〜それぞれのクリスマス☆ナイト〜
〜和明&真名海〜
「真名海、はぐれないようにな。」
俺は真名海をつれて遼哉たちと一緒に、K市までクリスマスイベントのルミナリエを見に来ていた。真名海が見たいと言っていたと紗弓から聞いて、遼哉と一緒に誘ったのだ。
紗弓は俺が事故にあった日以来、真名海を妹のように可愛がっている。下手すれば俺よりもしょっちゅうあってるんじゃないのか?遼哉が少し離れた都市に一人暮らしをはじめた為、紗弓は週末しか逢えないと嘆きながら、頻繁に遊びに来る真名海と仲良くしていた。俺が学校から帰る頃にはもう真名海が帰った後、なんてことはざらだ。
春に真名海のいる実習校に赴任が決まって、それ以来二人の交際は秘密だ。だからこそカムフラージュとしてあの二人と一緒に来ることにした。
夕方5時、いっせいに電飾が灯る。
目の前の眩しいほどの光のオブジェに眩暈を起こしそうになる。毎年たくさんの人々の心を魅了するルミナリエ。
隣にいる真名海が目を輝かせて見入っている。頭を軽く上に上げてオフホワイトのベレー帽が落っこちそうになってるので支えてやる。コートもオフホワイトで、真名海にすごくよく似合ってて...めちゃくちゃ可愛い。
「綺麗だね...」
「そうだな。」
見あげても果てのない光の扉が続く。どこまでも無言で、手だけしっかり繋いで流れに逆らわず歩いていく。
「うん。ね、和せんせ、紗弓さんたちさっきから見えないんだけど...」
「ああ、おかしいな。あいつら...」
「完全にはぐれちゃったみたいだね〜」
真名海が無邪気にいう。それでは一緒に来た意味がない...
遼哉のやつはいったい何を考えてるんだ?
携帯はどちらも繋がらない。
「でも綺麗だね。」
ゆっくりとだけれども前に進んでいき、やっと広場まで来た頃にはかなり時間がたっていた。
まさか紗弓つれてホテルにでもしけこんでるんじゃないだろうな?こっちの気もしらないで...
いくら惚れてる女だからといっても、まだいたいけない高校生の彼女にそんなまねも出来ず、ただひたすら久しぶりに繋いだ手の感触に我慢を重ねている。
あれから...夏休みの間もう一度だけ身体を重ねたが、それ以来は忙しいのもあって、ゆっくりと逢えないし、俺もできるだけ我慢してはいるのだ。なにせまだ教師になってないとはいえ、採用されれば教師と教え子の関係は最低でもあと2年は続くのだから。
「真名海も綺麗だよ。」
あえて可愛いとは言わずにそういうと、彼女は頬をばら色に染めて微笑む。最近時々見せるこの艶を含んだ女っぽい反応にどきりとしてしまう。これも自分が女にしたからなのだろうか?
「クリスマスプレゼント、指輪は普段出来ないだろうから、これなら大丈夫だろ?」
広場の片隅で小さな包みを渡す。目の前にプラチナの鎖に誕生日に送った指輪とおそろいのペンダントトップが揺れる。
「うわぁ...ありがと、和せ...和明さん。」
周りの騒音で聞こえなくってかがんで真名海の方を覗き込むと、いきなり頬に唇が寄せられた。
「真名海...?」
「あのね、あたしのクリスマスプレゼントはこれなんだけど...」
カバンから出されたのは、黒い皮の小銭入れだった。
「へえ、よくわかったな。今使ってたのぼろぼろだったから買いなおそうと思ってたとこだったんだ。」
「紗弓さんに相談に乗ってもらったから...」
「そっか、ありがとな。」
「あとね...あたしももらってね。」
真っ赤な顔で、恥ずかしそうに下を向いてかがめたままの俺の耳元にそう告げた。
思わず唾を飲み込んでしまう。
「別々に帰ろうって、遼哉さんが...」
携帯のメールを見せる。
おい...紗弓の携帯を使って俺宛に真名海の携帯にメールいれるか?
まあ、逃げるなってことかな?
