ずっと一緒に...

〜遼哉〜

ホテルのソファで、紗弓が俺の上でびくりと跳ねて、昇り詰めたのと同時に俺も彼女の中で果てていた。

日曜日、朝から紗弓とデートだった。
今日のテーマは『紗弓に手を出さずに紗弓の喜ぶことをしてあげる』だった。先月のバイト代と、バイク買うためにためてた一部も持ち出した。もう紗弓のためだったら何でもしてやりたい気持ちだったから...。俺のせいであんな怖い目に遭ったのに、反対に俺を抱きしめる強さと優しさを持った女の子。見かけは頼りなさげなのに中身の強さにいつも驚かされる。
柔道やってる時でもいつもそうだった。でっかいゴリラみたいな女と対戦する時でも、下を向いてる彼女の口から『負けない、絶対負けない。試合する前から負けたりするもんか!』呪文のように繰り返すのを隣で控えていた俺は聞いていた。粘って判定に持ち込んで戻ってきた時にも『負けちゃった』といって、にこっと笑って見せる癖に武道館の裏手で泣いてた。見かけ柔道するように見えないから、色々裏でも言われてたらしいんだ。
朝俺の家を訪ねてきた紗弓を見てドキドキした。可愛らしいワンピース姿なんだけど、やたら身体の線が出てるし、胸元も空いてないか?スカートの丈もそこそこ短いし...ただ履いてたスニーカーが紗弓らしかった。今までの女どもは休みの日には信じられないくらいイケイケのねえちゃんの格好で俺を連れ出すと自分の部屋やホテルでセックスをせがんできた。やるだけやるには楽な相手だったけど、たまに街の中を連れ歩かされて、見せびらかすようにしなだれかかってくるのを俺は嫌った。両手をポケットに突っ込んでサングラスをかけて嫌々そうに歩いた。そいつらはミュールっていうサンダルのかかとの高いのを履いて歩く姿勢も悪い。早足の俺の後を時々走ってついてくるけどみっともないくらいがちゃがちゃ言わせてる。それに比べて可愛い色のスニーカーがほんとに紗弓らしくって、いつでも駆け出していってしまいそうなくらいだ。

デートの最中、やたら足元を気にする紗弓にパンプスを買ってやった。高いからいらないって言ってたけど、その靴は彼女に凄く似合ってたんだ。何よりその靴を履いて嬉しそうにしている彼女を何度抱きしめたいと思ったか...
(だめだめ、今日は絶対紗弓に手は出さない!)
彼女から迫って来ることはないだろうから、ひたすら自分の理性と戦うだけでいいと思っていた。なのに...
「あたし、遼哉と二人っきりになりたい。」
確かに紗弓はそう言った。それが一度はシタことのある相手に言うってことは、さすがに彼女でもわかってるはずだよな?
俺は息を飲んだ。抑えていた欲望があっという間に顔を出す。嬉しいのと、興奮してるのを隠すためにサングラスをかけて彼女をホテル街へと連れて行く。何度か来た事はあるけど、こんなとこに紗弓を連れて来ていいのだろうかとも躊躇する。この場所が全然そぐわないのだ。日のあたるグランドで光る女の子なんだから...。
けれどもう理性で抑えられないくらい欲望は暴走し始めてる。3週間シテない。おまけにろくに抜いてない。紗弓の顔や身体を思い出せば何回でも抜けるけど、それすらシテはいけない気がして...。もしかしたらと毎日チャンスを狙っていたのかもしれない。そんな俺は毎日部活でへとへとになるしか方法はなかったんだ。

ホテルの部屋に入るとさすがに紗弓も緊張しまくってる。こんなとこ初めてだよな?なんたってここはヤルための場所なんだから。
やばいだんだんと下半身に血液が集まっていく。
次に紗弓を抱く時には優しくがっつかずにって思ってたのに...こんなことなら抜いてりゃよかった。
「遼哉ぁ...」
キスを深くすればするほど紗弓の息が上がっていく。小さく喘ぐ彼女の声が官能の器官を刺激する。
「ね、遼哉の好きにして...」
さすがにそう言われた時は眩暈すらした。
「おまえ、そんなこと言ったら帰れなくなるぞ?」
どうしよう、めちゃくちゃ興奮してきた。俺の腕の中から見上げてくるその目はしっかり潤んでる。紗弓も俺を欲しいと思ってくれてるのか?最初に抱いた日の事を思い出す。初めてで痛い思いしたはずなのに、確かに感じていたこの身体が、自分の物をきつく締め付けるあの感覚...
(ほんとにやばいよ、ここってゴム2、3個しかなかったな?足りるかな?)
そんな心配をしなくちゃならないほど俺は紗弓に餓えてたし、今日はどんな風に...そう考えるともうたまらなかった。

