2015クリスマス企画

今年のクリスマス〜2015

2  パーティ前夜

2015年12月22日

〜俊貴〜

 あっというまにクリスマスパーティの前日がやってきた。我々男どもは、早めに上がる為に必死で仕事を片付けて、待ち合わせのロビーへ向かう。
「バスはこちらです。会社の裏手に車を停めてるんで急いでください」
 富野の誘導で向かったそこには小型のサロンバスがあった。20人は乗れる広さで、後部座席はテーブルを挟んで向き合って歓談できるようになっている。飲み物やお菓子も用意され、ゲームまで置かれていた。
「えーっと、それじゃ全員揃ったので出発します!」
 そういって富野は運転席に座ろうとする。
「まさか……おまえが運転するのか?」
「はい! バスはレンタルですけど、大型免許はこのために取りました!」
 亮輔がニヤついているところをみると、富野とふたりで企んだらしい。そう言えは去年ねずみーランドに行った時、総勢14名だと車3台は必要で結局行きと帰りは別行動で不便だったと言ってたな……
「遊びたい人は後部座席へ、休みたい人は前の席でゆっくりどうぞ」
 そう言われてもすでに後部座席は子供達で一杯で、賑やかに遊びはじめている。
「こっちはわたしたちが見てますから、前の席でどうぞごゆっくりなさってくださーい」
 富野の妻である麻里さんが後ろの席は見てくれるようだ。他には大地くんたち羽山兄弟と麻衣ちゃんが子供達を挟んで座り対策も万全だ。
 しかし、3家族分の子供たちが勢揃いすれば騒がしいことこの上ない。年齢差があるぶん、小さい子はそれぞれ大きな子が見ているようだが、亮輔のところだけは小さすぎて母親の楓と一緒のようだ。
「それじゃ、仕事に疲れたオヤジどもはゆっくりさせてもらうかな」
 父親組はそれぞれの妻の座る席に乗り込んだ。席が空いているので交互にズレて座われば互いの姿も見えないよだった。これは……いいな。
「お疲れ様、あなた」
 中程の席に行くと、先に座っていた妻の朱音がにっこり笑って迎えてくれた。
「こうしてふたり並んでバスに乗るのは、新婚旅行以来じゃないか?」
「本当ね。どこへ行くのもうちは車が多いからバスもめったに乗らないし……去年ねずみーに行った時もあなたは運転だったから。こうやって隣に並んで座っても、随分と違う感じがするわね」
 少し恥ずかしいと、朱音がはにかんでみせるのが可愛い。まだまだ私を男として意識してくれている証拠でもある。周りを見るとどこも同じようだった。せっかく空いているからとバラバラの列に座ったのは間違い……いや正解だ。
「でもこうやってみんなで出かけるのって楽しいわね。子供達も昨日から興奮しちゃって」
「そうか? 私は……今夜おまえと一緒に眠れないのが寂しいがな」
「……あなたったら」
 今夜泊まる会員制の新設リゾートホテルは全室セミスイートで、その中でも一番広い部屋で5〜6人が泊まれる部屋だそうだ。それぞれ2ベッドルームで片方が和室、広いリビングとジャグジーがあり、3部屋に別れて泊まることになっていた。男同士、女同士、気兼ねなく語りあえるようにという亮輔の気遣いだろう、だが、一晩妻とは触れ合えないのは少々寂しい。明日はパーティ会場に直行だし、翌日は仕事だ。去年のように預かってもらって一晩たっぷりというわけにはいなかない。
『ふたりきりでいられるのは今だけかもな』
 そう声を潜めて耳元で囁き、そっと朱音の肩を抱き寄せた。その抱き寄せた手をそっと胸元へずらし先端を掠めるように刺激した。
「あっ……ダメ」
 すぐに彼女も声を潜める。そして反対の手を膝の上にかけたコートから忍び込ませる。
「んっ」
 声を堪えているのがいっそう私の劣情をそそる。囁くふりをして首筋に唇で触れるだけで震えるこの感度の良さ。潤んだ瞳はそれ以上の行為を許し求めていた。それをいいことに更に指先を進めていく。スカートの裾から差し込んだ手で内腿を優しく撫で回し下着の中へ潜りこませる。敏感な突起を探り出し、指の腹で擦りあげると淫猥な濡れた音を密かに奏でた。朱音は耐え切れず口元を自分の手で抑え、必死で喘ぎ声が漏れるのを堪えていた。
『イッていいぞ……』
 耳元で囁くその言葉と同時に、彼女は座席の上で身体をこわばらせ……そして小さく果てた。泣きそうな目で見上げてくるその顔が愛しくて、私はその目尻と額に唇を押し付ける。誰にもその顔を見せたくないからと、朱音が落ち着くまでは自分の背中で覆い隠していた。
「もう……こんなところで、酷い」
「すまない、ついおまえがかわいくてな。そのかわり……私は我慢しているだろ?」
 そう言って昂ぶったままの下半身に彼女の手を引き寄せた。
「あっ……」
『明日の夜は覚悟しておくんだな』
 再び耳元でそう囁くと、朱音は一層顔を赤らめてうつむいてしまった。だがすぐにそっと私にしなだれかかってくる。期待してくれているのだと思うと嬉しくなってくる。果たして明日の夜まで我慢できるだろうか……