「真名海、今日はお母さんは?」
「...泊まりだよ。」
「真名海のうちに、行ってもいいか?」
黙って頷くその可愛らしい顔を見ているともうたまらなくなる。
ぎゅっと頭を抱え込んでベレー帽の上からキスすると手を引いて駐車場へと向かう。
今日は俺の車で来ていて、遼哉たちは一緒に乗ってきてた。
あの二人には電車で帰ってもらおう...それとも、泊まりか?
〜紗弓&遼哉〜
「寒くない?紗弓」
「大丈夫だよ〜」
クリスマスイブ、人が多いのわかっていてここまで来ていた。
和兄が珍しく誘ってきた。真名海ちゃんがここに来たいといってたので、俺たちはダシなんだろうけど。まあ、教師と教え子なんて面倒な間柄になってしまった二人にはカムフラージュがいるんだろうけれども...
とはいってもお互いカップル同士、はぐれても彼女さえしっかり捕まえていたらいいんだ。少し前の方にでっかい和兄の頭とその下の方は見えないけど真名海ちゃんが可愛らしいオフホワイトのベレー帽を被ってチョコチョコついていくのが見える。
ここに来るまで、しきりに紗弓が可愛いと抱きしめていたけれども、まだ高校一年の彼女は先生でもある和兄とのデートに緊張しまくっているみたいだった。初えっちは済ませたはずなのになんなんだ、この不慣れさは??
ま、さすが和兄ってとこか。
「綺麗だね...」
「あぁ...」
午後5時、光の渦に巻き込まれながらも、隣で肩を寄せてくる紗弓を見る。
大学生になって、いつか見たように化粧するのが当たり前になって、以前よりもずっとずっと綺麗になった彼女。軽くウエーブをだした髪がふわふわ揺れる。
(ここでキスしたら怒るかな?)
不意にその口元に目を奪われる。重ねられたグロスが紗弓の唇を可愛らしい桜色に濡らしていた。微かに開いたその唇が妙に色っぽい。
よく見るとまつげも氷の破片をちりばめたように輝いている。なんか、CMで見た奴かな?長いまつげが動くたびにキラキラして目が離せない。ちらっとその隣を見ると若い男性グループが紗弓をじっと見ているような気がした。
少しずつ動き出す群衆。男たちの視線が頭上の装飾から時々ちらちらと紗弓に移る。
(くそ、紗弓は俺だけのもんだ。)
見せるのすらいやになってしまう瞬間だ。
「紗弓...」
「なぁに?」
こっちを向いた瞬間唇を掠め取る。
「!!り、遼哉ぁ?!」
「ごちそうさま、俺、ルミナリエより、紗弓を食っちまいたい。」
そういって腰を抱く。
「で、でも...せっかく来たのに...」
「来年、又つれてきてやるさ。」
彼女の肩を抱いてわき道へと入っていく。路地を抜けて大通りを渡る。かなり山側に歩いた。目の前に大きなホテルが見える。いわゆるラブホじゃなく、れっきとしたシティホテルだ。
「遼哉?まさか...」
「ネットでキャンセル待ちしてたの押さえた。」
一か八かだったのを、なんとか今朝になって空いたのを抑えたのだ。
「携帯貸して。」
そういうとあたしの携帯でメールを送っているようだった。
「真名海ちゃんに送ってやった。ほら〜」
『俺たちはホテルに泊まるから、和兄とごゆっくり。遼哉』
「もう、遼哉ったらぁ...」
モザイクで飾られたロビー、まるで外国に来たような...紗弓が喜びそうなホテルだ。
部屋に案内されてまた驚く。
「うわぁ、素敵...」
足元も石畳みたいで、すごく、すてき!!と紗弓がはしゃいでいる。俺としては紗弓さえ喜んでくれればどんな部屋でもいいんだが...ここまで喜ばれると頑張った甲斐がある。もとはこれから取らせてもらうけどね。
冬休みには入っていたけど、俺もバイトでなかなか帰ってこれなかった。今村と笹野ほど距離は離れてはいないけど、ゆっくり逢う間もなく、こうやって過ごすのは2週間振りかな?
