2012クリスマス企画

Wonderful Christmas

 3

12月23日

〜亮輔〜
「おはよう、起きられそうか?」
「……起きられない」
 うーん、昨夜ちょっと頑張りすぎたか?
 昨日はクリスマスパーティで、朝からちょっとだけ我慢させられた。もちろん、ダメと言われて素直に言うことを聞く俺ではない。シャワーを浴びながらたっぷりと可愛がったさ。だがそれで満足したわけではなかった。だからつい、クリスマス用のドレスワンピースを着た妻に我慢ができなくて……パーティルームの控え室でいたしてしまったわけだ。いやーあのあと怒られた。無理に脱がしてたら少しドレスが破けたらしく、おまけに化粧も髪のセットも乱れてしまい……『みんなの前に出られないじゃない!』と怒鳴る怒鳴る。それもまたいいんだけどな。喧嘩や言い争いはいつものことで、怒らせてアドレナリンを引き出したあとの楓は凄いんだ。もう、感じまくって理性ぶち切って、口ではイヤイヤと言いながらも腰の動きは卑猥でエロくって……童貞男だったら瞬殺だぞ? ナカがすごく気持よく蠢いててさ。たまらないぞ、あれは。
「楓、何か作ろうか? 珈琲、それとも紅茶?」
「……カフェオレがいい」
「了解」
 思わずなんでも言うことを聞いてしまうほど、昨夜の彼女は最高だった。バスルームでも控え室でも一番いい所で我慢して引いたからな。あまり昼寝出来なかった麻莉亜がタップリと眠ってくれたその間に……ああもう、堪能した!
『やっぁああ、ダメ、ダメ……ああっ!』
 麻莉亜をベッドに寝かせたあと、すぐに立ったまま繋がった時にはもう涙目だったな、楓のやつ。激しく腰を使うとすぐにこっちが果ててしまいそうだったから、そこでもまた我慢した。ベッドに潜り込んだあとは楓も我慢できなかったらしく、俺の上に股がってエロイ腰使いでぎゅうぎゅうに俺のを締め付けてきた。俺も負けじと突き上げてやったけど、最後はどっちが先にイッたのかわからないほど同時だったよな。あの搾り取られる快感はくせになりそうだ……そのためにも今はゴキゲン取っておいて、また怒らせないとな?
「なによ、ニヤニヤして」
「いや、昨日の楓はすごかったなって」
「もう、やめてよね! ああいうの……わたしは、いやなの」
「なんでだ? よくなかったか?」
「おかしくなるのよ、あんな……変なの、本当に。子供産んでから、その……すごく、前よりおかしくなってるみたいで」
「俺は嬉しいぞ。楓の限界超えた快感を与えてるのが俺だってことが」
「亮輔……」
「ああ、ホントにあと5年、いや2年でもいい、早く出会いたかったよ……そうすればもっと長い年月可愛がってやれたのにな」
「もっと早くに会いたかったってこと?」
 その顔はまた年上だってこと気にしてるな。俺にとって年齢なんて関係ないさ。これから過ごす年月が足りないってことが言いたいだけだ。
「若いころの楓に会いたかったわけじゃない。今の楓がいいんだ。ただ、今まで会えなかった分これから過ごす年月が減ってるだろ? 惜しいことしたなって」
「まさか……その分、今やってるつもりじゃないわよね?」
「そのつもりだけど、悪いか? もっと早く出会っていればもっと長く楓と過ごせたはずなんだ。俺は少しの時間も無駄にしたくない。だから楓も遠慮することはないんだ。普通の何倍も感じていいんだ。狂ってもいい。俺が全部受け止めるから」
「そんな……」
「俺は遠慮しないぞ。ヤリたい時にヤリたいだけやる。楓が本当に嫌がらない限り、我慢したりしない」
「でも……避妊はしてよね? できにくい体質なのかなって思ってたけど、そうでもないみたいだから……なんだか、ホルモンが増えてるような気がするわ」
 肌も前より綺麗になったのよって、それは確かに……産んでからの吸い付く感じは以前の比じゃない。
「そうだな、もう一人欲しいとしても、少し間をあけたいな。いっそのこと、俺は麻莉亜だけでもいいよ」
「でも、男の子をって……あなたのご実家が」
「おふくろ達の言うことなんて気にするな。その時は麻莉亜に優秀な婿を取ればいいんだ。そうだな……本宮さんとこの聖貴くんなんてどうだ?」
「あら、彼は美奈ちゃんと約束してるそうよ?」
「そうなのか……だったらまた探せばいいさ。麻莉亜の先は長い。だけど俺達は……限りある時間を無駄にしたくない」
「そのためにひとりでいいっていうの?」
「出来れば出来たでいいさ。出来なかったらそれでも構わないってこと」
「でも……」
「言いたいことがあればおまえも言えよ。おまえとは喧嘩してぶつかり合って、本音で生きて行きたい。それが一番俺たちらしいだろ?」
「……そうね」
「じゃあ、本音。珈琲よりも、麻莉亜が起きる前にもう一回、ヤッていいか?」
「もう……馬鹿!」
 呆れた顔で睨まれる。それでもいい、嫌がってないなら。
「それじゃ、いただきます」
 文句言いたげな唇は即座に塞いで、互いの身体をシーツに深く埋めた。