〜楓〜

「まさか富野がバスの免許まで取ってるなんて……亮輔、あなた知ってたの?」
「ああ、もちろん。今回この企画を立てたのは俺だからな」
 夫は自慢気に笑ってみせた。だけど富野は忙しくパーティの準備をしている時にも、そんな素振りは見せなかったのに。おそらく……ずいぶん前から計画していたに違いなかった。
「去年もねずみーに行った時、それぞれ車を出して現地集合でバタバタしただろ? だからバスでもアレば便利だなと言ったら、富野のやつが『オレが免許取ってきます』ってね。だが今年は休めそうにないから前泊の企画を立ててみたんだ」
「でもクリスマスの前日なんて、よく予約がとれたわね。去年のねずみーだって……」
「オーナー権限ってやつかな。今日行くリゾートホテルは親父が建設前から出資してたところなんだ。去年のねずみーは富野が頑張ってくれたがな」
 富野はしょっちゅうねずみーに行ってて、去年も何事も早めに予約をおさえていたそうだ。
「ただ、今夜おまえが抱けないのが辛いけどな」
 あきれた……昨夜もそう言って散々手を出してきたのは何処の誰?
「たまにはいいでしょ。ほんとにもう、毎晩毎晩……」
「そう言いながらも去年のパーティでは結構燃えただろ」
『ちょっと、やめてよ。麻莉亜が起きるでしょ』
 膝の上では子供が寝てるというのに、触ってこようとするその手を抓ってどかした。
「いいじゃないか、少しぐらい……あっちもどうやらやってるぜ?」
 彼が指差す斜め後方の席を見ると、本宮が完全にこちらかに背を向けて、窓際の席に覆いかぶさっているのが見える。ほんとだ……朱音さんも時々疲れきった顔をしている時があるけど、それはだいたい休みの後で、理由は想像できた。だけどあの真面目だった同期の本宮があそこまで豹変するとは思ってもみなかった。
「まあ、去年のパーティ会場でも皆イチャついてたからなぁ」
「それは……そうね」
 わたしたちも例外じゃなかったから反論はできないけれど。羽山を除く3夫婦がクリスマスと結婚記念日を兼ねるため、この時期盛り上がっているのはわかる。うちだってそうだもの。とくに女達はパーティに照準を合わせて着飾ることになるから余計かもしれない。綺麗に磨きあげたその姿を見て欲しいのも、中身まで味わって欲しいのは夫だけなのだから。
 だからといってこの男は……そこまで力入れなくていいっていうのに! パーティ好きというか、イベント好きで、それを理由にしつこいのだ。それでなくても、いつだって見境なく盛ってくるから困る。去年だってパーティ会場を抜けだして散々だったんだから! あとでも皆にどうしていたのか聞かれるし……
 今年で結婚4年目だとしても気分はまだまだ新婚のようで、10年20年目を迎える他の夫婦たちには負けたくないのはわかるけど。あからさまなのは困るのよ。
 そう……去年のパーティのように――――いえ、去年もと言ったほうがいいのかしら?



