
食事の終わったあたしを、嬉しそうに風呂場に引きずり込む。さすがにそこまではいやだよぉ!
「昔一緒にはいったじゃん。」
昔って、とんでもなく昔でしょ?夏場のプール代わりに水浴び、近所のみんなでやってました。けどまーくんの場合普通に入る気ないでしょ?
「やだやだ!この間も何もしないっていって、いっぱいしたじゃない!」
ほんとに若いっていうか、見境がないっていうか、お風呂の中で散々鳴かされて湯あたり起こしたんだよ、あたしは!この子の体力ってなんだか際限ないんだもん。
「だから、お風呂の中ではしなかったでしょ?あれでも我慢したんだからね〜」
ね〜って、入れなかっただけで、あたしに奉仕させて出してたでしょうが!!一回でも抜いてたらちょっとは休めるかと思ったのに...3回もシタじゃない!
「平日は仕事に響くから12時までに一回だけって決めたよね?守る気あるの?」
これは三晩ここに居続けたカレにさせた約束。はっきり言って月曜日仕事にならなかったもの。
「平日ってことは休みの日はそれ以上シテもいいんだよね?だけど槇乃さんが一回で満足できるの?昨日だって...」
「うぐっ、それは...」
はい、自分からおねだりしましたよ!『もう一回シテ』って。だってあんなにあっさりやられちゃったらこっちが我慢できなくって...
「守るのやめようかなぁ」
「わかった!休み前はいいから、守って...」
「やったね、好きだよ槇乃さん♪」
虚脱感...なんでかな?すっかり身体も心も馴染んじゃってる?それにこの無敵の笑顔には逆らえない。なんでだろう...昔っからまーくんににこって微笑まれると弱かったんだよなぁ。可愛かったし...。それに『今日は遅くなるから待ってなくていいよ』ってメールしてると、自分の家にちゃんと帰ってるし...次の日が怖いけどね。
「でもさ、明日のクリスマスイブは平日だけど休日扱いだよね?」
「へ、なんで?」
「なんでって、クリスマスイブだよ?どっかにでかけよっか?食べに行ってもいいし、ホテルに泊まるっていうのもいいなぁ。」
「...やだ。何処行ったって人でいっぱいだし、混んでるもん。わざわざ泊まるなんて、家でゆっくりするの!次の日休みじゃないんだよ。」
「槇乃さん...ほんとに女?」
疑い深い目でこっちを見る。
「今朝も確認したでしょ?」
朝寝ぼけてるあたしを、しっかり朝えっちして起こしたでしょうが!
「そりゃしっかりと...。ね、もしかして、槇乃さんクリスマスにトラウマかなんかあるの?」
ギク!なんて勘が鋭いの??か、顔にでてたんだろうか?
気がつくと背中側にぴったりと立ってる。腕はすでにあたしの身体に巻きついてるから...逃げられない。
「元カレが...クリスマス前にあたしを捨てて、あたしのために半年前から予約してたホテルに新しい彼女と行ったのよ!そして突然捨てられたあたしは寂しいクリスマスだよ!おまけにあいつ、最後の最後までしっかりえっちしておいて『身体には未練がある』とか何とか。さすがにキレてぼこぼこにしたけどね。それ以来クリスマスなんて大嫌いよ!」
ぎろっと背中を振り返ったら、にこにこ笑ってるるまーくんの顔が間近にあった。
ああ、でもなんでこんなに全部包み隠さずいっちゃうんだろ?あたし...
「槇乃さん、可愛いね。それってもう何年も前の事でしょ?大丈夫、俺10年間気が変らなかったから、これからも変らない自信あるよ。」
くすくす笑いながら首筋に生暖かい唇を押し付けてくる。もう、何やってんのよ!!
「それじゃ、おうちでゆっくりケーキと、シャンペンで楽しもうか。ケーキはチョコがよかったんだよね?槇乃さんは。」
前に回された手がブラウスのボタンを外し始める。こら、やめなさいって!言葉に出せなくてぱちんと手を叩く。
「そんなの、よく覚えてたわね。」
あたしはいちごショートが嫌い。食べれないいんじゃなくて、選ばない。当たり前すぎて、予想できてだめだった。生クリームだけだとやたら甘いし、12月の苺なんてすっぱいだけだもん。それよりもタルトやチーズケーキ、チョコレートケーキの洋酒のきいたのが好き。あれ?最後にまーくん家とクリスマスパーティしたのはあたしが中2でまーくんはまだ小3の時だったよね?たしかあの時、あたしだけお母さんがガトーショコラ買ってきてくれていて、まーくんはそれをすごく食べたがった。でもちょっと苦めで洋酒のきいたガトーショコラはまーくんにはまだ早くて、結局あたしが食べたんだよね。
「もうガトーショコラが苦くて食えねえなんて言わないから。」
ひょいっと体が回転させられた。
「俺も大人になったからね。だから、今日の分のえっちしよ?ちゃんと晩御飯作って待ってたんだから、ご・ほ・う・び♪」
キスが始まる。まーくんのキスであたしはすぐに抗えなくなっていく。唇に触れるか触れないかの優しいキスを繰り返す。子供っぽいキスで人を油断させておいて、あたしの口元が気持ちよく緩んできたら少しずつきつくなって、まーくんの舌先があたしの中に入り込む頃にはあたしの膝は崩れ始めてまーくんの支えなしでは立てなくなってくる。
「んっ...あふっ、ん...」
糸を引くようなキスが終わり、ゆっくりと唇が離される頃にはもう脱衣所で服全部剥ぎ取られてる。っていうかまーくん、いつの間に自分も脱いだの?その手はゆっくりと胸の膨らみを掬い取って気持ちよさそうに動かしてる。あ、気持ちいいのは私の方か...反対の手がわき腹をくだり、腰のラインを捕らえるとその奥に指を伸ばしてくる。
「やっ、だめ、まーくん、お風呂まだだから...んんっ、やあっ、んっ!」
「我慢できないくせに。槇乃さんのもうここ蕩けそうだよ?やっぱり今日はおふろでしよ?」
まーくんの長い指があたしの中をかき回す。キスだけでこんなに濡れちゃうなんて...あたしの身体ってこんなにいやらしかった?大学時代の彼と別れてから、時々は、自分で慰めたりもしましたよ。だってもう体が覚えてるんだもの。だけど誰かと遊ぶ気もなかったし、告白する勇気もなくしてたくらいだったから、長らくは誰のものでもなかったこの身体が、たったの数日間でこんなにも変るなんて...
