〜芳恵〜
「どうしたんだよ?俺は芳恵の事嫌いになったりしないよ。」
「だって...」
「ん?」
涙を溜めてるあたしをそっと引き起こして抱きしめてくれた。
「だって、あたし...変なんだもん。」
「変?どこが?」
「どこがって...あ、あそこが、変なんだもん!」
もうだめ、情けなくって泣きそうだよぉ...
「もしかして、こ、ここのこと?」
竜次くんのごつごつした指がそっと下着の上から湿り始めたそこをなぞった。
「あ、あたし、まだはじめてなのに...そんなに、なっちゃって...きっと竜次くんに軽蔑されるよね?」
不思議そうな顔してた彼が、ほっとため息つくとくすくす笑い始めた。
「な、なによ!笑うことないじゃない...」
あたしがしかめっ面をするとちゅってまたキスしてくれた。キスしながら竜次くんの指が再び下着の中に入り込んで、ゆっくりとあたしの濡れ始めたそこを上下に擦り始めた。今度はもう逃げられなかった。
「やっ、んんっっ!」
「芳恵、少し濡れちゃった?このことをいってるのかな?だったら俺は嬉しいよ。初めてとか関係なく感じてくれてたっていうことだろ?」
「え、わ、判らないんだけど...軽蔑しないの?」
「しないね。反対に嬉しいよ、芳恵も気持ちいいのかなって。」
「ほんとに?竜次くんは嬉しいの?あたし経験もないのに、こんなことになるなんて恥ずかしくって...」
「嬉しくてもっとこうしたくなる。」
彼の指はその上の敏感な場所をも軽く掠めてた。
「ああっ!ひっ、だめっ...ん」
「気持ちいい?濡れるって言うのはその証拠だよ。それにすこしは濡れとかないと痛いから...少しずつ慣らせば大丈夫だって、言ってた。」
「えっ、言ったって、誰が?」
「あっ...いや、その...遼哉に色々と聞いたんだ。俺初めてだから、無茶しておまえに嫌な思いさせたくなくて...あいつうまいから...」
お、男同士って、そんな話までするんだ...。ということはこういうことを紗弓もされてるって訳?
「指入れてもいいか?」
返事を聞く前に、竜次くんの指がゆっくりとあたしの中に入り込んで来るのがわかった。痛みはないけど、こんな感覚初めてで、怖くて身体が硬直しそう...
「ひんっ、くうっ...ん」
「ちょっと無理かな...」
そういうと、ゆっくりと指を抜いて下のほうに移動していく。
「な、なにするの??」
「痛くないように準備するだけだから、力抜いて。」
って言われても、やだそんなとこ!見ちゃやだよ!
「きゃう、や、だめ、汚いよ、やめてっ!竜次ぃ、やだぁ...ん、くっ、うんっ」
なんなの、これ...生暖かくって、ちょっとざらっとしたものがあたしのあそこを舐めてる?恐る恐る下を見ると竜次の短い髪の頭があたしの足の間で動いてるよぉ...うそ、でしょ?こんなことするの?
「やぁん、ひっ...」
さっきから敏感になってる場所を何度も舌で攻めてくる。自分の意思とは関係なく、身体はびくびくとそのたびに跳ねる。変な声が勝手に出るんだもん、やだ、怖い!
「や、おかしくなっちゃうよ、やめてっ!うっ、ううっ...」
泣きながら彼の頭を押しのけると、顔を上げてやっと戻って来てくれた。
「竜次くん...」
あたしは自分から彼に抱きついた。強く抱きしめて欲しかったの。だってほんとに変になりそうだったんだから。怖かったんだら...
いつの間にかあいつもトランクス一枚になってる。全然わかんなかったよ。だから今あたしの目の前には竜次くんの素肌があるわけで、あたしの胸も全部あいつと直に触れ合ってる。それってすごくあったかいの...クーラーの利いた部屋の中であたしは熱くなったり冷えたりを繰り返していたから。
「あた、あたし...ごめんなさい...こ、怖くなって...」
「ほんと、かわいいな、おまえって...」
「へっ?」
ぎゅって、抱きしめてくれる彼の腕。かわいい?あたしが?信じられなくってそっと顔を上げて竜次くんの方をを覗き込む。
「いやって言っても絶対やめないって決めてたのに...泣くんだもんな。それもそんなかわいい顔してさ。でも次は聞かないから、その、身体は嫌がってないって思うんだ。だから、怖がらずに感じて欲しい。そのままイッテもいいんだよ。」
「イッテ?」
「えっと、そのおかしくなっちゃえってこと。」
おかしくなっていいの?怖い気もするけど...いやじゃないかも...
