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クリスマスを過ぎても・2007

本当のHollyNight−聖夜−
12月21日  俊貴〜回想〜

あれから...
去年のクリスマスに子作り宣言してからしばらくの間、朱音は妊娠しなかった。
クリスマスから年末にかけて、俺はおいしい思いをさせてもらって、その間たっぷりと子作りの行為にいそしんだってわけだ。朱音もすっかりその気で、俺は彼女の深いところで何度も...
ま、こればっかりは夫婦の醍醐味だな。終わった後も愛しくて、授かればいいと彼女の腹を撫でたりしたものだ。
だが正月間に見事に日の丸。いや、生理が始まった朱音とは清い正月生活を互いの実家を往復して過ごし、仕事を始めてからも再び子作り行為を実践していたんだが、なかなか授からなかった。
その後、俺の出張や、朱音のお袋さんが倒れたりと、彼女自身がばたばたとして疲労していたのもある。いかに俺でも疲れ果てて眠りこける彼女に激しい行為を要求出来なかった。癒すようなセックスもまた良かったが、それも時期を外したらしかった。
『作ろうと思うと意外に出来にくいんだ』
同期で朱音の上司でもある羽山はそう言って慰めてくれたが...その後に
『それにな...やりすぎると薄まっちまうらしいぞ?』
なんて言われたのでドキッとした。まあ、日を空けてないことには自信があった。もう新婚というほどの期間でもないが、子供がいないことをいいことに、セックスを楽しんでいたのはいうまでもない。年齢に逆らうかのように俺は男としての力に充実していたし、朱音もすっかり花開いて、寝台では熟した果実を思わせるほどの色香を放つんだ。日頃はひっつめ髪に眼鏡をかけさせているが、前に朱音に黙って首の後ろにキスマークを付けたとき目ざとく羽山に見つけられたこともあった。
『おい、あんな色っぽいとこに印つけてんじゃねーぞ』
普段きりっとしているからこそ、女の艶めいた部分が見えると男はそそられるのだからと窘められた。実際、部下の男性社員が朱音の後ろ姿を見て、顔を真っ赤にしてその後しどろもどろになったらしい。よからぬ妄想をしてたんだろうと羽山は言ったが、俺は思わず名前を聞き出して釘を刺しに行ってやろうかと思ったほどだ。

何の隔たりもなく愛し合えるというのは俺にとってはかなり嬉しい限りで、子供が出来るまでの間は、それを口実に何度も子作りの行為に勤しんだ。休日で時間があれば朱音を一日中でもベッドに縛り付けるほどだった。彼女を動けなくしてしまっても、その分俺が家事を担当すればいいだけだから。
全てを俺に晒した朱音の身体は柔らかくて、ついつい焦らすと欲しいといって俺を求めてくる可愛らしさと婬らさ。中でイク事を覚えた彼女を上に乗せて好きに動かせて、目一杯俺のモノを締め付けて絶頂を迎えた朱音をさらに下から突き上げるとそのまま意識を失った事もあったな。
生の感覚というのは男にとっても溜まらないものなんだ。無粋なゴムなどつける手間も惜しんで繋がれるし、彼女の中の熱いからみつきを直に感じられるし、吐き出した後、ゴムの処理にも困らない。まあ、他の処理に困るが、マーキングした犬のように、彼女の中が俺の出したモノであふれかえるのを確認出来るのは、自己満足だが征服感を感じてしまう。
あんな体位やこんな体位も思う存分で、どこでだってOK、車の中でもそれは同じで...
乱れる朱音、締め付けるその中、突き上げる感触、最奥で吐き出す瞬間の腰が痺れるほどの快感。
生殖行為に相応しい、孕ますための射精がどれほど気持ちの良いものか...
っと、思い出しただけで下半身が反応してしまいそうになる。

「俊貴さん、どうしたの?なんだかにやにやしちゃって」
「あ、ああ。なんでもないよ。食事の用意が出来たのか?」
「ええ、運んでくれる?」
俺は目の前のせり出した朱音のお腹に軽く頬すりをしてから立ち上がった。

そう、ゴールデンウイークになっても予定の月のものを迎えなかった朱音は、休みの最後の日に判定薬で調べた。その結果反応があったと、連休明けに産婦人科で懐妊の診断をもらってきたのだった。
ちょうどゴールデンウイーク前には生理が来るかも知れないからと遠出を予定してなかったんだが、来そうになかったので、知り合いの旅行会社の友人に頼んで温泉宿を紹介してもらい、そこでまた子作りに励んだんだが、考えてみればその時にはもう出来てたってことになる。あの時は、もういつ出来てもいいと言うよりも、もう出来なくても構わないと言うところまでいってたしな。3月末の決算期で互いに忙しくお預けが長かったあと出来たのだろうか?