去年のクリスマス〜2014年12月20日パーティ当日へ〜GO!(ここから)



〜俊貴〜

「着きましたよ!」
 広いロータリーにバスは停められ、ぞろぞろと降り立っていく。
 郊外の山間にできたばかりの会員制のリゾートホテルは落ち着いた雰囲気ながらゆったりとした豪華な作りだった。ロビーは広く天井も高い。ガラス越しに見える中庭もクリスマス仕様だった。
「この時期によく取れたなぁ」
「ここは会長の知り合いの会社なんだそうです。だから社長が出来るまえから会員になって、部屋を押さえたに決まってるじゃないですか!」
 さすがだなと感嘆するほかなかった。そして部屋も……一番大きなスイートルームらしい。どの部屋もベッドルームと和室が二つあって、5〜6人づつ泊まれる広さだ。
「さて、部屋割りですけど……一応、男部屋、女部屋、子供部屋に分けてますので。申し訳ないが、大地くんと源太くんは子供扱いでいいかな?」
「あ、オレは亮輔さんから酒呑みたかったら大人部屋に来てもいいってに言われてるんですけど」
「そっか、大地くんはもう呑める歳だったね。子供たちが寝付くまでは母親たちが子供部屋にいるから大丈夫だよ。源太くんは子供部屋でいいのかな?」
「いまさら親と一緒よりも、そっちのほうがずっといいよ」
 今年高校2年生の源太くんは、中途半端な自分の年令に嫌そうにしている。だが中身はまだまだ子供のようで、子供達と一緒になってゲームで遊んでいる姿は楽しそうだ。だが大地くんは今年成人して、お酒も大丈夫な年齢だった。顔つきも昨年よりもずっと男らしくなったというか、大人びて見える。彼女ができるとこうも違ってくるものなのか……
「それじゃ皆さん一旦部屋に入って荷物置いたらロビーに集合してくださーい! 夕食は子供が多いのでビュッフェを予約してますので」
 富野はさっそく運転手から添乗員に早変わりして仕切っている。まったく、器用なやつだ。
 本当はひとっ風呂浴びてから宴会と行きたいところだが、子供達が多いので先に食事となっていた。六時を回ると「お腹がすいた!」と大合唱で賑やかになるだろうから。そのあとお風呂に入れて一気に寝かせる戦法らしい。
 ビュッフェではそれぞれが好きなものを取り食事を楽しんでいたが、さすがに現役高校生と大学生男子の食欲はすごかった。皿に取り分けた山盛りの料理をぺろりと平らげるのだから。聖貴もつられてかなりたくさんの料理を取ってきたが、食べきれなかったようだ。男たちはフリードリンクのビールで盛り上がっていたが、部屋に帰ってから飲むつもりで控えていた。珍しいワインやら日本酒が持ち込まれているのを知っているからな。風呂の前に飲み過ぎるわけにもいかないしな。
「聖貴、おとうさんと風呂に行こうか」
「僕、源太兄ちゃんとはいる!」
 息子に振られてしまった。さすがにうちの愛音は母親の朱音と入るようだが、美奈ちゃんも向こうで麻衣ちゃんと入るとはしゃいでいる。おや? 富野のところの亜貴はどうして亮輔にくっついているんだ?