「俺、芳恵の中に入りたい。ほんと、すぐにでも...」
そう言いながらまたあたしのあそこに指を這わせる。いっぱい舐められちゃったそこは、さっきと違ってぴちゃぴちゃと音すら立ててる。しだいにスムーズに彼の指を飲み込んでいく。
「あ、あっ、やぁ、動かさないで...やだっ、だめっ...ん、やん!」
あたしはだんだん何を言ってるのかわからなくなってた。頭はもうぼーっとなってるし、あそこももう変になっちゃってる。体全部があたしじゃなくなるみたい。
「もう、いいかな?俺のほうがおかしくなってしまうよ。」
ちゅって涙溜めてるまぶたと、唇にキスすると身体を離して後ろを向いた。開いた空間がすごく寒くって、あたしは身体を起こして竜次くんの背中にもたれた。びくっと跳ねた彼はちょうどアレをつけてる最中だった。それぐらい判るわよ!保健の授業でやったもん。
「馬鹿、見るなよ...はずかしいだろ?」
「ご、ごめん。でも待ってるのも不安で...」
「けど、見たら怖くならないか?」
確かに...かぶせてあってもそれの形は、はっきりしてるし、おっきくって、こんなの入りそうにないんだけれども...
「無理、みたいに思うんだけど...ほんとにそれ、入れるの?」
どさっとベッドに組み敷かれる。
「いれるの!もう、逃げられないからな。ここでやめるなんていわないでくれよ。俺、最後までおまえを離す気ないから。」
もう一度キスからはじめられて、意識を奪われていく。
「んっ、ふぁ...ん」
ゆっくりとあたしの足が持ち上げられる。え、そんなに広げるの?すごい格好させないでよぉ!恥ずかしいよぉ...
「芳恵、深呼吸して...」
「ん...」
すーはーと深呼吸を2、3度繰り返す。けど緊張しすぎてうまく息が吐けない。
「あ...」
硬くて熱いものがあてがわれて、息を吐いた瞬間ずぶっと中に入り込む。
「うぐっ、うう...」
いっ、痛い...何か苦しいよ。そんでもって、すごく苦しいところで止まってるような感覚...やだ、苦しい、痛いよ...もう裂けそうな感じっ!
「あ、くっ、もう一回深呼吸して...」
彼もすごく苦しそうにしてる。震えながら深呼吸を繰り返す。ちゃんと出来ないよ...なのに竜次くんがすごい力で抱きしめて押さえ込まれて、彼の身体がぐぐっとこっちに進んでくる。
「ぎゃっ、い、痛い、痛い、やだっ、痛いっ!」
めりめりと音が鳴ったような気がした瞬間激しい痛みで下半身がしびれた。思わず暴れたけど、彼の腕の中でもがいただけに終わってしまう。恥ずかしいほど大きな声で叫んじゃったよ、だってほんとに、痛い...も、動かないで!お願いだから!!
「あぁ...芳恵、全部入ったよ。痛いか?大丈夫?」
「う、うん...っ、痛い...」
ぐしゅぐしゅに泣いてしまってるあたし。そのままじっと動かずにいてくれてるけど、すごく辛そうな表情の竜次くん。あたしがそっと目を開けるとすっごく優しく笑ってくれた。なんか嬉しいよぉ...
「すごく痛い?抜こうか?」
「ううん、痛いけど、嬉しい...だから、このまま...」
すごく深い場所に彼を感じる。もうめいっぱいって感じで、そのままで居たいような居たくないような...だって抜く時痛いんだろうからね。
「り、竜次くんあたし、ちゃんと竜次くんのものになれたの?」
あたしはぽろぽろと涙をこぼしていた。痛いのと嬉しいのと両方...あいつが顔中にキスをしてくれた。
「そうだよ。けどそんなに泣くなよ、俺おまえに泣かれたら...最後まで出来ないじゃないか。」
「えっ?これで終わりじゃないの?」
こんなに痛いのに、どうするんだよ?あたしってこういう知識全然ないんだよね。だれも教えてくれなかったし、テレビも野球ばっかり見てたし...
「ううっ、どっちかっていうと、俺は今から...動いてもいいか?」
答えを聞く前に竜次くんが動き始めた。ひゃぁ、どうしよう!!
「やあ、痛いよっ、あう、あぐっ...」
もう、うめき声なのか喘ぎ声なのか自分でも判らなくなる。
「芳恵、ごめん、俺もう、止まらないっ」
目を開けてるとすごく苦しそうな竜次の顔。
「竜次、くん、く、苦しいの?んっ、あぁっ!」
「あぁ、苦しいよ、めちゃめちゃ気持ちいいけど、おまえが痛がってるのわかってて、やめられないから...でも、芳恵の中でイキタイんだ...あ、もう...」
急に激しくなる動きに身体がついていかない!やだっ、壊れる!