『予定日がね、12月31日年末なの。妙子に聞いたら年末正月割り増し料金取られるわよって。』
『いいじゃないか、正月なら俺も仕事は確実にないから側に居てやれるし、いつだって病院に連れて行けるじゃないか。心配が少なくて済むよ。』
産後はしばらく実家に帰ってしまうので、せめて出産間際まで側に居てやりたかった。俺がいない間に産気づいたらと心配だったが、この調子じゃ早くても遅くても年末年始の間には生まれそうだからな。


それからというものは、全てが朱音とそのお腹の子供中心の生活だ。朱音もしばらくは仕事をしていたが、少し無理をしすぎたらしく、最初の3ヶ月検診の前に出血したらしかった。仕事を休んで産婦人科に行った彼女は2週間安静を言い渡された。だが、当時休めない仕事を抱えていた彼女は、上司の羽山に無理をさせないことを言い含めて職場に戻って、仕事を続けた。だが、やはり7ヶ月を前にして腹の張りが止まらず、また検診で子宮口が開いたと言われ即入院だった。
安定期を迎えてから、負担がかからないようにとマタニティセックスを始めたんだが、俺の方がどうにも止まれなくなるときがあったり、ホルモンのバランスで朱音の方が欲情して止まらなくなったり...まあ、イロイロあったわけで、無理させたのは仕事と、俺だ。

これは俺にも責任があると思うんだ。
だが、こんなに早く仕事が出来なくなると思わなかった上に、無理が出来ないとなると、お産の直前まで仕事をするつもりだった朱音には誤算で、会社に迷惑をかけるのは必至だった。そこで二人で話し合った結果、朱音は退職を希望した。だが、会社側としては残って欲しいと言われ、彼女の意向も汲んで、一旦退職し子育てが落ち着いたら職場復帰を考えて欲しいとのことだった。

仕事を辞めた後の彼女は少し寂しそうだったが、その分家事やお腹の子供のために頑張ってくれているようだった。
2週間の入院の後、とにかく安全に子供を産むまではと、車も長い時間はだめで、買い物まで制限されたりしたがしかたなかった。そうすると少し体重が増え、食事制限されれば薄味の食事になり、9ヶ月にはいると少し運動しなければと言われ二人してマタニティビクスやマタニティスイミングにも行ってみた。
12月にはいると、もう出産までカウントダウンで、先の入院で準備は万端、出産まで後は待つだけだった。精神的にも落ち着きを見せて、今では母の顔をして目の前にいる。

ただ、俺がな...欲求不満なのは言うまでもない。
抱けないのが辛かった。9ヶ月に入ってからはしてもいいと言われたものの、激しいのは勿論無理で、お腹の子供のことを考えるとやはり遠慮してしまう。生まれた後もしばらく出来ないらしいし、妻が妊娠中に浮気する男の気持ちもわからないでもないが、俺は妻を性欲処理の相手とは思っていないからそんな事はしない。俺の子を産んでくれるんだ。それもあんなに何度も危ない目に遭いながらも、必死で子供を守ってくれている。一緒に守らずしてどうするんだ?
仕方なく自分で...の毎日だ。たまに朱音が奉仕してくれることもあったが臨月間際になると屈むのも苦しいらしくそれは辞退した。

とにかく俺は、朱音に元気な子供を無事産んで欲しい。ただ、それだけなんだ。
2007.12.21
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今年もクリスマスがやってきました!って気がします、この二人書いてると(笑)
この時期限定、1年ぶりの二人です。さてさて今年はどうなるか…
何とか間に合いましたので引き続き明日もお楽しみ下さいませ♪

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