〜俊貴〜

「愛音は大丈夫かな?」
「おにいちゃんがいるからきっと大丈夫よ。夏だって平気だったでしょ?」
 今日は家族全員で一日うちの実家で過ごした。聖貴と愛音は昨年社長である亮輔たちの結婚式に預かって貰って以来、頻繁におばあちゃん家に泊まりたがった。小さい愛音もどうやら平気らしく、今年は夏休みにお泊まりしてから間があいてしまったので、この冬休みにお泊りするのを楽しみにしていたらしい。
「明日になっても帰らないって言い出すんじゃないか?」
「それはないわ。だって明日はサンタさんが来る日ですもの。クリスマスプレゼントもらえなくなえるから絶対帰るって言ってたわ」
「そうか、なら大丈夫だな。せっかくプレゼントを用意したんだから、クリスマスに渡してやりたいよな」
「そうね、喜ぶでしょうね。昨日も源太くんの持ってるゲームをずっと見てたし」
 昨日の聖貴はゲーム上手なお兄ちゃんの側に張り付いてずっと覗き込んでいた。
「愛音にはお人形セットでよかったのか?」
「もちろんよ。美奈ちゃんが持ってるのを羨ましそうにしてたもの」
 愛音には可愛らしい女の子のお人形とその着せ替えドレスセットを用意してあった。
 やはり子供のことは母親が一番良くわかっている。
「聖貴の誕生日プレゼントはあれでがっかりしないか?」
「大丈夫よ、あの本もすごく欲しがっていたから」
 さすがに今回のクリスマスプレゼントである携帯ゲーム機は高価なので、誕生日プレゼントは本とアイスクリームケーキになった。本は彼の大好きな昆虫図鑑、それも大きくて詳しいのと持ち運びできる本の2冊だ。夏休みにおばあちゃん家で虫取りに興じたらしく、図書館にある昆虫図鑑をずっと見ていたそうだ。また来年の夏休みもおばあちゃん家で図鑑片手に虫取りに出かけるのだろう。昔同じように虫取り網と虫籠を手に、暑い夏の空の下へ駆け出した少年時代を思い出す。
「子どもたちがいないと、寂しいか?」
「少しはね……今年から聖貴が保育園に通い始めて愛音とふたりでお留守番するのにも慣れたけど、普段はずっと一緒にいるんだし。あなたも普段は帰りが遅いし……」
 普段はどうしても忙しく夜の帰りも遅い。接待やら出張やらで週末までゆっくり出来ない時もある。
「いつもすまない。統括部長は役員扱いだから、どうしても仕事が増えてしまうな」
「それは……しょうがないと思ってるわ。でも社長さん、蔵木さんはあなたや羽山さんを頼りにしているみたいだし」