「あぐっ、やっ、ん、あ、あ、あん、あん」
擦れて、揺らされて、なに...これって、やだ...変、また変になっちゃう...
「やん、だめ、また、おかしくなっちゃう...んんっっ!」
体中がびくんと跳ねて下半身に思わず力が入る。
「うわ、そんな、きつい...芳恵、だめだ...ううっ!」
竜次くんの身体が震えて、そのあとあたしの上にゆっくりと落ちてきた...
「すげ、いい...癖になるはずだ...」
「ん、な、に...んっ」
「まだ?おまえ...いったの?」
「わかんないよ...んっ」
「すごい...まだ締め付けてる...」
「え...?」
「はあ、俺、絶対芳恵のこと大事にするから...たぶんこれからも、おまえから離れられないだろうからな。」
まだ入ったまんまでぎゅって抱きしめられておでこにキスしてくれた。あたしを見る目がすごくやさしくて、うれしくって...
「竜次くんでよかった...」
「俺も、芳恵がいい。」
あたしのはじめてが彼でよかった。彼のはじめてもあたしで...
後片付けなんかも全部してくれて、あまりにも手馴れてる気がするんだけど、かなり来栖あたりから教育されてるみたいだから。こんなことならあたしも、恥ずかしくても紗弓にいろいろ聞いとくんだったよ。
「ずっとこうしていたいなぁ....離れたくないってかんじ。」
彼の腕枕でその胸に顔を埋めたままほんとうに眠ってしまいそうになりながらそういった。
「朝まで一緒に居られるから...俺だって離したくない。」
ぎゅっって引き寄せられる。
「さ、紗弓たち、どうしてるかなぁ?」
「こら、それは考えない。たぶんまだ頑張ってると思うよ。あいつタフだから...」
「こんなの何回も出来ないよねぇ?」
「いや...時間空ければ、出来るもんなんだけどね、おまえの方が無理だろ?」
うそでしょ?こんなの当分無理だよ!
「む、無理っ!なんかまだ痛いっていうか、入ってるような感じがして...起き上がるのが怖いもん。」
「初めてだからな、そんな鬼畜なことはしないよ。」
なんだか今までで一番優しい顔をしてもらった気がする。竜次くんの顔もなんだかちょっとふにゃってなってて、いままでのきりっとした竜次くんじゃなくなってる。な、なんだかかわいいぞ?それに、なんだか思いっきり甘えたい気分。だから、彼の胸にすりすり寄っていくの。
「ふふっ、何か不思議...2年も付き合ってきたのに、こうやって身体を近づける方が心の繋がりが強くなった気がするね。竜次くんも普段そんなにしゃべんないのに、すごくいっぱいしゃべってくれたから安心できた...」
「最中はおまえのほうがしゃべらなくなったからな。そのかわりイイ声聞かせてもらったけど?」
「もうっ、竜次くんってそんなにすけべだった?」
「違うの、男はみんなスケベなの。ただそれを芳恵に知られたくなくって我慢してただけ。」
「ほんとに?2年間我慢した?」
「かなりした...俺も男だから、抱きしめたりキスしたりだけで止まらない時もあったからな。嫌いになる?」
「ううん、なんか今、素の竜次くんと居るって感じだよ。どういったらいいんだろう?あたしもこのまんまでいいのかなって...だってあたし、少しだけ濡れちゃってたでしょ?あれが恥ずかしくって、絶対に嫌われちゃうって思ったら怖くって、もう緊張が解けなくてどうしようかとおもった。」
「それで、あんなに変だったのか?最初から...ぷっ、おかしいと思ったんだ、普段は度胸もあるのにやたら緊張してるから、俺嫌がられてるのかって思ってた。」
話しながら彼が優しく髪とか撫でてくれてるのがすごく気持ちいい。
「今までいっぱい我慢させてごめんね...」
「ん、その分いまから補ってもらうから。芳恵?寝たのか...」
薄れていく意識の中で、ふわふわと彼の胸のぬくもりだけは感じていた。
〜紗弓〜
ほんとにシャワー浴びながら...されてしまった。
シャワー浴びながら立ったまま入れられて、その後バスタブの中でお湯に浸かりながら...その時もまた何にもつけずに遼哉は入ってきた。
「ね、ほんとに大丈夫なの?」
「紗弓もしかしたら生理になるかもって言ってただろ?予定ではもうすぐだろ?」
「うん明日かあさって...」
行く前になっちゃたらごめんねってさきに謝ってたんだ。だってもしなっちゃったら、遼哉ショックかなぁって...
