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秘密のバレンタイン |
その2 「今時分逢ってるかな?あの二人」 「そりゃそうだろ?あいつが一人でいるもんか」 「けど…普通に逢えなくしたのは、わたしたちだよ?」 「わかっている」 「でも、」 「今は俺たちもバレンタインを楽しんでる、そうじゃなかったのか?」 マスコミよけの為に生やし始めた髭に慣れない女性は自分に押し付けられた唇とその感触に震える。男の方は普段色の濃いサングラスまでしているというほど念が入っている。 「んっ、ちくちくする…」 「慣れろ、当分剃るつもりはない」 「あっ、だめ…」 身体の上を滑っていく唇とともに髭が肌を刺激していく。 スレンダーで少年のような体型の彼女も、彼の手にかかれば艶のある女性の身体に変化させられてしまう。 「んっ、はぁ…」 「嫌そうじゃ、ないな?」 反応のよさに機嫌をよくした彼は彼女のもっとも敏感な部分に口を付けた。先ほどもらったチョコを食べた後の甘ったるさの口直しに、彼女の愛液を馳走になる。 普段はクールに自分のサポートをしてくれる女性だが、ベッドで可愛がる時は少女のように恥らう姿を見せてくれる。 自分がここまでやってこれたのは彼女と、あの不思議な魅力を持った彼のおかげだ。そのせいで今彼は窮地に陥っているのだが、決めればすむことだ。 まあ、いい、今夜はあの二人もこうやって互いの存在を確かめ合っていることだろう。 バレンタインの夜ぐらいは…と男は呟いた。 |
さてさてどのカップルでしょう? NEXT Copyright(C)Kei Kuishi 2007 All rights reserved. |