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 沢田 Side 4

「きゃっ...」
腕の中で小さな悲鳴が聞こえた。もぞもぞと動く気配がして、重い瞼を片方だけ開けた。
「ん、起きたの?」
腕を緩めずその顔を覗き込む。眠れないからと言って、結構飲んでから無理矢理ねたんだっけ?目が重かった。
「あ、あの...」
真っ赤で、可愛い。あたふたとしてて、視線が定まらないようだ。
オレの胸に彼女の吐息が触れて、一気に心拍数が上がった。
あんまり彼女の肌が気持ちよかったから、オレも浴衣を脱いだのだった。
「あのっ!ごめんなさい...あたし、」
目に涙を浮かべて謝りだした彼女。
違うだろう?謝るのはオレの方なのに...
寝てる彼女に不埒な真似を働こうとしたのはオレだぞ?彼女の合意がなければ、下手すりゃ犯罪行為だ。
「何で謝る?」
「だって、か、カノジョさん、居るのに...バージンダメなのに、すみません!あたしったら、きっと酔って何かしでかしたんですね?」
オレが悪いと言いかけたのに、彼女は謝りながらその腕から逃れようとする。

逃すもんか。

「美雪、」
落ち着いてと言ってもワタワタと身体を起こそうとする。さらけ出された胸が、朝の敏感な身体には刺激が強すぎる。気がついて布団をたぐり寄せては今度はオレの裸に驚いて焦りまくる。
可愛いが、どうやら昨夜のことは何も覚えてない様子だ。
困ったな...せめて途中まででも覚えてくれていればよかったのに。
「あの、帰りましょう、すぐに。か、カノジョさんにはバレないように、って言うか、迷惑かけませんから、あの、あたし、あ…」
とうとうこぼれはじめた涙。彼女の嗚咽が始まって、必死で謝りながら腕の外に出ようとするのだ。

ごめん、悪いのはオレなのに...
美雪は謝る様なこと何一つしていない。

「ごめん…」
オレは何度も繰り返して彼女をキツく抱きしめた。
「美雪、おまえはまだバージンのままだから。」
手を出しては居ない。カノジョが居るのも嘘、バージンが嫌いだって言うのも嘘、全部美雪を安心させてこの部屋に引き留めるための嘘。この腕の中に抱き込むための、嘘。
「え?」
「してない、我慢したから、オレ…」
途中までしたことは今は黙っていよう。アソコで止めるのはオレだって辛かったんだ。
「あ、そうなんですか?よかった、じゃあ、」
安心した様な顔を見せるが、そう言う意味じゃないんだ。。
「だけど、今は我慢出来ない。」
瞳をぱちくりさせる彼女。
「酔ってるおまえを抱けなかった。何も知らないおまえを汚せなかった。だからちゃんと途中でやめたけど、服を着せる気にはなれなくて…一晩我慢したんだ。だから…今から抱かせて欲しい。」
ごくりと、彼女の喉が鳴るのが判った。
その唇が『うそ...』と声にならない言葉を紡ぎ出す。
バージンは嫌いだという問いには昔は面倒だったと答えた。
カノジョが居るという問いには別れたことを告げた。その理由は美雪と一緒に居る為だって事も。
「指導員やってたころから、おまえのことが可愛いと思ってた。だけど、オレみたいな遊び人、何言ってもおまえは相手にしなかっただろう?嫌われてるのかと思ってたんだ。」
昔の話を蒸し返す様だが、オレは何度も断られて、自信なくしてたんだ、当時は。指導期間が終わった後、自分を試すかの様に他の女を誘って自信復活に努めた為に余計に距離が遠のいてしまったのだ。
必死で、ここに来ることになった経緯、なぜ二人だけだったのか、その理由も全部話した。
いくら説明しても美雪はオレの真意をくみ取ってはくれない。そうだった。彼女にははっきり言わないと判らないんだった。
オレは意を決して、一番伝えたかった言葉を口にした。