「へえ、大地くんいい身体してるね。運動とかやってるの?」
 私は去年一緒に温泉へ行ったので知っていたが、富野ははじめてのようでマジマジと見入っていた。
「いえ、今は別に……高校までサッカーやってて、今はたまにフットサルやるぐらいです。あと冬はスノボかな」
 チラリと目をやると引き締まった若々しい身体付きをしている。向こうにいる源太くんはあまり筋肉もついておらずまだまだ少年ぽいが、もうすっかり青年の体つきだ。それに比べ富野は……痩せてる癖に、その緩んだ腹をどうにかしなきゃだな。
「あ、でもオレ……前に本宮さんと温泉に行ってから密かに腹筋とかやってます。すごくかっこよかったんで」
「私がか?」
「はい、本宮さんみたいになれたらいいなって、思って」
 そこまで褒められたら嬉しいが、父親である羽山に悪いだろ? もっとも、結婚する前から忙しくともジム通いだけは欠かしていない。いつだって、万全の体力で朱音を愛し続けたいからな。
「そんなに言われると照れるが……亮輔もなかなかのもんだぞ」
 あいつも同じジムに長年通い続けている。
「ほんとだ……すごいですね」
 私よりも背が高く筋肉質なので、見栄えがするはずだ。
「親父もトレーニングとかやればいいのに……」
「まあ、人それぞれだよ」
 もともとがっしりとした体型の羽山だが、多少腹が緩んでもしかたがない。もう45になるのだ……私も同じ年だが、これだけは日々の努力というものだ。一応体型には気を使っている。
朱音も肌の手入れとか欠かさないせいか、いつだって吸い付くような肌にいい匂いをさせているから、ついどこででも盛ってしまうのだ。年齢など関係ない。意識しているかどうかが一番だと思う。
「麻衣ちゃんとはうまくやってるようだな」
 去年のクリスマスまでにも、多少相談は受けていた。だが今年は相談も少なく、順調そうだった。
「あ、はい。その節はありがとうございました」
彼の世代ではめずらしく礼儀正しくいつでも敬語だ。私達はふたり並んで湯船に浸かる。いつか……聖貴も成長して、こうして並んで温泉に浸かることもあるのだろうか。早くに結婚していれば、彼ぐらいの年齢の子供がいてもおかしくなかったのだが……もっと自分が早くに勇気を出していればと今更ながらに悔やんでもしょうがないことだ。
「ただ……彼女は社会人で働いていて、オレはまだ大学生で……付き合い始めるまではお互いに学生だったのでそんなに差は感じなかったんですけど」
「今はその差を感じてるのかな?」
「はい、いろいろと……あの、また相談に乗ってもらってもいいですか?」
「ああ、構わないよ。朱音が麻衣ちゃんから相談受けてたようだから、間に入って聞くこともできるが、一番いいのは互いにきちんと話し合うことだ。黙っていても判ってもらえるなんて便利なことはないからね」
「本宮さんのところでも、ですか?」
「ああ、あたりまえだ。女性は不安になりやすいからな。絶えず言葉で伝え合うことが大切だと実感してるよ。特に……私の場合はバツイチだったからね。忙しいからとかそんなのは言い訳にはならないんだ」
「えっ? 本宮さん、そうだったんですか……でも、忙しいのが言い訳にならないっていうのはわかります。それで連絡がなくなると不安になるし、メールだけじゃ伝わらないこともあるから」
「失敗してやり直せるものとやり直せないものがあるからな……まだ若い君に言っても詮無いことだが」
「いえ、今までだったら……まあいいかで済んでたことがそうもいかなくて。彼女は真面目だし、皆の知ってる子だから、オレもいい加減にするつもりはないんです。だから……やり直せなくなってしまうことがないようにしたいと思ってます」
「そうか、その歳でわかってるならそれでいいんだ。大地くんも意外といろいろ経験してきたほうかな?」
「そんな……たいしたことないですよ」
「いやいやー、今の感じだとなかなか。たいしたことありそうっすね」
「富野……」
 奴が嬉しそうな顔してこちらに寄ってくる。亜貴の姿を探すと、亮輔の隣ではしゃいでいる。あいつを怖がらないのは亜貴ぐらいだな。聖貴も美奈ちゃんも亮輔の放つオーラに怖気づくというのに。
「あとでたっぷり聞きたいっすよね」
 はてさて、この後どうなるのやら。
 その夜、男部屋では暴露大会が行われることになったのだった。