「それに最初に素肌に触れたとき体温高かったから、大丈夫。それに外にだすからね?」
そういって、お風呂の中では上に乗れって言われたりして...
「やだよ、遼哉...」
「なんでも好きにしていいって言ったのは紗弓だぜ?」
しかたなくゆっくりとお湯の中で遼哉の上に降りていく。こういうのにも慣れちゃったんだろうけど、恥ずかしさだけはなくならないよぉ。
「うぐっ...はあん、やぁ、あん。」
湯船の中で激しく揺さぶられて、あたしは気を失いそうになっていく。
「だめ、もう...のぼせちゃう...」
「紗弓っ、はあ、はあ...」
「やあんっ、いっちゃうっ!」
何も見えてないままびくびくと体を仰け反らせてあたしはまた絶頂を迎えていた。
「うっ、くうっ!!」
引き抜かれた後が、ひくひくと蠢くのをやめない。
「あ、あぁ...っ、ん...」
その下で遼哉も...
目が回るぅ、気持ちいいのと、いっちゃったのと、のぼせたのとで...
ぐったりと倒れこんだあたしをみて遼哉がびっくりしてる。
「ごめん、やりすぎた?あがろう、な。」
反省した顔で遼哉が冷蔵庫からポカリを出してくれた。それでもまだ顔が熱い。
「ほら、これ乗せて置けよ。」
濡れたタオルを顔に置いてくれた。あたしはベッドに横になってぐったりしてた。いくらなんでもお風呂場であんなこと...体がもたないわよ。ただでさえのぼせやすいのに...
「悪かった、やりすぎだよな?でもまだ二回しかやってないからさ...」
「......」
あたしはその倍イカされてもうくたくたなんだけど?きっと遼哉には足りないんだろうけど、しばらくは無理だよ。
「ごめん、紗弓の身体が回復するまで手だしません。」
「朝までで回復しなかったらどうするの?」
「朝、もう一回させて♪」
「もう、遼哉の馬鹿!」
するって隣に入り込んできて優しく抱きしめられる。あたしもバスタオル巻いてたけど、もう汗やらで濡れちゃってたので、それも取り払われた。素肌でぴったりと寄添う気持ちよさ。
ちらっと枕もとの時計をみたら、まだ夜の9時頃だった。
「芳恵ちゃんたちどうしてるかな?」
「あぁ、なんとかうまくいったらしい。」
「ええ?なんでわかるの?」
「竜次の奴にうまくいったらメールよこせって言っておいたんだ。さっき入って来てた。それがさ、あいつこんなの入れてくるんだぜ!」
そう言って枕もとの携帯を見せてくれる。
「うわっ...らしくない、ぜったい今村くんらしくないよぉ!」
ハートマークの羅列、Thanksの一言。
「なんか、よかったみたいだな。異様にハートの数が多い...負けてらんないな。」
「え?ちょっと、回復するまで待つってさっき言ったぁ!嘘つきぃ...んっ」
再び遼哉がのしかかってくる。キスが始まるともう逆らえないわたし...
「だって元気そうだもんな...紗弓、好きだよ、離したくない。もっともっと紗弓を感じていたいんだ。このままこの腕の中に閉じ込めておきたいよ。」
「ん...遼哉ぁ...」
「ったく俺、底なしになりそうだよ...ぜんぜん萎えねんだよなぁ。たとえ紗弓が気絶してても...」
「遼哉のケダモノ...」
「あぁ、きっとそうだよ。俺はもうケダモノ同然だ。止まらないし、止める気もない。狂いそうなほど紗弓が欲しい...」
抱きしめられたまま、片足を担がれゆっくりと入り込んでくる彼のモノに熱さを感じる。あたしもおかしくなるまで攻め立てられた。その激しさに振り落とされないようにしっかりと遼哉にしがみつく。
「ああぁ、んっ...あんっ!」
それから、朝まで...何度も繋がって、何度もイカされて、そのたびに眠りに落ちながらもまた目覚めさせられて...気がつけばもう外が白みかけてるところまでは覚えていたけれど...
「遼哉、離さないで!ずっと...」
「離すもんか、紗弓は俺だけの...」
遼哉の体温と、囁く甘い声だけは、いつまでも感じてた。
ようやくです。ああ、こんなにリアルに書いていいんでしょうか?まあ、最初は叫ぶほど痛いですし、しかたないですね。