ずっと、離れない...

〜芳恵〜
抱きしめられるその心地よさにあたしはまたうっとりとしてしまう。
あいつの腕の中、どきどきと安心感とがごちゃ混ぜになったまま、あたしはもう一度えっちしてもいいかなって気持ちになっている自分に驚く。芙美先輩の声に触発されたんじゃないんだけど...離れるってことを考えてしまったから。
今は学校も同じで、毎日顔をあわせて当たり前だけれど大学が違えば毎日は会えない。ましてや関東方面に行ってしまえば連休や夏休みなど大きな休みがなければ無理になってしまう。それに野球を続けたら、余計に帰っては来れないだろうし、寮住まいだろうし...
あたし、芙美先輩みたいに待ってられるのかな?
今隣の部屋で行われてる行為は、その...えっちだけれども、長く離れてて久しぶりに逢えたらやっぱりお互いに求め合ってしまうよね?まだ一回しか経験してないけど、痛かったけど、でも、幸せな気持ちになれるんだもん。一つになれる実感が湧くんだもの...いつか、ううん来年の今時分、先輩と同じ気持ちであいつを受け入れてるんだろうか?あいつが帰ってくるのは自分のところであって欲しい。求めるのも、キスするのも全部自分がいい...
ああっ!...やぁん!
MDの曲の合間に漏れ聞こえてきてしまう先輩の艶かしい声...
「やっぱり送るよ...」
「え?」
「今までは知らなかったから、我慢できた...けどもう無理だから...」
あたしはじっとあいつの顔を見つめていた。
「俺は芳恵の身体の柔らかさも温かさも全部知ってしまったから...こうやって抱きしめてるだけで、芳恵が欲しくなる。キスだけじゃ我慢できなくなるんだ。」
ゆっくりと胸から引き剥がされると、あいつは、あたしを怖がらせまいと必死で笑ってくれていた。
「あたし...」
もっと一緒にいたい気持ちが寂しく感じさせる。今まで触れてた部分が冷えていく。もっと感じていたい体温を求めているあたしの体...もう一度近づきたくて右手をあいつの胸に重ねた。
「馬鹿、せっかく我慢してるのに今のうちに黙って送られたほうがいよ。」
夏休みは長いし...そう付け加えてあたしの手を握ると、立ち上がって玄関に向かった。部屋の外に出ると、益々先輩の声が聞こえてお互いに真っ赤になりながら急いで外に出た。気をきかせたあいつは玄関のドアをしっかりと施錠した。