「オレはおまえが好きだ。逃げられないように、こんなことをしてしまうほど惚れてる、欲しいんだ。美雪の初めてをオレにくれないか?」 
オレは返事を待っていたが、とうとう美雪はしゃくり上げて泣き出してしまった。
「うう...ひっく...ひっ」
「美雪、泣くなよ、いやだったか?そうだよな、すまない...」
謝ると彼女は頭を横に振って否定した。判らないと、だけど嫌じゃないと...
たぶん、恋愛経験の少ない彼女のことだから、判らないままこうやってオレに流されてくれるだろうとは思っては居たが、こうも泣かれると悪いコトしてる気分になってくる。実際彼女からすれば悪いコトなのだけど。
取りあえずこれはOKと取っておこう。ここまで強引に来ておいて、もう後に引く訳にもいかないしそのつもりもない。
「いいか?」
もう一度確認して、頷くのを見てから、しっかりと彼女を抱きしめて、俯いたままの彼女を強引に上向かせてその唇を喰らう。
「んっ...」
そう、食べる様なキスだ。怖がってる美雪の唇を割り、歯列に舌を這わせ口中を攻め立てる。上顎を突いて舌で擦り上げるとビクビクと身体を震わせる。
悪いが、今回勝負所なので、初めての美雪には申し訳ないが持てるだけの技術(テク)で落としにかからせてもらう。
抵抗出来なくなるほど感じさせて、痛かった思い出よりももっと気持ちよくさせて、この後も怖がらない様に、どんな手でも使って...
「はっふぅ...」
文字通り口内を食べ尽くして、唇を離す頃には美雪の身体からは力が抜けてしまっている。
「美雪、可愛い、すごく...」
耳元で囁き続ける。名前と、可愛いと、好きだという言葉...
その後に舌先で耳の奥まで舐め回し、首筋にキスを落として痕を残す。空いた手でも反対の耳周りを弄ってやると湿った肌が少し緊張して肌が立った。
「やぁ、沢田さん...こんなの...やですぅ...」
自分の身体の変化についていけない美雪が悲鳴を上げはじめる。
まだ肝心な場所には全く触れてないというのに...
「ん、どうした?どこか辛いとこがあるか?言ってみろ。」
優しくそう聞いてやると胸の前で握っていた手をこちらに伸ばしてくる。
「怖い...んです。身体が...震えてきて...」
その指に自分の指を絡めて強く握ってやった。そして空いた手で今度は背中や腰、脇腹をさわさわと撫でた。
「はっ...んっ、や、くすぐったいです、やっん」
「くすぐったいだけ?」
その答えに彼女は答えに窮した。そう、くすぐったいだけじゃないはずなのだから。
「やめて欲しい?それとももっと触れて欲しいって、思わなかった?」
「あ...」
少し泣きそうになりながらも、真っ赤になったその表情が答えを雄弁に語っている。
「ここは?」
胸の周りを何度も、今度は繋いでいた手を離して両方の手でゆっくりと胸の周りからほぐしていく。
「やぁ...」
何度か胸の先を掠めるたびにいい声が生まれていく。覚悟はしていたけれども、時間をかける分、自分自身にとっては地獄だった。もっと強く愛撫して、悲鳴の様な喘ぎ声を聞いてみたい気持ちもある。だけど、今は美雪を怖がらせたくないし、ただただ彼女をよくしたい気持ちが優先なのだ。
「いいみたいだね、ここ...」
きゅっと胸の先を摘むと目を見開いて身体を反らせた。
そのよすぎる反応に身体がどん欲になっていく。
「ひいんっ、い、たい...」
「本当に、痛いだけ?」
膝が動いてもじもじとし始めている。
「ここも食べるよ。」
舌先でちろちろと可愛がっては口に含み、吸い上げ、軽く歯で噛む。
「やぁ、そんなとこばっかり...おかしくなっちゃう」
「どんな風におかしくなるの?」
「か、身体が...」
少し震えが来てる様だった。
「判ったよ、楽にしてやるから、今」
何度も太股をさすり、その内側に移動させていく。そして、一枚だけつけていた下着の上からそっと撫で回す。
「いや...だめです、そこは...はぁっ、くうっ...」
核を見つけて引っ掻くと余計に身体が揺れた。その後は筋目に沿って往復を繰り返しまた引っ掻くを繰り返した。指先が濡れはじめたので強めに擦り上げて軽くイクまで繰り返した。
「ひいんっ!」
引っ掻いてイキ始めた身体から指を離すと切なそうな目をした彼女が再び手を伸ばしてきた。
今自分が受けた行為の意味もわからず、ただ身体を震わせてるのだ。
「さ、わださん...」
「勇史だよ、美雪」
抱きしめたあと、身体をずらして彼女の足下に移動し、おへそにキスして、それから、またずっと下がっていく。
「や、そこは!!」
「美雪の全部、見るから...」
下着の上から何度も舌を這わせて、見つけた核心を攻め立て、拒否できないようにしてから、邪魔な下着を抜き取った。
「はぁ、やぁ...」
呼吸を乱し、喘ぐ吐息が甘くなる・
「綺麗だよ、こんなに綺麗だなんて...」
まだ誰にも見せたことすらない、美雪の初々しいそこを押し広げ優しく口づける。何度も、そして、舌で優しく舐め回した。
不安そうだった手を握ってやると安心したのか、その快感と不安さに耐えている。反対向いて身体を交差すればいいのだが、それをやると彼女が見たこともないグロテスクなもので怖がらせてしまうだけだ。
「ふ、うん...はぁ...ん」
声が高まっていく。手が使えないのが残念だが、その分鼻先を擦りつけて刺激を絶やさない。
「もう一度、イけよ...」
声が限界まで荒くなった美雪の核心をかりりと歯で挟み舌先でこね回した。
「やぁあああああっ!!」
握った手がキツく俺の手に爪を立てた。あまり伸ばしてない爪が痛いほど手の甲にキツく食い込んできた。
 