「紗弓、朝まで...覚悟できてるか?」
脅すように紗弓に言うとふっと軽く笑った。
「もう...覚悟はしてるよ。」
紗弓の腕がついっと俺の首に回される。
「紗弓...」
激しく唇を奪った後、部屋の照明を落とした。俺は普段あまり暗くしない方だ。どちらかって言うと明るくして紗弓を隅々まで味わいたいんだ。
だけど今日は...
窓のカーテンを細く開けると街の灯りが漏れてくる。枕元のライトだけ絞ってつける。
すぐさま紗弓の衣服の全てを剥ぎ取り、恥ずかしがる彼女をベッドへ押し倒す。
「紗弓、俺は紗弓がいれば何にもいらないけど、おまえにはこれな。」
ポケットからだしておいた雪の結晶のついたネックレスを見せる。
「可愛い!!」
「だろ?舞さんが仕入れてたの、店に出す前に貰ったんだ。」
「あたしのはね、」
「後でいい...」
そういってなにも身に着けていない裸の紗弓の首に鎖をつけてやる。
つけるときに触れた俺の手にくすぐったそうに反応するので、手の甲で軽く撫でてやると甘い声が漏れた。首筋に唇を滑らせて、胸元にたどり着いた頃には紗弓の身体はとろけ始めている。何年、何度も、飽きるほど抱いているはずなのに、たったの2週間が耐えられなかった。夢の中にまで色っぽい顔して出てくるのはやめて欲しい。俺の愛撫に答える紗弓は頬を染めて、瞳を潤ませて唇を軽く開いて俺を誘う女の顔になっていく。
「紗弓が早く欲しい...」
そう告げて、右手が下肢を割って行く。脚の付け根の部分が熱くなり始めている。性急に攻め立てると紗弓が何度も身をよじり快感に震え始めた。すばやく準備して、熱く濡れてる紗弓の中に入り込む。
「ああっ、り、遼哉ぁ!」
「はぁぁっ、紗弓、メリークリスマス...」
「メリー、ク、リスマス...遼哉っ」
そのあとホテル代分ぐらいはたっぷりと元を取らせてもらった。
〜芳恵&竜次〜
「竜次くん!待った?」
「いや、芳恵こそ疲れたろ?新幹線混んでなかったか?」
「ううん、大丈夫だよ。ね、休み取れたの?」
「いや、明日午後から練習だよ。」
「そう...」
しかたないけど、寂しいな。4時間以上かけて新幹線に乗って乗り継いで彼のところまで来たんだけれど...それでも竜次くんの練習が終わる時間に合わせて6時の待ち合わせ。寮の門限が10時だから、4時間か...ご飯食べるのが精一杯かな?どこも混んでるだろうし。
大学野球で頑張ってる竜次くん。休みもほとんどないけど、すっごく頑張ってる。もうベンチにも入れてもらって、時々出させてもらってるらしいんだ。
「ね、どこ行く?いいとこ見つけられた?」
「練習ばっかりでそんな暇なかったからなぁ...」
「そっか...」
「芳恵の泊まるホテルに行っていいか?」
「え?でも...」
「今日は外泊届けだしてきたから。」
「え...ほんとに、いいの?」
「この一年まともに会えなかったからな、ごめんよ。」
竜次くんの手があたしの手をぎゅっと握ってくれた。
「いいのよ、そんなの...竜次くんが頑張ってるんだから。」
少し照れくさくって下を向いてしまったあたし。
「俺は気が気じゃなかった、芳恵を誰かに取られないかそればっかり...」
「まさか、あたしが?もてないよ...」
「今夜は独り占めしていいか?」
覗き込まれる目が、すごく真剣で...その言葉の示すことは、そういうことで...
未だに照れてしまう。大学に入ってからは、お盆に少し帰ってきてただけで、もろ先輩達と同じパターンなんだもん。
だけど今日は恥ずかしがったり逃げたりしないって決めてきた。
「う、うん...いいよ、シテ...」
頷くあたしをすっごくうれしそうな顔で笑うと急に急ぎ始める。
「なっ、夕飯、ケンタッキーでいいよなっ?チキンつけるから!」
手を引いて走りだす彼。急がなくても時間はあるのに?