「なぁ、明日から図書館で一緒に勉強しないか?」
玄関を出てもずっと一緒に歩いてくれてる。もう一回駅まで一緒に戻ってくれるみたいだった。
「うん、いいよ。そうだ、紗弓達も誘う?」
「いや...当てられそうで怖いな。出来れば芳恵と二人でいたいんだけど、だめか?」
こっちを見る目が結構真剣、かな?ドキッが深くなる。そうだよね、あたしだって二人でいたいよ...
「本当は帰したくなかった...ねえちゃんが帰ってこなかったら、俺...」
帰り道公園で話していた。このまま帰れなかったから...二人とも。
木陰のベンチに二人で腰掛けた。ここは道からは死角になってるところで、公園内にはいまは誰もいなかった。
「な、俺がもしも大学希望通り受かったとして、4年間離れても芳恵は大丈夫か?」
「我慢できるかどうかならわからない...きっと寂しいと思うよ。でも、竜次くんがあたしのこと忘れないで、いつか帰ってきてくれるなら、待ってる...」
「ほんとに?けれども心配なんだ...俺がいない間に誰かに芳恵を持って行かれてしまわないかなんてな。」
「やだなぁ、あたしみたいなの相手にしてくれるのは竜次くんだけだよ?」
おかしなこというんだ。竜次くん以外に、あたしみたいなのに誰が寄ってくるのよ?そんな物好きいやしないわよ。くすくす笑ってると真剣な目のあいつがこっちを見てた。
「本気でそう思ってる?まじで化粧した時の芳恵は綺麗だよ。ほんとに奇麗なのはプレイしてる時だけどね。それと泣いてるときはめちゃくちゃ可愛い。だから、他の男にそんなとこ見せたくないんだ。」
「え...?」
「あーっ、俺の方が耐えられないかもしれない...4年も離れていられないかもしれない。」
公園で、まだ明るいのに...抱きしめられてる?
「竜次くん?ちょ、ちょっと...ね、恥ずかしいよ...」
「芳恵、明日から毎日逢おうな。時間が許す限りおまえといたい...受験生だから一緒に勉強だけど。」
あいつが耳元でそう言った。
「勉強だけ?」
「馬鹿...我慢するんだからな。けど...我慢できない時はあきらめろよな?今までだって我慢してたけど、さっきも言っただろ?もう芳恵を知っちゃったから...」
首筋に唇が触れた。そのとたんに身体に震えがきそうになる。あたしも知っちゃったんだ...。
「あたしも、きっと我慢できないと思うから、同じだよ?」
「芳恵...」
もう一度引き寄せられそうになったとき、どこからか子供たちが公園へやってきてあわてて離れた。
「離したくないんだけどなぁ...」
ぼそりとあいつが言った。
「あたしも離れたくないんだけど?」
ベンチの上で手のひらが重なる。
「こんなんで遠距離できる?」
「今は無理だと思うよ。でも平気になれるように、ずっと一緒にいて?」
今更ながらに、ずっと一緒にいた2年間をもっと有意義に過ごしておけばよかったなんて思ってしまう。だから、せめて今から、精一杯一緒にいたい。もっともっとあいつの側にいたいと思う。
「ああ、一緒にいるよ。今までよりもっと近くに、な?」
そうだよね、まだ決まってもいない未来に不安を抱えてばっかりいてもしょうがないよね?あたしたちにはまだ時間があるんだし...いくらでも未来は作れるんだ。
家の前まで送ってくれるって言ったけど、紗弓と行ってる事になってる旅行だから公園で別れることにした。けれどもどちらも離れ難くって...
明日、また逢えるとお互いに言い聞かせてそれから家に帰った。
〜紗弓〜
ベッドの上に腰掛ける遼哉のシャツを脱がせてその素肌に唇を寄せる。いつも彼があたしにするようにゆっくりとキスを送っていく。首筋からシャープなラインの顎をあがって遼哉の唇に重ねる。
「ん、んっ...」
深くキスを重ねて、遼哉の口中を味わう。今までと違って自分の意思で舌を絡め、そして離す。ゆっくりと離れた自分の唇と遼哉の薄めの唇との間に細い糸の橋が生まれる。すぐに消えたけれど、それが恥ずかしくって...次にどうしていいのかわからなくなる。
(やだ、恥ずかしくなってきちゃった...)
「次は?こっちでしょ?」
遼哉がにやにや笑いながら指差してるのは下半身、ベルトの辺りを指差してる。
「ええっ?あたしが脱がすの?」
うう、やっぱり恥かしくなってきちゃうよぉ...
がちゃがちゃと音を立てながらベルトをはずす。遼哉が腰を浮かせてくれるので彼のジーンズは床に落ちていく。はあ、あたしなんかすごいことしようとしてるんだ...でも自分から言い出したことだし、そうしたいって思ったから...
「紗弓、無理しなくてもいいけど?」
「だ、大丈夫っ!」
遼哉のビキニタイプのパンツに手を掛ける。これって脱がせにくいんだけど...もう一度腰を浮かせてくるので、一気に引きおろした。
「きゃっ!」
見慣れたはずのものだけど、目の前のモノはすっかり大きくなって、遼哉はすっごく嬉しそうな顔をしてる。
「しょうがないだろ?紗弓がしてくれるっていうだけでこうなっちゃうんだからね。でも無理しなくてもいいぜ、そりゃシテ欲しいって思うこともあるけど...」
あたしはきっと泣きそうな顔してる。自分でするって言い出したくせに...きっと今までの女は彼を気持ちよくする方法をいっぱい知ったんだよね?恭子さんだって...
そう考えるとあたしはそっと遼哉のモノに手を伸ばす。触れたとたんにびくりとそれが跳ね上がる。
「うっ...」
遼哉の綺麗な顔がわずかに歪んだ。
「えっと...」
どうすればいいんだろう...その大きくなったものをそっと擦ってみる。
「ううっ、やばいな...紗弓に触られるだけでいっちまいそうになる。」
「えっ、そうなの?」
「その先は無理だろ?まだ紗弓にはさ...」
「そんなことない!あたしにだって、出来るもん!」
「無理するなって、触るだけじゃなくて、それ口でしたりとかするんだぜ?おまえには無理だって...うわっ!」
あたし意地になってるだけじゃないんだ。いつも遼哉にされてて、あたしは自分のこの思いを、遼哉の思いを受け止める以外にどうやって表現したらいいか考えてたの。いろんな女の人を知ってる彼があたしで満足してくれてるのかどうか、比べられたりしてないか、ずっと心配だった。
ちゅってその先にキスして、後どうしていいかわからなくてソフトクリーム舐めるみたいにぺろぺろって舐めてみた。
「さ、紗弓?」
「だめ?気持ちよくない?」
遼哉の腕があたしをソレから引き離す。
