2006クリスマス企画

クリスマスを過ぎても

 

〜3度目のクリスマス〜
12月24日〜25日

〜俊貴〜
 
全くあの夫婦ははた迷惑な…
だけど、子供を必死で見ている朱音はよかった。優しくて綺麗で、聖母マリアのような微笑みを浮かべていたと言っても過言ではないだろう。富野も口には出さなかったが、じっと見てやがった、朱音の顔を。(見るな、減る!)
正直、比べていたんだろう。自分の妻と、ずっと側にいた朱音を、知らず知らずのうちに…朱音を基準にして違うといってももう遅い。それ以上の女なんてそうざらにいるものか。見た目の可愛さと、一生の価値なんぞ比べものにならない。まあ、気が付かないでいてくれたほうがオレには都合よかったんだがな。
まあ、今まで気が付かずに流してきた富野の罪だ。一生背負って、きちんと自分でケジメつけやがれだ!
とにかく、もうこれ以上俺たちを巻き込むな、だ!
 
予定が見事に吹き飛んだ。あの後は家に帰り、昨日から用意していた料理を温めなおして、部屋中にばらまいてもいい、食事しながらでも朱音といちゃいちゃとやりまくる予定だったのに…
帰ったらもう夜だぞ?くそっ!
だけど、そのおかげか?
朱音が子供を作ることを了承してくれた。こうなったら正月に向けてやりまくってやるんだ!
今からたっぷり、生理が来ないように、ずっと、な?
 
 
「あっ、ん…と、しき、さん…」
「ん?そんなにいいのか…朱音」
暖房をつけて温めた部屋のなか、床に並べたクリスマス料理をつまみながら、シャンパンを飲み、酔ってもういらないと言うまでワインを口移しで飲ませた。部屋の中で、みだらに脱がせていき、膝の上で俺の指に翻弄されて、ぐったりなった彼女を寝室に連れて行き、今度はクリスマスキャンドルの元で、ゆっくりと溶かしていく。
「欲しい?」
指を締め付けるそこはヒクヒクと求めているのが判る。
「ん…」
「俺が欲しいのか?それとも子供?」
「…どっちもよ。」
「欲張りだな。どっちもあげるよ、朱音。」
「あんっ、やぁ、キツイ、それ、だめぇ…」
朱音の脚を担ぎ上げ、奥まで突き上げる。3年かけて、奥まで感じる身体に仕込んだ。自分のモノが奥に突き当たりえぐるのが判る。
「はぁ、だ、め…」
腰は止まらない。どうせなら、一番奥で注いでやりたかった。
俺の、全てを…
「くっ、俺も、もう…」
耐えながらもずんずんと奥を突く。いっそのこと子宮にそのまま注いでやりたいほどだ。俺も、今猛烈に朱音に子種を植え付けたかった。
それが全てを受け入れてくれるようで、嬉しかったのだ。
子供が出来ても、朱音ならいい母親になるだろう。
だが、いくら子供にとって母親でも、俺には妻であり恋人だ。一生その扱いを変える気はない。
腰の動きを激しく強くする。これ以上ないと言うほど擦り突き上げる。
「あ、ああああっ、いっちゃう、もう、ああっ!!!!」
歓喜の絶叫を上げて、朱音は痙攣した。震える身体に注ぎ込む。最後の一滴まで絞り出される様な収縮。
しばらくそのまま余韻を楽しんで、繋がったままで居た。
「んっ…」
「朱音?」
身じろぎはじめる彼女の身体に反応する。彼女の場合ずっと余韻が残っていたらしかった。
冬なのに全身に汗を纏う二人、俺は冷える前に毛布をかけてやり、また少しずつ動き始める。
「やだ、俊貴さん…」
「さっきのすごくよかったんだけどな、全部絞り出したみたいに…だけど、オマエが誘うのが悪い。」
「誘ってないわ、あんっ」
ぐっと押し込む、そろそろいけそうだな。抜かずのもう一戦。
「子供が出来るまで注いでやるから、覚悟しておくんだ。」
にやりと笑ったのを見たのか、彼女が一瞬青ざめる。
「手加減は?」
「なしに決まってるだろう?」
 
