たぶんそう思う...

年末年始、ほんとにもうどうにかなっちゃうかと思ったわ。
そりゃちゃんと初詣にも行ったし、除夜の鐘もちゃんと一緒に聞いたけど...
お互い家族がいないからってあんなにシテたらだめだよね?

〜初日の出〜
「槇乃、除夜の鐘聞いたからもういいだろ?」
新年の挨拶済ませたとたんこれだ...
「ば、馬鹿!何言ってんのよ、最後まで聞くのよ!」
「最後までなんて我慢できない、それまでに1回済ませちまうよ?」
「あんたね、3日間あれだけやってまだやる気なの?」
「相手が槇乃だからねぇ〜その代わり大掃除の手伝いもしただろ?」
「邪魔もしたけどね...」
そのどこででも手を出す癖やめて欲しいんだけどね。ま、それに反応しちゃってるあたしもいけないんだろうけど...
「それに明日、いや今日は初詣に行って、明日は家族のとこに行くんだろ?なら今のうちだよな?俺さ、夢だったんだ、槇乃さんと飽きるほどヤリてぇって...」
その前からやってるじゃない...そりゃあたしも仕事とか考えて抵抗してた部分もあったけど、結構好きにやってませんか?まーくん。
「初詣、行くの?」
「槇乃さん、行きたくないの?」
「行きたいけど...」
近所の神社じゃそれこそ見世物だよ?あたしとまーくんじゃカップルにも見えないだろうけどさ。ちょっと足伸ばしてもすごい人だろうし...知り合いに出会わないとも限らないでしょ?まだまだおおっぴらにするのが怖いんだよなぁ...
「じゃあ行こうよ!あんまり遠くはやだけど、槇乃さんの行きたいとこ行こう?だからさ...」
まーくんの手が頬に伸びてきて、そこからすっと首筋、鎖骨へと降りていく。実は二人ともお風呂に入ったあとパジャマのまんま。
「だ、だめぇ...そこ弱いの知っててやってるんでしょう?...あん」
パジャマの裾からもまーくんの手が入り込んできて、背中のラインをつつっとなぞった後わき腹にさわさわと触れ始める。
「あんっ、まーくんっ、もうっ...あぁ」
もうすでに甘い声をあげてぴくぴくと仰け反るあたしの首筋にキスしはじめる。
「槇乃さん落とすの簡単すぎるよ。ったく感じやすいんだからなぁ...この調子で他の男に落ちたりしないでよね?」
「馬鹿、まーくんだからこんな...あぁんっ!」
胸の先の敏感な蕾をきゅっとねじられて声を上げていく。
「今年一年、槇乃のこんな声聞くのも、槇乃に触れるのも、槇乃の中に入るのも俺だけだからな?槇乃、誓えよ...」
まーくんが声を低くして真剣な顔で覗き込んでくる。
「じゃあ、まーくんも誓ってよ、こんなことするのはあたしだけって...」
「ああ、誓うよ。その代わり...他所でスル気も起きないほど槇乃でサセテ?」
にっこりといつもの無敵の笑顔でちゅってキスされる。
「うぐっ...それって...」
たった半月のあいだのえっちの回数を思い出してくらっとなる。去年他の男とした回数をはるかに超えてるんだよ?付き合い始めてからシタ回数は...返事をしない間もまーくんの手はあたしの下半身を刺激し始める。
「ここにもおめでとうの挨拶しなきゃね?」
コタツに入ったまんま押し倒されてぱじゃまのズボンもするっと脱がされて...いちおう新年だからと履いたおにゅうのパンティもさっと取り除かれてあたしの熱くなり始めたそこに顔を埋める。おめでとう、なんて言いながらキスしたあと丁寧に舐め始めた。
「やぁん、ま、まーくん...そこは...はぁあんっ、だ、だめっ!!」
花芯の芽を舌先で甚振られると否応なく息は上がっていく。腰が浮いてどうしようもない。いつもこうやってまーくんに乱されていく。でも今年も負けないんだから!
「やぁ、ず、ずるいよ、まーくん!あ、あたしも、やるのぉ!まーくんだけにさせないんだから...」
無理やり身体を起こして体制を入れ替えていく。俗に言う69ってやつ?あたしが上になってイニシアチブをとっちゃう。目の前のあたしと色違いのパジャマのズボンを引き降ろすとそこにはすでに立ち上がってトランクスを持ち上げて苦しそうな小山があった。
「もう、こんなにしちゃって...」
軽く擦ると硬さを増したように見えた。えいっとトランクスを引き降ろしてその猛々しいモノにキスをする。
「おめでとう、今年もよろしくね♪」
根元からゆっくりと舌を這わせるとまーくんのくぐもった声が聞こえてくる。
「なぁ、久々に勝負しない?くっ...」
「ひぇっ?」
「どっちがさきにいかせるか、3本勝負!ね、俺が勝ったらお年玉くれる?」
「ふぇっ、おろひらまぁ?」
口に含んでたら上手く喋れないや...
「そ、槇乃さんが勝ったら、えっち拒否権をアゲルよ。俺が勝ったらえっち請求権」
「なにぃそふぉれ?」
「1年間有効だよ...」
1年間、続いたりするのかな?そのつもりでいてくれるってこと?喜んでいいのかな...こんな関係いつまでも続くもんじゃないって思ってたけど、もうただのお隣さんにはもどれないもんね。それ以上に、この体の相性のよさは捨てがたい...ええい、悩まない!行けるとこまで行っちゃうのが片瀬槇乃でしょう?遠慮したらまた木野の時みたいに持ってかれちゃうんだ。だったら悪あがきしても最後まで駄々捏ねて離れないで居てやる!そのぐらい図太く行かないとやってけないもんね。まーくんがもてるのはクリスマスと年末でわかっちゃった。ちょっと子犬系でジャニ顔の彼はけっこう年上にももてるし、大人しい系の女の子にだって...だけど彼が子犬の皮かぶった狼さんだってしってるのかなぁ?結構意地悪だよ?特にえっちの時は...でもまあ、この身体を気に入ってくれてるんならそれでいいや。それを武器に粘ってやる、粘れるとこまで...
「じゃあ今から勝負ね!」
除夜の鐘に混じっていやらしい音が止まない部屋の中の温度はどんどん上昇していった。