「いや、めちゃくちゃいい...けど、今それを紗弓にさせたくない。」
「な、なんで?他の女の人はみんなそうしたんでしょう?」
「ああ、頼まなくっても、シテ欲しくなくってもそうしたさ。でないと俺がその気にならなかったからな。けど、違うだろ?俺は紗弓の側にいるだけで抱きたくなるし、シタくなるんだ。その必要はないだろ?そりゃ紗弓が心からそうしたいって思ってくれてるなら嬉しい。そうしてもらおうって思った。けど、おまえ震えてるんだもんな。気持ちいいけど、今はまだいいよ...今日はこのまま帰ろう?最初から抱くつもりなかったし...」
遼哉の顔を見てると辛そうな笑みがあった。
「いや...」
「え?」
「いや!帰らない!このまんまの気持ちで帰りたくないの!あたし、一瞬でも恭子さんに嫉妬したの!嫌なの、あたし以外の女を抱いて欲しくない!覚えてて欲しくないの!あたしだけじゃなきゃ嫌なのっ!」
あたしは自分で着ていた服を脱いで遼哉の前に一糸まとわぬその姿でたった。遼哉は大きく目を開いてびっくりしてる。
あたしもびっくりしてる。あたしの中にこんなに激しい彼への気持ちがあったなんて...いつもいつも受け止めるだけで精一杯だったのに、こんなにも育ってたあたしの気持ち。それが嫉妬というものなのかどうかはわからないけど、こんな独占欲丸出しで、きっと嫌われてしまうかも知れないけれど...押さえられない感情が、身体に熱を与えていく。
「紗弓、いいのか?そんなこといって...おまえもわかってないよ、俺がどれほど紗弓のことを好きで、大事で、壊したくないけど壊したいほど激しく思う自分がいてずっと戦ってるんだ。俺が思うほどおまえの気持ちはついてきてないって思ってた。けどいいんだよな?同じだって思っていいんだな?壊すほど抱いていいのか?」
遼哉の目があたしを捕らえて離さない。目だけで抱かれてるって感じるほど激しい視線。
「抱いて...あたしも遼哉を抱きたい。」
「紗弓っ!」
きつく抱きしめられる、きつく抱きしめ返す。
奪い取るような激しいキス、奪い返すキス。
重ねられる体、加えられる愛撫、返す愛撫...
優しくでも激しく、胸を攻められてはしたないほど甘い喘ぎ声を上げる。
「あぁっ、んっ、り、遼哉ぁ...はぁん、あぁっ!」
「紗弓、こんなにもおまえだけなのに...うっ...くっ」
あたしの手は自然に遼哉のモノに手が伸びていた。触れたとたんに遼哉の口から喘ぐような声が漏れた。
遼哉が感じてる...そう思うと、ソレを擦る手に力を入れた。
「ったく、これ以上俺を喜ばせてどうするんだ?」
そういって遼哉はあたしの下腹部に舌を這わし始める。あたしの手元には彼のモノがあるままで...いつもと体の向きが反対。
「あ、あぁん...」
翳りの下へと進んでいくそれはいつもより焦れったくって、あたしは顔を横向けるとそこにある遼哉のモノに舌を這わせる。
「ううっ、さ、紗弓...はぁっ...」
「あっあん、やぁあっ...ひんっ!」
あたしの敏感な部分を舐め上げる遼哉の舌に翻弄されながらもあたしは少しずつ彼に愛撫を加える。彼の手は休むことなくあたしの内腿以外にも背中や腰のあたりに触れてあたしをおかしくしていく。あたしは自ら脚を開いて彼の愛撫を受けていた。恥ずかしいけれども、もっともっと彼を感じたかったの。
「こんな紗弓がいたなんて...もう止まらないからなっ!」
彼の舌先はあたしの敏感な芽を捉えて離さない。そして彼を迎え入れるために溢れてしまったそこを指でなぞりはじめる。蜜を絡めた指はすぐにあたしの中に埋め込まれ、かき混ぜられてあたしは喘ぎ声を大きくする。
「ひゃんっふぐぁ...り、りょふやぁ、もう...おねがい...」
我慢できなくなったあたしは手にしたソレをそっと一瞬だけ口に含んで、遼哉のほうを見てお願いする。
「どうして欲しいの?それを...」
「あん、おねがい...ほぉ、欲しいのぉ...はやくぅ...」
あたしは半泣きになってたと思う。狂いそうなくらい熱い自分の身体をもてあまして、早く楽にして欲しくって...だってあたしの身体に足らないのは遼哉なんだもの。
「ちゃんといわなきゃ駄目だよ...」
焦らされて、喘いでしまう。
「あ、そんな...あ、あたしの中に...遼哉のが欲しいの...」
もう一度口に含む。もう抵抗はあまりない...ただちょっと恥ずかしいだけ...
「紗弓ちゃんと言えたね。あげるよ、俺もそうしたくてしょうがないんだ...紗弓の中に入りたくってたまんないんだ。その可愛い口でそんなことされてたら、その中に出ちまうだろ?」
「ふぇ?」
口の中に??
遼哉は体勢を入れ替えると、枕元にあった避妊具を手に取って口にくわえると片手で破って取り出す。慣れた動作でそれをすばやく身に着けるとあたしの間に入り込んだ。
「あんなことシテ、一回で終われるって思うなよな?最初はもたないから...」
あたしの脚を大きく広げるといきなり一番奥まで入ってきた。
「ああっんっ!!」
「さ、紗弓っ!」
遼哉の動きが一気に激しくなる。信じられないほど激しく揺すぶられて息が上がっていく。
「あ、あ、あっ...あああ!」
「うっ、く...」
最奥で遼哉が弾けた。びくびくと吐き出すソレを感じてあたしも思考が白く弾け飛ぶ。あたしの身体の奥もひくついて遼哉のモノを刺激し続ける。そのままじっとしていたけれども収まらない遼哉は自分を引き出すとすばやく処理を済ませて再び準備を整えるとベッドに横たわった。
「紗弓、こいよ...」
掠れた遼哉の声があたしを誘う。あたしは抗らいもせず彼の上に身を沈める。
「遼哉、すき...ううん、愛してる。あたしだけを愛して...」
「紗弓だけだよ、俺がこんなにも欲しいのは...俺も、愛してる、誰にも渡したくない!誰にも触れさせたくないんだ...」
激しく突き上げられる。あたしも負けじと身体をくねらせる。自分のイイトコを自分で探して動く。
「はぁん...いい...」
「くっ...」
感じれば感じるほど遼哉も感じてくれる。それが嬉しくって身体を激しく上下させる。
「イケよ...このまま...紗弓」
遼哉の指があたしの敏感な部分に滑り込んできてそこを掠める。
「ひゃぁん、り、遼哉ぁ...一緒がいいのぉ!」
「あぁ、一緒にイクよ。」
「あ、あ、い、いっちゃうっ!」
突き上げられて、指で嬲られれてあたしは一気に上り詰める。自分で動きながら...
「俺も、だめだっ!くぅ...」