「あぁん!]
前にも増して感じやすい紗弓の身体は、胸への愛撫だけでもう身体を震わせてる。可愛い、めちゃくちゃ可愛くて色っぽい。あそこに手をやると濡れてるのがわかった。恥ずかしそうにしてるけど、俺は嬉しい!指を滑り込ませるとくちゅくちゅと卑猥な音を立てる。紗弓の身体が俺を欲しがってるそう思うだけで爆発しそうだった。
「...して、遼哉で一杯にして、夢中にさせて!」
その言葉に俺はくらくらする。何処でこんな言葉を覚えてきたんだ?その一言で理性の箍もとんでいく。
紗弓のそこがもうとろけそうなほど熱く濡れて、ヒクヒクとうねり始める。
(すげぇ、紗弓マジで感じてる...こんななかに入ったら俺即アウトだわ。)
「りょうやぁ...」
甘く切ない声で俺を呼ぶ。俺も早く入りたくってゴムを探す。
(いけね、ベッドのほうだった。)
我慢できずに近くにあったソファで身体を重ねてたので、少し距離があった。今更紗弓をそこに連れて行くよりも、そこでしてしまいたかったのが事実。
(ベッドは2回目に使えばいいしな。)
最初っから1回で済ますつもりがないのは宣言している。
ソファの上で紗弓と一つになる。最初の痛みの記憶があるのかやたらと身体に力が入っていてさすがにきつかった。それでも一生懸命力を抜いて俺を迎え入れようとしている。なかなか覚えのいい生徒だ。
「うう、きつい...」
「はぁん、遼哉が入ってるよぉ。」
痛くはないみたいで気持ちよさそうな顔をしてとろんと俺を見詰めている。俺のを確かめるように紗弓が締め付けてくる。
「だめだ、最初は持ちそうにない!」
我慢しきれずに腰を打ち付けて紗弓を揺さぶる。ソファはぎしぎしと揺れて不安定だ。
「こ、壊れちゃうよ...」
ほんとに紗弓もソファも壊しそうだった。ソファに押し付けていた紗弓を引き上げてそのまま俺の上に乗せたまんま腰掛ける。
「な?ひゃん、やぁ、あぁん!」
いっそう深く繋がるのがわかる。紗弓の奥に当たってるのかもしれない。
「ああん、はふん...りょ、りょうやぁ」
彼女にキスをねだると自分から唇をあわせてくる。
腰に手を置いて深くなるように導きながら突き上げはじめる。結構腹筋がいるけど、この快感が得られるなら腹筋100回でもやって見せるさ。
「あ、あ、あぁぁ!」
紗弓が腰をくねり始める。泣きそうな顔してこっちを見てる。襲ってきた絶頂感に戸惑っているのだろう。こっちも、もうもう持たない。
「や、い、いいっ!ひっいん...あぁっ!」
「あぁっ、くっ、紗弓っ!」
紗弓の背中が仰け反るのと同時に俺はいってしまった。