「コールスローとマフィンもつけてよね?」
「了解!」
あ、シャンパン忘れてる。
でも...メリークリスマス言う暇あるかな?
〜奈津美&浩輔〜
(うわぁ、今年もすごい人...)
テレビのNEWSでは今年も光のオブジェがクリスマスを盛り立てていた。
(クリスマスイブなんだよね...)
だけど平日のど真ん中。
いくら新婚だからと言っても早々会えるものでもない単身赴任の夫。
(さすがに若い連中と飲みにでも行ってるかな?)
クリスマス、家族のあるものはさっさとケーキを片手に家路を急ぎ、恋人の待つものはプレゼントを片手に相手の待つ暖かな場所へと向かう。残された独り者は仲間を募って街へとはしゃぎにでる。
プレゼントは先週の休みに渡した。ケーキも切って、チキンを食べて、一足先にクリスマスのお祝いをした。だって帰ってこれるはずないから...そんな無理したら翌日が大変だからね。そんな我侭とてもじゃないけど言えなかった。
わたしの方も、年末最後の売り込みで営業も大忙しだった。
どの店もクリスマス装飾で、それを見て家にも窓辺に小さツリーを飾った。電気を消すとちかちかとついたり消えたりする可愛らしい光を見ていた。
誰もいない家に帰ってきたのは9時半を回っていた。どうせ早く帰っても仕方ないので、他の人の仕事まで引き受けたためだけど...
簡単に食事して、お風呂に入って、キッチンの椅子に腰掛けて髪を乾かしていた。
(浩輔、今時分どうしてるのかなぁ?)
携帯を手にとって時刻を見ると11時を少しまわっていた。
(この時間までメールも電話もないってことは飲みに行ったな。じゃあ、12時になったらメールでも送ろうかな?)
24のまだまだ若い夫だ。24の時、自分はまだ何の束縛もなく遊んでいたように思う。
(重荷じゃないよね?)
窓ガラスに映るツリーと化粧を落とした自分の顔。
ため息を一つついて携帯のメールを打ち込む。
<Merry X'mas☆浩輔 逢いたいよ>
そこまで打ち込んで後ろの部分を消す。
<Merry X'mas☆浩輔 飲み過ぎないようにね♪ 奈津美>
(年上女房の意地かな?)
苦笑いして送信の準備をしていた。
(まだ早いかな?)
TVでもクリスマスを盛り上げる番組が楽しそうだ。いつの間にかボリュームが大きくなっている。寂しさを紛らわすためかな?
(ワインでも飲もうかな)
冷蔵庫からワインと軽くつまめるチーズを取り出す。先週一足先にクリスマスをしたときの残りの材料、まだあったかな?
冷蔵庫や棚をばたんばたんと開けて賑やかに準備をしてみる。12時が待ち遠しくて待てない気持ちを紛らわすために...
「奈津美?」
(やだな、逢いたいからって幻聴まで聞こえるって重症ね。)
「グラスもう一つ出してくれよ。」
「え?こ、浩輔!!」
振り向くとテーブルの前でワインをついで待っている。
「どうして...」
「うん、無理やり帰ってきた。明日は4時起きだな。」
「あ...」
「どうした?嬉しくないのか?」
「だって忙しいのに、疲れてるのに...」
「それでも逢いたかったから、もうちょいつまむものある?夕方に差し入れのクリスマスケーキ食べたんだけど甘ったるくって全部たべれなかったんだ。」
「ええ、ちょっと待ってて。」
急いで簡単でもあったかいものを数品用意する。
「食べていい?あ、でもその前に...」
テーブルの横に立ったままだったあたしを引き寄せると膝の上に乗せた。
「ただいま、奈津美。Merry X'mas...」
「Merry...」
唇を塞がれて、すぐさま浩輔の柔らかな舌が入り込んでくる。絡めとられ口中を嬲られ身体に力が入らなくなっていく。
「先に奈津美を食べたくなるけど...ちょっとは食べないと朝までもたないからね。」
そういってもまだわたしを膝から降ろす気もないようで、そのままの姿勢で食事を始める。
「飲む?」
そういってワイングラスを持ち上げる。頷くとぐいっと自分の口に含んであたしに口付ける。そのまま口移しにされたワインは甘くて、飲み込めなかった液体が喉元まで伝っていく。それを追っていく浩輔の唇。
「あぁ...」
いつしか胸まではだけられて、浩輔の手で揉みしだかれ、その先を熱い舌で嬲られ、あたしはまた仰け反る。
下肢を割ってはいってきた手にするりと着ている物を取り払われ熱くなっている自分を知らされた。
「奈津美、このまま乗って...」
そう誘われてあたしは椅子に座ったままの浩輔の上に身を沈める。
「あうっ...」
浩輔に満たされたあたしは、その身体に幸せを感じながら突き動かされる。
「奈津美、俺だってイブに一人は嫌だったんだ。奈津美とこうしたくて、気がついたら高速に乗ってた...」
「あぁ、浩輔、あたしも...」
先週末、忙しいから、帰ってこなくていいからとクリスマスを先にませたのはあたし...