あたしは遼哉の上で果ててそのまま彼の上で熱い息と早い鼓動を重ねたままぐったりしてしまっていた。
「紗弓、大丈夫か?」
自分で動くって体力がいるんだ...あたしはいつも以上のけだるさを感じて動けなかった。
「こんなによすぎるとまた今夜も帰したくなくなっちまうな...」
背中を優しく擦ってくれるその手が心地よくって...眠ってしまいそうになる。
「おい、ダメだよ、今寝たら帰れなくなるぞ?」
「え、何時?」
「5時。今から電車だと7時になるかな?」
「た、たいへん!芳恵ちゃんと時間が合わなくなっちゃう!」
急いでベッドから降りようとした。
「きゃあっ!」
どさっと音を立てて転げ落ちそうになるところを遼哉に抱きとめられる。
「ばか、無理するな...立てないんだろ?」
「え...」
立ち上がろうとしても脚に力が入らない...
「どうして?立てない...」
「あれだけ上で動けばな。」
「ふえっ、どうしよう...帰れないじゃないのぉ...」
「仕方ないなぁ。」
遼哉がバスルームからタオルを濡らして持ってきて全身を拭いて、服を着せてくれた。
「外に出たらタクシー拾ってやるから...」
「でも、そんなことしたらお金なくなっちゃうよ?」
「仕方ないさ、またバイトさせてもらうよ。」
「でも受験だからもうこれで最後って言ってたのに...」
「それぐらいでどうこうなるほどの俺じゃないけどな。
「でも...」
「それぐらいさせろよ。今日の紗弓は最高だったけど、そうなっちゃった責任ぐらいとるさ。」