 
「うっ...ふぇ...」
胸の中で鳴き声が続く。何度もイカせたので驚いたらしかった。
「いいんだってば、泣かなくても。」
「だって、あたし...」
「感じてくれて嬉しいよ。」
「ほ、ほんと...?」
「ああ、でないと本番で美雪に辛い想いだけ残してしまうだろ?」
「本番...」
判っていないのだろうか?まあ、いい、教えるから。
「ここに、オレを入らせて?」
まだびくつく彼女の付け根に指を這わせる。少し乾きかけていたけれども、彼女のモノとオレの唾液でまだ湿ってる。その中に中指を半分、ゆっくり埋め込む。
「ひゃん、さ、沢田さん...?」
「まだ終わりじゃないよ、時間はいっぱいあるから、ゆっくり抱いてやる。」
彼女の中をまさぐり、また身体を戦慄かせる場所を見つけ出し、擦りあげるを繰り返した。
「あっ、あんっ...だ、だめぇぇっ!!」
ぎゅうと締め付ける彼女の中に喜びを見つけたのだ。
「あ、あ、あ!」
まるで息が出来ない魚の様にぴくぴくと跳ねて喘ぐ彼女にねじ込みたい思いを堪えて、喉に引っかかった声を吐き出す。
「もう、限界...入らせて...美雪」
訳もわからず首を縦に振る彼女。オレは急いで用意していた避妊具と、ローションを用意してソレを股間に装着した。いきり立ったオレのモノは彼女に入りたいと涙を流していた。だけど、受け入れる側の美雪も既に泣いてる様な状態だ。
「力抜いて、イッタばかりで辛いだろうけど、もう、待てない...ゆっくり入れるから、深呼吸してオレを受け止めてくれ...」
押し開いた形でソレを宛い、ぐっと腰を推し進めると、先だけがローションの塗るつきで中にめり込んだが、それ以上は美雪が締め付けて入れさせてくれなかった。
 
コレは辛い...
 
そっと身体を倒して美雪にキスを繰り返した。何度も何度も触れるだけのキスから食べる様なキスまで。胸の先に指を這わせて刺激を送り、ゆっくりと身体を進めていく。
キスの唇がモゴモゴと苦痛を訴えていたが、ここで引き下がれない。
「うっ!」
「ぐっぅ...っ!!」
最後の壁を押し破り、根本まで埋めた時には悲鳴を口中で飲み込んだ。
「痛かったか?ごめん、でも、やめられないんだ」
「い、たいです...でも、なんか、変な感じです。あたしの中が沢田さんでいっぱいで、苦しいんだけど、何だか嬉しくて...痛くないですか?沢田さんは...」
可愛いことを言ってくれる。
「痛くないよ、こっちは気持ちよすぎて、おかしくなりそうなぐらいだ。」
今にも腰は動きだしそうだ。だけど今しばらくはそのままでお互いの目を見てキスを繰り返した。
それでも限界は来るもの。
「うっ...」
自分のモノが締め付けられてビクビクと跳ねてるのが判る。どうやらそれは彼女にも伝わった様だった。
「ごめん、オレだけが気持ちよくなるだけだけど、動いていい?」
「は、はい!」
元気よく返事したその声がすぐにひっくり返ることになる。
 
 
「やぁああ!!あん、うぐっ...ひっ!」
可哀想にオレに揺らされて、オレは天国、彼女は地獄...でもないか?いい声が出始めた。
「ああっん、はうっ...んっ」
上の壁を浅く擦るとかなりいみたいだったが、さすがに大きく動かすとかなり痛いみたいだ。
このまま抱きしめて密着させて浅い動きでイクか、それともオレだけ身体を起こして、浅く深くいいところを突き上げながら核心をこね上げて果てるか。
気持ち的には前者、身体的には後者。
後者は後でもいいか...
「美雪、美雪...」
オレは美雪を強く抱きしめて揺さ振り、全身を擦り上げて何度も彼女の名を呼びながら高ぶりの全てを吐き出した。
 
愛してる...
今度は声に出して言えただろうか?
 
 
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素材:FINON