でもクリスマスはその日じゃないと意味がないんだよね。
世間の幸せから置いていかれたみたいで寂しかった。やっぱり側には浩輔がいて欲しかった。
「あぁ、浩輔、愛してる...」
昇り詰めていく中で浩輔の『俺も、愛してる』の声をぼやけた頭で聞いていた。
おまけ〜竜姫&広海〜
「こんなのやだ!」
「そういうなよ。な、ちょっと着てみるだけ、な?」
「やだ!絶対やだ!」
「ちぇっ、可愛いのに...」
着れるか、そんなミニのサンタの衣装!背が高い分スカートがマイクロミニになるだろ?
「じゃあ、そっちの今着ろよ。」
「それもいやだ!」
目の前の包み箱の中には薄いシフォン生地のベビードールなどのいやらしい下着一式。
「広海、あんた何考えてるわけ?」
「えっ?竜姫が着てるとこみたいだけ。」
「み、見るだけ...?」
「いや撮りたい...」
やっぱり...こいつは、もうっ!
「馬鹿っ!もう帰るっ!」
「おい、竜姫?」
「変態!もう知らない!」
「待てよ、竜姫、今日はイブだから泊まるってうちにも言ってきたんだろ?」
「そう...だけど...」
美咲のとこに泊まることになってるわよ。美咲は秀と一緒だけど...
「もう電車なくなるぞ?俺は送らないからな。」
「....」
「ちゃんとその箱の底みろよな。」
え?箱の底?がさごそとランジェリーの入った箱のそこを探る。
小さな箱の中にシンプルなリング...
「カレッジリングだけど、ペアだから...」
そういって自分の左手の薬指を見せる。そうしてあたしからそのリングを取るとあたしの左手を引いて、その薬指にリングをはめた。
「広海...」
「ま、気が向いたらこれも着てくれよな。今夜は、我慢するよ。」
そういってそのまま左手をきつく引いてあたしを抱き寄せる。
「ところで竜姫のプレゼントは?」
そういわれてやっと紙袋を取り出す。
「これ、上手じゃないけど...」
今までは友人としてクリスマスプレゼントはしたことあったけど、初めて彼女としてプレゼントする。だからはじめての、手作り、手編みのマフラーだったりする...
「これ、竜姫が編んだのか?」
「あ、ああ、電車の中とかで...けど下手だからじっくり見るなってば!」
「あったかいよ、竜姫...」
マフラーしたままの広海に引き寄せられる。
「だから、竜姫も...着て?」
「!!!」
結局着せられて撮られた竜姫でした。
Fin
まーくん「おい、俺らは?」
K「あんた達本編で思いっきりやってるじゃん?」
槇乃「もう、だから言うなってば!!これ以上何する気よぉ...(涙)」
というわけでオールキャストでお届けしちゃいました。クリスマス☆ナイト切抜きということで...全部はさすがに書ききれませんでしたが、それぞれの夜はこうして過ぎていったのです〜〜後はご想像にお任せです♪