「そうだな。今年はあいつも子供が生まれたりとバタバタしていたからな。その不在の間の仕事をこっちに回してくるから大変だったんだよ、わたしも羽山も」
 急な出張や接待が続いたのはそのせいだ。だが、子供が生まれた時のことを思い出すと代わってやれるものなら代わってやりたいと思ったさ。あの感動はその時にしか味わえないものだ。それに……楓の高齢出産、密かに心配していたからな。
「だが、明日の夕方まで子どもたちもいない。あの子たちが帰ってくるまで、朱音を独り占めだな」
 子どもたちに寂しい思いをさせているんじゃないかと心配になるが、毎年クリスマスだけはきちんと休みをとっていた。だが、たまにこうして夫婦ふたりになれる日もある。明日の24日はふたりの結婚記念日だ。久しぶりの夫婦水入らず十分に楽しむつもりだ。ただし期限付き、明後日のクリスマスは長男聖貴の誕生日なのだから。
「普段はこれでも子どもたちに遠慮してるんだぞ?」
 嘘ばっかり、と朱音は言うがそんなことはない。毎日、やりたい時に出来ないのは辛いものがあるんだ。
 まだ少し早いと思ったが、聖貴が保育園に行き始めてから愛音と一緒に子供たちだけで寝るようになった。だが、下の子はまだママと一緒がいいらしく、遅くに帰ると、愛音のベッドで一緒に眠ってしまっている。それでもわたしが帰ってきたことに気が付いて、夜中や明け方に朱音がわたしのベッドに戻って来る。その時はそのまま腕の中に引き込むんだ。さわさわとその身体を抱きしめていると互いにその気になって……眠いのを押しのけて繋がってしまう。
 それ以外、朱音はたいてい子どもたちと一緒だ。わたしも忙しすぎるとそんな気も起きないが、たまにムラムラして眠れない時もある。母親でもある妻にそれ以上を求めるのはかわいそうだが……そういう時はすごく困る。朝起きてきた妻にこっそりと台所で悪戯したことも何度か。きっと私は彼女に甘えているんだろうな。いつだって受け入れてくれる、そう信じてしまっているから……あとで困った顔して睨まれても平気なんだ。
 だが、明日の夕方まではふたりきり、ある意味やり放題なはずだ。子どもたちの起きてくる気配にビクビクしなくてもいい。まあ、それで恥ずかしがる朱音も最高にそそってくれるが。こんな機会は逃すつもりは毛頭ないって、これじゃ亮輔のことをとやかく言えないな。あいつたしかパーティの最後奥に篭っていたのは、たぶんヤッてたんだろうなと想像がつくから。あのスペースは見逃せないと、同じように考えただろうからな。