すっかり彼のモノになりつつあるカラダ。あたしの言うことも聞かずにどんどんまーくんのいうことだけに従ってしまうの。でも、だめ!明日も仕事があるんだから!!
「又湯あたりするでしょ、んんっ!明日仕事なのに...」
「じゃあ、ここでこのままさせて?あとで体洗ったげるから、ね。」
ここって脱衣所だよ?もう何考えてんだか...お風呂の中よりましかな?なんて思ってしまうあたりもう完全に洗脳されてるのかもしれない。
「い、一回だけだからね!どうせ明日のイブもイロイロ考えてるんでしょ?」
「そっ、だから槇乃さんは俺だけを感じてればいいの。何も考えなくていいから...」
そんなこと言ったって、どうせすぐに何も考えられなくさせるくせに。
「あん、あっんん!ま、将志ぃ...」
狭い脱衣所に座るように寝かされたまま一気に奥まで貫かれてしまった。だめだ、気持ちよすぎ...さっきまで理性をもって接してたのにぃ、もうどっかにいっちゃったよ...
「槇乃、ち、力抜いて!」
もうびくびくとひくつきはじめたあたしを落ち着かせるためにまーくんはじぶんのモノをゆっくりと引き抜こうとした。それはもう逆効果で、あたしはたまらなくなってそのまま彼の上に体重を移動した。
「やあっ、ん、だめっ!このまましてっ」
バスマットの上に座ったまーくんの上にのっかったあたしはそのまま腰を動かし始める。だって、我慢できないんだもの...
「あぁん、いい、いいっん!はぁん将志ぃ、将志...」
「槇乃、ったくこんな、もたなくなるだろ!あぁ、いいよ、槇乃!すげえ締まるよ...」
まーくんの手が腰に当てられて、下からも激しく突き上げられる。子宮まで届いたまーくんのモノの圧迫感を感じながらどんどん昇り詰めていく。
「いっちゃう、いっちゃう、将志、ああぁぁ...」
「槇乃っ!」
まーくんも我慢し切れなかったみたいであたしの中で大きくはじけた。
「くそっ、ここで我慢して風呂場に持ち込んでやろうと思ってたのに...槇乃、感度良すぎだよ。」
『毎日シテルのにいやらしいカラダだね』
まーくんが自分のモノを抜き取る時に耳元で言った。
「やぁ...」
思わずその言葉にも感じてしまって、カレが抜け出すのを思わず拒否してしまった。
「だめだよ、一回抜いてからね。お風呂できれいにしてもう一回いれてもいい?」
ずるっと避妊具が白濁液を含んで取り出される。まーくんも、今聞けば拒否れないのを判ってて言うんだから、もう!
その後は...またお風呂場で鳴かされて、ベッドにもぐりこんだ頃にはぐったりして泥のように眠ったあたしでした。
こんなんで、明日のイブどうするつもりなんだろう?まーくんは...
朝目覚めた時にしっかりカレの腕の中で、太股に硬くなったモノが押し付けられてた。だけど今夜のために我慢するそうだ。
「ね、帰りさ、迎えに行かせてよ。駅まで、そのぐらいはいいだろ?」
いいのかなぁ?まあ偶然会ったって感じなら誰も疑わないか...
クリスマス、たいてい飲み会やってたのよね。彼氏のいないもの同志で...この間それを断ったら恭子の奴にたって笑って『この間のぼうやかしら〜』なんてばれてるんだもん!『どおりでここんとこ肌つやがおよろしいことで♪』って、そんなに?確かにすごくお化粧のりがいい。やっぱり毎日えっちしてるからかな?あたしもあのあと一回だけ飲み会に付き合ったけどほとんど真っ直ぐ家に帰って来てたから。
へへへ...なんだかんだいってやっぱりあたしま−くんのこと好きなのかな?
ま、明日は少しぐらいまーくんの言うこと聞いちゃおうかな。
とりあえずは、ちょっとおしゃれして出かけよう。
クリスマスイブだから、ね。

         

季節外れですみません。世間は夏なのに...このばかっぷるだけは常春のようでございます。