 
一晩中抱き潰しかねない勢いで俺は朱音を攻め立てる。
達しては注ぎ、その度に腰が痺れた。
子作りって神聖なものかも知れないが、彼女を愛してる証がそうだとしたら、もっともっと足りないほどだ。
 
 
二人とも疲れ果てて眠り込み、ベッドから出たのは翌日の日が落ちてからだった。
バスルームにぐったりした彼女を運び、全部洗ってやる。
ベッドの色んなモノの混じり合ったシーツを剥がし洗濯機に放り込む。毛布も洗わなきゃいけないな…
だしまくった後の残骸。
そのうちの一つでもいいから彼女の身体の奥に届いて欲しいと思う。
クリスマスに結ばれて、クリスマスに結婚し、3度目のクリスマスに子供を授かるなんて理想的だろう?
まあ、出来てなくとも、判るまでやり続けるがな。
 
「あ、MerryChristmas、言ってなかった?」
「言ったぞ、俺は。零時を過ぎたときに。」
「本当??知らなかった…」
「知らなかったんじゃない、聞こえてなかったんだろ?朱音は天国に昇ってる最中だったからな。」
「もう!!意地悪ね。」
「MerryChristmas、朱音。愛してるよ。赤ちゃんにも」
にやっと笑って腹もさすってやる。
「まだ早いわよ…」
「ん?数だけは送り込んだぞ?いい仕事したと褒めてくれ。」
「そうね、今日もすごく、頼りになったわ。いいおとうさんになるね、あなたも。」
「ああ、頼むから富野と比べてくれるなよ?」
「まあ!」
朱音がけらけらと笑い出す。あの状態でも、コイツはあの男を友人として見捨てなかったんだ。
ほんとうに、女ってヤツには負けるよ。
生まれ持った母性、富野の妻にもあるはずなんだ。ただ、それを忘れるほど心に影が落ちたのだろう。
「明日から仕事か…もっとこうしていたいな。」
俺は懐に彼女を抱き込み肩に湯をかけてやった。今日は朱音お気に入りの薔薇のバスエッセンスで湯が白い。見えないのが寂しいが手をその稜線に合わせて這わせていく。
「3日働いたらお正月休みでしょう?29.30は大掃除して、31からあなたの実家でいいの?」
「ああ、おふくろ達待ってるらしいからな。」
「で、次の日はうち?強行だね〜4日から仕事はじめだし。」
「1日の間におまえの実家まで済ませてしまうか?そしたら2,3とゆっくり出来るぞ?」
「いいの?実家でゆっくりしなくても?」
「ここが一番落ち着く…体力は奪われるがな。」
「まあ、それはこっちの台詞っだわ!仕事始めの前日は禁止!」
「12時までにやめるから、な?」
「もう…今日ももうなしよ?」
「判ってる。触るだけ、だから。」
その手をやめない。
「来年のクリスマスが怖いわ…」
朱音がため息混じりにそう漏らした。
「大丈夫だ、子供が居たらそれほどできないだろうからな…ん?寂しいか?」
「寂しくないです!我慢出来なくなるのはどっち?」
「俺の方だな。」
簡単に白旗を揚げて湯船から上がる。
「食事にしよう。腹が減ったよ。」
「そうね、まだたくさん残ってるわよ、ケーキも。」
「う、それは、もういい。甘いのは朱音で食べ尽くしたからな。」
 
甘い甘いクリスマス。
 
四度目は??
 
 

−END−

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クリスマスまでお付き合い頂きましてありがとうございます。この時期限定の二人ですが、正月過ぎまでは子作りに頑張るみたいです(笑)また来年まで頑張ってもらいましょう。