「風呂に入らないか? 久しぶりに、一緒にな」
 普段、早く帰ってきた時は子どもたちを入れたりするし、遅く帰ると朱音は先に入ってしまっている。なかなか昔のように一緒に入る機会は減ってしまった。たまに、夜中に酔って帰ってきた時に無理やり引きずり込んだことはあるが。
「でも、わたしすぐにのぼせてしまうから……その」
「大丈夫、中ではしないよ」
 そう、中でスルと朱音はすぐにへたばってしまう。今夜はたっぷり楽しみたいから、無理をさせるつもりはない。だが、まったく手を出さないとは言っていない。
「やぁっ……ん」
 風呂には富野がクリスマスプレゼントだと言って俺たちに渡してきた、トロトロになる入浴剤を入れてみた。確かにこれはいいな。肌触りも、こうからみつくようで、妙な気分になる……
 お湯をかけながらゆっくりと妻の体を撫で回す。それだけなのに、身体をビクビクさせて可愛い奴だ。だが思ったよりこの入浴剤は温まるし匂いも濃密で、のぼせなくても酔ってしまいそうだった。
「続きはベッドで、いいかい?」
 そう言ってふらつく彼女を支えて早めにバスルームを出た。

「ああっ……もう、許して」
「だめだ、まだだ」
 身体を繋げて激しく揺さぶると、朱音は泣きそうな顔で許してと懇願してくる。だが動きを止めずにひたすら最奥を擦るように突き上げ続けた。
「やぁあああっん」
「そうだ、もっと声を出していいんだぞ。子どもたちはいないんだから」
 子どもたち、と口にするだけで彼女の身体がビクリと揺れる。条件反射なのだろう。普段は子どもたちが側にいて、気付かれないようにそっと声を押さえてばかりいるからな。
「でも……んんっ」
 声を出していいと言っても、無意識に口元を押さえてのけぞる。だめだ、今日はちゃんと声を聞かせないと許さない。
「言いなさい、何がいやなんだ? 止めて欲しいのか?」
「違うの……いや、じゃなくて」
「何だ?」
「こんなの、もう……おかしくなっちゃう」
 彼女がイキそうになると動きを緩めていたからな。そうでもしなければ一緒に暴発してしまう。
 まだだ。夜はこれからだ……わたしがどれほど彼女を愛しているか、もう一度思い出してもらわなければならない。妻となり母となった今でも、クリスマスにはもう一度あの頃に戻ると約束していた。
 年々夫婦の時間は減っていく。子どもたちも親が何をしているのかわかる年齢になりつつあり、ヤッてる最中に何度部屋のドアを開けられそうになったことか……愛音だっておにーちゃんと一緒の部屋になる前は、夜中に突然目を覚ましてママと擦り寄って来たりしていた。そんな時、途中で止めらるのはどれほど辛いことか。気もそぞろになられると寂しいだろ? やはり訳がわからなくなるまで夢中にさせたい、男ならね。
 誰に邪魔されることも遠慮することもない、こんな機会を逃せるはずがない。
「いくらおかしくなってもいい……もっと声をだすんだ」
「ひっ……んぁあああ」
 両膝を抱え上げて最も深い場所を目指して腰を突き進める。朱音は要望どおり部屋中に甘い喘ぎ声を撒き散らし快感に咽び泣く。
「朱音、朱音っ……」
「やっ、もう……だめぇええええ」
 激しい腰使いに朱音は涙を流しながら昇りつめようとしていた。
「くっ……だすぞ、もう」
 その締め付けに今度はこちらが限界を迎える。いいさ、夜はまだ長い……これで果ててもひと休みしてから明日の夕方まで時間はたっぷりあるはずだ。


〜勝〜

「きゃ〜〜〜パパ!!」
「美奈! ママもこっち向いて、写真撮るよ〜〜〜」
 ああもう、美奈は可愛いなぁ。周り見回したって何処の子より可愛い。それからうちの奥さんも、小学生の子供がいるとは思えないほど若くって……
「パパ、ぼくもつぎのりたい!」
「よしよし、次は亜貴も乗れるのにしような」
 ネズミーランドで楽しい1日を過ごす。子どもたちの笑顔……それが何よりだ。一度は自分の浅はかな思いで壊しかけた。だけど気の持ちようでこうやって修復することが出来たのは、きっと朱音や本宮さんたちのおかげだ。一時左遷されていたのに、今じゃ社長を取り巻く本宮・羽山の両部長と一緒にクリスマスパーティに参加するほどになれた。ふたりが社長の両腕なら俺は使いっ走りの足でいい。目の行き届かないところをちょこまかと走り回って、それで役に立てるなら本望だ。今のこの幸せの代価だと思っている。