「あぁぁ...だめ...なんか、変なままなの...」
まだ俺は紗弓の中にいた。紗弓がしぼみかけた俺の物にいまだきつくひくついて刺激している。うわぁ、これって、気持いいよ!すぐにも復活できそうなほどだった。
「まだいってる途中なんだよ、紗弓...」
続けてやるわけにはいかないので、いったん紗弓の中からでる。
「ひゃん、はふっ...」
そんな可愛い声だすなよ...。たまんねぇ。すぐに彼女をベッドに連れて行き、ゴムを付け替える。紗弓のほうを振り返るとすっごく不安そうな顔して震えていた。
「り、遼哉、あたし...」
まだ身体が言うことを効かないんだろう。すぐに彼女の足の間に入って、安心させるように優しくキスする。
「すぐに楽になるよ。紗弓の身体が欲しいって言ってる証拠だからね。」
「うそ、そんなことないよ...」
真っ赤な顔して否定するけど、身体は正直だ。俺が触れたとたんにざわつき始めるんだから。
「こうすれば判るから、ね。」
紗弓の足を抱え込み、その中へ何のためらいも遠慮もなく一突きする。
「あああぁっ、ん!遼哉っ!」
その瞬間に再びいった紗弓は背中を仰け反らして喘いでいる。そのまま突き続けると紗弓の喘ぎ声が変わり始めた。
「はぁん、、いぃ...やぁ、もう...変になっちゃうよぉ、やぁだ、ん!」
目じりに涙をためていき続けていた。そんな紗弓を見て、いったばかりなのに俺の物ははちきれんばかりに復活してる。
すごいよ、こんなにいったまんまなんて、はじめてだよな?まだ3回目だろ?色々と角度を変えて緩急をつけて攻め続ける。だんだんと息も絶え絶えに喘ぐ紗弓はもう何も見てなかったのかもしれない。
「りょうやぁ、どこ、あたし...わかんなくなっちゃうよ。」
入ったまま身体を密着させて抱きしめる。紗弓の足が痙攣を始めてる。これきっと後で紗弓足腰立たなくなるんじゃないか?その予想は当たるんだけれども。
「ここにいるよ、紗弓の側に、中にいるから。もっと感じて...」
揺さぶり続ける俺の物を締め付けてまた昇り始める。
「あぁ、いっちゃうよぉ!遼哉、怖い..お願い、捕まえてて!」
「紗弓!!大好きだよ、ここにいるから!ずっとここにいるよ!!」
「いっくぅう!....ああっ!」
「俺も、紗弓っ!」

紗弓はもう何度いったかなんて数えられなくなっていた。2度目の放出を終えてさすがに身体を横たえた。紗弓は息切れを起こしてうつぶせになって背中を上下させていた。
「紗弓、大丈夫か?なんか飲む?」
「ん...なんでもいい...ちょうだい。」
備え付けの冷蔵庫からポカリを取り出す。
「紗弓、おまえ、すごくいいよ。俺やっぱりおかしくなっちまいそうだ...。これで又しばらく出来ないなんて、くそっ!毎日でもやりてえ!」
「もう、りょうやのばか...あたし動けなくなっちゃうじゃない、こんなの身体もたないよぉ。」
半分なみだ目でこっちを睨みながらポカリを受け取る。
「鍛えてるくせにもうダウンか?毎日基礎トレもやってんだろ?」
「やってるよぉ、腕立て腹筋背筋、15、20、20を3セット〜あとダッシュ20本、それから...毎日200球は投げ込んでるよ。」
「だろうなぁ、紗弓の身体、めちゃくちゃ綺麗だけど、しなやかで、張りがあるよ。」
「...それ、誰かと比べてる?」
ヤキモチかな?すねた顔も可愛いけど、比べようがないんだぜ、おまえの身体。
「馬鹿、比べなくても特別綺麗だって言ってるの。このせなかのラインとか、いっちゃう時に極限まで反り返ってしなるとことか、このヒップのラインも...」
「やん、だめ...まだおかしいんだから...」
「え?まだ?...ここも?」
白い背中をつつっと指でなぞってヒップまで降りていく。
「はぁん、だめ、って...ば」
「まだ、おかしいの?」
ごくりとつばを飲み込んでしまう。今確かに再び紗弓の背中が震えたのだ。
「紗弓...?」
耳の後ろ辺りをさわさわと指の背で触れる。
「ん...やぁっ...」
甘さを含むその声に再び俺の中のものが頭をもたげ始める。
次いつ又こうやって紗弓をいい声で鳴かせることが出来るのかなんてわからないんだ。何ヶ月も先になったら?もたない、我慢できるものか!こんな特上の身体を一度味わったら、もう...
「紗弓、な、あと一回だけ...いい?」
「え?な、何言ってるの!もう、無理だよ、起き上がることも出来そうにないのに...だめ、無理だよぉ...」
「ここも無理って言ってる?」
横たわる紗弓の背後から指を差し込む。
「やっ、だめ!やぁあん、り。りょうやぁ?」
濡れてるのを確認すると紗弓の腰を持ち上げる。目の前にはぬらぬらと光るピンクの貝が俺を待っている。
「ん、綺麗だよ、ここ...」
舌を這わせて味わうと、紗弓の味が広がる。芽を出したまんまになってる蕾を舌先でちょろちょろと舐め上げるだけで紗弓の声が上がる。さすがにもう身体に力は入らないみたいだ。
チャンスかな?そう思った俺は紗弓をベッドボードに掴まらせると後ろからゆっくり挿入した。
「な、やだ!遼哉?なんなの、やだよ...こんなの...あぁぁん、だめぇ、あたし、また...」
「紗弓、しっかり掴まってろよ!」
2回とも紗弓より先にいくまいと粘ったために、最後は動きをセーブして紗弓にいかされた感じもあった。最後の一回、思いっきりシテみたい。彼女を壊さない程度にね。
「ちょっと激しくするけど、ね」
パンパンと身体の当たる音がする。激しいそのいたぶりにも紗弓の身体は反応を続けていた。いくらせめてもそのしなやかな身体は受けとめ吸収していく。力の入らない体は激しく揺さぶられて紗弓の声も踊る。
「ひゃんっ、もう...もう許して!遼哉ぁ...」
「だめだよ、又当分出来ないのわかってるだろ?」
「あぁ、あぐっ!」
「あぁ、すげえいい、紗弓、またでちまう!すげぇ、いい!!うぐぅっ!」
「やぁ...ん」
最後の1滴まで出し尽くすと、2人そのまま重なって意識を失った。