タクシーの中でもずっと二人で触れ合っていた。やっぱり離れたくないよ...。まだ一緒にいたい気持ちが収まらない。
「紗弓...」
「なあに?」
「いつか...帰らなくていいようになりたいな。」
「え?」
『昨日みたいに毎晩紗弓を腕の中に抱いて眠りたいよ...』
耳元で小さく囁く遼哉の声。
「り、遼哉?」
「いつか...出来るだけ早く、な?」
「う、うん...」
それって、そういう意味だよね?そうとっていいんだよね?あたしは遼哉の肩にもたれて目を閉じた。
『あたしも離れたくないんだよ』
そう呟いて...

FIN

〜余談〜
「うわ...た、足りない...」
「どうしたの遼哉?」
「ごめん、紗弓タクシー代3000円ほど足りそうにない...」
「え、ホントだ!すごい金額になってる...はいこれ。」
「バイトしたら必ず返すからな。」
「いいよ、あたしも半分持つよ!」
「馬鹿、いいんだよ、すぐにバイトで稼ぐから...」
「でも...」
「そんな顔するなよ?もう家に着くぞ。」
「ん...遼哉バイトに行ったらまた逢えないね...」
「じゃあ、紗弓が逢いに来いよ、な?」
「行っていいの?」
「あぁ、俺も紗弓見せびらかしたいから。」
「え?何言ってるのよ...」
「こういうこと♪」
「んんっ!馬鹿...運転手さんが見てるでしょう!?

ホテルから乗り付けたこの若い高校生カップル、タクシーの運ちゃんにはどういう風に見えただろうか?

2003.10.18加筆

         

ずっと離れない、Wキャスト〜夏休み編〜はここまでです。このあとはまた、別々のお話で進めたいと思います。だって対照的に書いたつもりなんですけど、こんなに差が出来てます(笑)だから紗弓たちは紗弓たちの、芳恵たちには芳恵たちの進み方があると思うのです。続編か、番外編かはまたのお楽しみに〜です。とりあえず今から書く30万キリリクは夏休みの番外編っぽくなってます。お楽しみに??です〜〜。