「あー気持ちよかった。やっぱりホテルのバスルームって綺麗でいいわよね」
「そうだね。子供と入るのにはちょっと無理があったけど。ああ、美奈も亜貴ももう寝たよ」
「そう、よかった。よっぽど疲れてたんだろうね。でもすごく楽しそうだった、ふたりとも」
「ああ、ほんとに」
 パレードまで頑張って起きていた亜貴も、興奮しまくってた美奈も、ホテルに戻ってお風呂に入るとバタンキューだった。亜貴なんかはそのままお風呂で寝そうになっていた。ゆっくりひとりでお風呂に入ってきた奥さんがめずらしくソファでくつろぐ俺の横に腰掛けた。
「ありがとうね、勝さん……あなたもちゃんと楽しめた?」
「もちろんだよ!」
「いつもわたしばっかり楽しんでると思うんだけど……」
「それでいいさ、子どもたちや麻里が楽しんでるのが一番だから」
「勝さんったら、もう!」
「だってさ、俺みたいなのが社長一派に可愛がってもらえるのは、麻里があの奥さん方の中で頑張ってくれてるからだと思うんだ。ほんと、俺なんておまけ程度なんだよ。でもさ、皆のためになることが俺にも出来たらなって……子どもたちに格好悪いところばっかり見せてられないだろ?」
「わたしには……十分かっこいいわよ? そりゃ、みんなのまえではついノリでキツイこととか言っちゃうけど」
「本気じゃないってみんなわかってるって。俺がそういうキャラだから」
「でも……その、だから今日はわたしがやるから!」
「へっ?」
 そう言うやいなや、麻里は俺の下着に手をかけて……
「お、おい! いいって……こんなとこに来てまで」
「いいの! やりたいの! だって……わたしすごく楽しかったんだもん。だけど、ずっと亜貴見てくれてて、ずっと荷物持って、歩きまわって……おかげで美奈と思いっきり回れた。でも勝さんぜんぜん遊んでないじゃない?だから、せめて夜ぐらいは勝さんにも気持ちよくなってほしいの」
「ま、麻里ちゃん?」
 思わず昔の呼び方で呼んでいた。朱音の気持ちに薄々気づいていながらも、この可愛い子に一目惚れしてた。可愛くて、意外と積極的で……しっかりしててというより策略家っぽかったんだけど、そこまで一生懸命な彼女に夢中だったあの頃。クリスマスは俺達も結婚記念日なんだよな。一度は壊れてやり直した記念日もそうだ。
「んっ……んん」
 うわぁ、必死になって口に咥え込んで……ヤバイ、すぐにでも出ちゃいそうなくらい気持ちいい。
「ヤバイって、麻里、出ちまう」
「んん……いいの、んぐっ」
「いや、どうせならおまえのナカがいい……入らせて」
 股間から引き剥がし、そのままソファに押し倒す。
「ヤッ! 今日はわたしがやるんだってば!」
「おいおい」
 またのっかかってこられて、そのまま騎乗位。
「うわっ、いきなり、おい……くっ」
 ソファのスプリングを使って腰を上下させてくる。
「だめだって、そんな、擦んなよ……ああ」
 もうだめ、こんな気持よくされたら秒殺だ。そのかわり回数で物言わしてやる!
「もうっ、くっ……」
 腰を突き上げて妻のナカで気持ちよく果てる。
「あ……避妊忘れた?」
「ん、いいの……安全日だし」
「じゃあ、もうちょっと頑張ってイイ?」
 ベッドは子どもたちが半分使っている。だから……

「イイッ、あん、こんなの……はじめて!」
「ああ、家じゃ出来ないよな?」
 ソファの背にしがみつかせてバックからえぐるように腰を打ち付けていた。
「ああ、すげえ、いいよ……麻里、麻里!」
「やん、またいっちゃう〜〜」

 久しぶりに3回戦ぐらいまで挑んで、もう一回お風呂に入ってからベッドに潜り込んだ。
「明日……回れるかな?」
「だ、大丈夫……何とかする」
 ちょっとへろへろだけど、朝までにはなんとか体力ゲージ戻さないと。持たなくなったよな、前より。まだまだ若いつもりだけど、社長や本宮さんには負けてる気がする……
 どうせ、どっちの家も結婚記念日目指して盛り上がってるはずだ。
「まだまだ! せめてこれだけでも、40代のおっさんたちに負けるもんか!」
 社長はともかく部長達には負けられない。特に奥さん連中がつながってるから、どこからどう話が漏れるかわからないが。せめて妻の口から『旦那あっちのほうはてんでダメなの』なんて言わせたくない。たっぷり可愛がって満足させてやってると不思議と口にしないものだ。こういう噂は、不満を持ってる奴のほうがやたらと口にするもんなんだ。
「無、無理しなくていいから……」
 まだ20代……来年30代になるけど、一番若い嫁もらってんだから、それなりに頑張らないとだ。
「いや、まだまだ……」
 もう一度妻の体にのっかかろうとしたとこまでは覚えている。
 その先は現実ではなく、夢の中で腰を振っていただけだった。


 こうして各夫婦充実しながら明日のイブを迎えるのであった。

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クリスマス終わってしまいましたが……こちらはまだです(汗)
あと一組の様子は……翌日に!