「く、くやしい...」
「へへっ、しょうがないね〜俺風呂場で1回抜いてたもん!」
「嘘〜〜!それ卑怯だよ!」
「槇乃さんそんなことしてたらあっと言う間に逝っちゃうもんね〜」
「ぐうっ...」
1回戦お口勝負はあっけなくあたしの負けだった...まさかお風呂場で抜いてたとは...あたしは年越しそばの用意をしてたのになかなかゆっくりだと思ったわ。そんでもって今度こそはと2回戦に持ち込んで、上に乗って腰使って絞め付けて、いっぱいいやらしいことを口走ると我慢できなくなったまーくんはあたしの中で先に爆発した。そのときがまたかわいいんだからぁ♪『槇乃、ダメだって、そんなに絞めちゃ、あぁあ...』なんて女の子みたいな声出しちゃって、勝ったなって思ってたのに...3回目は裏返されて反対に後ろからきつく攻められて...イク前に抜かれちゃってたから、自分からおねだりして、まーくんが向かい合って深く入ってきた頃には、気が狂いそうなほど焦燥してたのよね。焦らされた分、激しくされて、いっちゃった...それも立て続けに2、3回...2回目は一緒だったから嬉しかったんだけど。いってる最中も責め続けるからそのままイキ続けちゃって...もうやだぁ!最後なんて気失いかけてたわよ...
「はぁ、ちょっと疲れたね。寝る?」
冬なのに汗までかいちゃって、時計は5時を過ぎてる...いったい何時間やってたんだ?あたしたち...
「でも、あと1時間ぐらいで初日の出だよ?」
正月、元旦といえば初日の出でしょう?
「じゃあ、起きて待ってようか?」
ベッドに移動して(実はそのままコタツの部屋でやりまくってた...)裸のまんま毛布を被った。まーくんが後ろから抱きつく格好であたしを包んでる。体温があったかくって、寝ちゃいそうになるくらいの心地よさ...空は白んで日の出を待っている。5階のここからだとなんとか日の出もちゃんと見えるんだよ。特にあたしが使ってるこの部屋は東向きでいい具合に朝日が入ってくるんだよね。まーくんは小さな窓しかない部屋なので日があまり入らなくて、一日中寝てるにはちょうどいいらしい。
「ね、槇乃さん...こんな俺だけど嫌いにならないでね?」
「え?」
急に気弱なことを言い出すまーくん。まーくんが頭をあたしの肩に乗っけて甘えてくる。
「おれ、まだまだガキでさ、槇乃さん振りまわして嫌な思いいっぱいさせるかも知らないけど...大人になるから、そのうちちゃんと大人になるから、大目に見て待っててくれる?」
後ろ向いたらその表情も見えるんだろうけど...いつもあたしの前ではいっぱしの男の振りしてるくせに...不安なのはあたしだけじゃなかったってこと?身体だけじゃなくて心も繋がってるって思っていいのかな?
「あたしも...これ以上若くはなれないけど、おばさんくさいこと言い出したりするかも知れないけど...嫌いになったりしないでね?」
なるもんかと耳元で一言言ってあたしをいっそう強く抱きしめる。
「あ、日の出...」
ゆっくりとオレンジの光が形になっていく。その荘厳な空のスクリーンを二人してずっと見つめていた。
たぶんこのまま、続くんじゃないかなぁ...
ふとそう思って、幸せを実感するあたしでした。
今年一年間、よろしくね、まーくん。

         

やっと年越し〜〜こいつらは〜〜!!年の初めからこんな調子じゃ先が思いやられますけどね。
まあ幸せいっぱいの二人をご堪能くださいませ。作者もこの二人を書くとすーっとするんですから...
まあいつもの如く詰まった時の一気書きで〜す(汗)