俺が目が覚めたのはもう7時を回ってからだった。だるいような虚脱感はあったけど、さすがに3回もやってると妙にすっきりしたもんだ。紗弓はまだすやすやと眠ってる。
(これって紗弓じゃなきゃ壊れてるな、完全に。)
もうしばらくねかせてやろうとそっと身体をおこす。腕枕していた腕をそっと抜いて枕に頭を移してやる。
バスルームでお湯をためながらシャワーを浴びる。お湯には浸からない。また汗がでてくるから。しばらくは紗弓の寝顔を見ながらソファに座ってビールを1本のんだ。酔って出来なくなったらと思い飲まずにいたが、あまりに喉が渇いて1本だけ、多めに見てね。


「紗弓、そろそろ起きて帰らなきゃ、10時回るよ?」
「ん、もうだめ、許して...」
さすがに今日はもう無理ですってば。
「もうしないよ、さぁ、起きて。シャワー浴びる?お湯張ってるから浸かってもいいしね。」
「ね、何時?」
「8時、回ってる...」
「嘘!そんな時間?」
疲労困憊でぐったりとけだるそうにしゃべってた紗弓はいきなり起き上がると、シーツを身体に巻きつけたままずるずるとバスルームへ向かおうとした。
「あれ?た、立てない??」
二歩も歩かないうちにその場でへなへなとしゃがみ込んでしまった。
「アレだけやればね。」
お姫様抱っこで連れて行ってやる。お手伝いは拒否されたけどね。
風呂に入ったのはいいが、着替えは散らばったまんまだ。どうするか見てたらドアから顔だけだして泣きそうな顔で『取って』といった。可愛いんだよなぁ。
ようやく着替え終わった紗弓がでてきたのは8時半を回った頃だった。

そのまま出てもいいのに恥ずかしいからといってバタバタと後片付けを始める彼女。結構元気だ。
「紗弓...」
「なぁに?」
俺はニコニコと嬉しそうにいった。
「さすが鍛えてるだけあるなって、思ってね。」
「どうして?」
「あれだけやってもまだ元気だろ?ちょっと心配してたけど、大丈夫みたいだね。これで次から安心してやれるよ。」
うん、楽しみだ。
「へっ?なっ!」
さーっと紗弓の顔から血の気が引いた気がした。気のせいだろうけど。
次はいつ?なんて楽しみにして、今日は帰ろう。
心なしか紗弓が怯えた顔してるけど、肩を抱いてホテルを出る。外はすっかり夜の街だ。急いで帰らないと又、和兄に何言われるか...この間はやましいことなかったけど、今日は紗弓をじっくり見たら俺が何やったかなんてもろばれだよな?そこいらにキスマークつけてるし、紗弓の歩き方少しへんだもん。かなり腰にきてるみたいだし、かくいう俺もやばいかな?



けれど一番バレバレだったのは、満足そうに締りのない顔で紗弓をいとおしそうに見つめる遼哉の顔だった。(和兄談)

         

BBSで読んで見たいと言われてた遼哉サイド、急に書きたくなって書いちゃいました。ひどっ!うちの男どもはえっちしかないのか!?
ずっとシリーズも不定期かな?ネタさえあれば書けるかな。どなたかネタありませんか?(笑)