〜子供部屋〜

「あーいいお湯だった。朱音さんはゆっくり浸かれた?」
「楓さんこそ、ゆっくりできたんじゃないですか?」
 愛音は麻衣ちゃんと美奈ちゃんが一緒に入ってくれたので、朱音は久しぶりにゆったりと湯船に浸かることができた。5歳の愛音はまだ自分で髪が洗えないから、毎日母親が一緒に入って洗ってやらなければならない。だから普段のお風呂はバタバタだ。たまに遅く帰ってきた夫の俊貴と一緒に入り直すこともあるほどだ。
 3歳の麻莉亜を連れた楓も、温泉ではゆっくりなどできないと諦めていたが、身体を洗う間は瞳や麻里が子供を見てくれたので意外とゆっくりできたようだった。
「これだけ女手があると楽ね」
 楓がしみじみと口にする。この中で一番年上だというのに、子供の年齢が一番低い。夫の亮輔は社長業で忙しく帰りも遅いので、お風呂はいつも自分ひとりで大変な思いをしていた。
「あら麻莉亜ちゃんはもう寝ちゃったの?」
「ええ、お風呂上がってジュース飲んだらすぐに」
 楓は並べて敷いた布団の上に寝かせた。扉を閉めればそこそこ静になる。寝息も深く抱き起こしてもビクリともしない。これなら当分起きないだろう。
 リビングでは源太を筆頭に、子供達が貸し出されたゲーム機で遊んでいた。16歳でもまだまだ子供の域を出ない彼はコントローラーをもたせれば子供達の中ではヒーローだった。聖貴も亜貴もすごいすごいと言って彼を見上げている。
「あ、オレ子供達と遊んでるんで。皆さん隣の部屋に行っちゃってください」
「源太はゲームがしたいだけでしょ。ちゃんと子供達寝かせられるの?」
「愛音と亜貴はもう寝かけてるから大丈夫だよ」
 母親の瞳の言葉にどうだと言わんばかりのドヤ顔で床に転がって寝かけているふたりを顎で指す。
「あらほんと。お布団に連れて行ってあげないとね。いいわよ愛音ちゃんはわたしが。うちは女の子いなかったから可愛くて……」
 瞳は美奈や愛音を見るといつもそう口にしていた。その顔は子供を見るというより孫を見る顔つきなのだが……
「ちょっと待てれば、そのうち兄貴が孫こしらえてくれるって」
「えっ?」
「げ、源太くんっ!」
 部屋の隅で荷物を片付けていた麻衣ちゃんが驚いて声を上げる。
「へえ、麻衣さんは兄貴の子供で反応するんだ。ほら、産む気満々だって……イテッ!」
 調子にのった言葉に源太は母親に頭を叩かれていた。
「麻衣さんごめんなさいね。うちの阿呆の言ったことは気にしないでね」
「あ、はい。あの、皆さんどうぞ隣の部屋に。聖貴くんと美奈ちゃんが寝るまではわたしここにいますから」
「そう? じゃあ、寝たら隣の部屋にいらっしゃいね。たぶん大地も向こうで呑んでるだろうから」

 そう言って母親たちが隣の部屋に移って1時間もしないうちに聖貴と美奈ちゃんも眠ってしまった。ソファで寄り添って眠るふたりはなかなかかわいらしい。
「オレもうしばらくゲームして起きてるけど、麻衣さん隣の部屋に行ったら? あんまり長いことふたりでいたら兄貴に文句言われそうだからさ」
「そんな……」
「こんなこと言っちゃ何だけど……今までの兄貴にはないぐらい麻衣さんに一生懸命だからさ。今までは……結構いい加減だったの見てきたオレが言うんだから間違いないって」
 おっとこれは内緒と笑ってみせる源太を残して、麻衣は女性軍団が待ち構える部屋へと向かった。
 このあと、彼女にとって未知の世界の話が繰り広げられるとは思いもせずに。


〜女部屋〜
(後ほどup)
〜男部屋〜
(後にup)

2015.12.23up

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一日更新が遅れてしまいました(涙)すみません!m(_^. .^_)m