バカップルの日常シリーズ

〜姫と直〜    ジュネーブの熱い夜 in Valentine 2 
〜バレンタインへの道・直樹〜

ずっと姫の機嫌が悪かった。
何でかわかんなくってオレマジ焦ったよ。それで恥を忍んでちよに聞いたんだ。
「峯田さん、あの写真覚えてます?」
「へ?写真??」
見せられて驚愕〜〜残ってたのかこんなの...ってちよ、撮ったのおまえじゃないか!!
要するに若気のいたりで悪のりしたバレンタイン写真で姫は怒ってるらしい。いくらご機嫌を取ろうとしてもだめ。しまいにはカラオケで『あやや』歌わされる羽目に??
いかん、こんなオレ絶対に会社の奴らに見せられない...まあ、おかげで少しは姫のご機嫌治ったけどね?(えっち許してもらえたのさ)
それが突然!!
「直さん、あたしジュネーブ行くから、ごめんね!バレンタインだけど、行ってくる!!」
ジュネーブ??ああ、そうか団体の視察のことだな、オレも行ったことがあるから覚えてる。期間が12日〜18日ってまるまるバレンタインじゃねえか??
「ま、待てよ!わかった、オレも行くから、ジュネーブ!有給とって姫と行くから!」
オレは渋る上司に仕事は全部片付けていくからとゴリ押して有給を奪い取った。
これでバレンタインのチョコ誰からも受け取らなくて済むじゃないか?なんて一石二鳥!おまけにジュネーブでバレンタイン、ロケーションは最高だ!なら何かオレも姫にしてやりたいなぁ。向こうじゃバレンタインは女から男へじゃないからな。それは日本だけだからな。
オレのたくらみは密かに進行していった。



〜バレンタインの夜・直樹〜

ジュネーブに着いてもオレと姫がべったりくっついていられる訳じゃない。まあ、オレも理事として参加できる範囲には顔出しするが、さすがに顔の出せないとこもある。だから姫が夕食会に招待されてる間部屋で休憩してるしかなかったりする。あぁ、出張に付いてきた妻の気分だな。まあ、最後追い込んで仕事してたからちょっとゆっくりするかな?14日の夜のために...
14日の朝、フロントからルームチェンジと嘘を付いて姫の荷物を持ってこさせた。そして夕方姫を迎えに行って、気を遣って夕食会をパスさせてくれたスタッフに礼をいって姫をホテルへと連れ帰る。
「な、直さん...?」
おかしいほどきょとんとした顔で見上げるホテルは昨夜まで泊まっていたビジネスとはランクが何倍も違う五つ星のホテルだ。
姫がやられたって顔してる。
くっくっく、これが見たかったんだよ。そのために急に決まったこの行程に旅行代理店の友人に無理いって姫好みの部屋を押さえさせたんだからな。バロック調のロビーでチェックインする間もちょっとぼーっとしていた姫をエスコートする。オレは別に場所がどこだろうとそんなにびびるような事はない。

「だ、だめだよ!直さんこんな豪華な部屋...」
姫が案内された部屋に入ったとたんまた驚いていた。
まあ、驚くわな...オレもここまでとは思ってなかった。まさかグランドピアノまであるなんて。けれども女の子なら誰でも憧れるスイートルームだ。ベッドも十分ロマンチックでオレ的にもOKだ。部屋の値段?そんなの聞くなよな。姫が喜べばそれでいいんだ。
「姫は気に入らないの?この部屋。」
ぶんぶんと首を振ってオレにありがとうといってくれた。まあお返しはこれからいただくからさ。
だから夕食はホテルのレストランに行って楽しく過ごした。ロケーションも最高だけど、料理も最高だったな。
部屋に戻るとオレはすぐにシャワーを浴びた。ぐずぐずと時間を潰す気はないんだ。正直言って早く姫が欲しい。オレはシャワーから上がるとバスローブのまんまベッドに腰掛けて待っていた。ベッドって言ってもキングサイズだからな...
「おっ、姫??」
バスルームから出てきた姫を見ておれは...思わず顔を崩すほどにやけてしまった。うわぁ、こんな顔絶対取引先の連中には見せられない!!それほどにたぁっとしてただろう。急いで手で顔を隠してもう一度普通の笑顔を作る。
だってさ、浴衣姿なんだぜ?それのこう、薄いピンクと藤色の混ざったような寝間着タイプの。髪をあげてさ、またそれが色っぽい。バックのバロック調の部屋ともまたアンバランスで余計にそそってくれる。やけに扇情的に見えるのはオレだけか?
「あのね、直さん、チョコ食べてね?」
チョコは日本で手作りしてわざわざ持ってきたらしい。オレはこれが欲しいばっかりにここまで来たようなもんだからな。そしたら姫はいきなりそのつつみを自分で開け始めた。
アレ?オレにくれるんじゃ無かったの??
すると恥ずかしそうに真っ赤な顔しながら、チョコをくわえた姫がじりじり猫のように膝をついてオレににじみ寄ってくる。うっ、もしかして??姫が、こんなことしてくれるの?
「ひ、姫っ?んっ!」
姫からのキスにオレは固まった。ひ、姫の舌がチョコと一緒にオレの口の中に??
うわっ、初めてだってば、こんなの!!やばい、それだけで興奮してしまう。思わず襲いかかりたい気持ちを押さえて姫のやりたいようにさせていた。じっくりと姫の手作りチョコと姫を味わう。
そしてとどめの言葉。
「ね、いつも直さんが私に色々してくれるみたいに私もしたいの。直さんは私がどうしたら気持ちよくなるの?」
って、え?いいの??ほんとに??まさかこれってオレの欲が聞かせた幻聴か??
いきなりの言葉にオレの脳みそがエンストおこしかけちまった。そこから無理矢理フル回転させて何とか思考力を戻していく。
けれども言い出した姫がすごくドキドキしてるのがわかる。ちょっと震えてて、顔も上げな
い...
言えないよな、けど前から思ってたことっていうか、男なら夢見ちゃうアレ、好きな子にしてもらいたいって言ったらアレだよな?言いにくいけど、この機会のがしたら無いような気がして、思い切って言ってみた。
「イヤだったらイヤでいいから」
って前置きしてから、口でしてって言った。ごめん夢見る女性諸君、男ってこんなもんなんだよ。エースだ、プリンスだって言われてても、考えてるのはこんな事...
姫には無理だろうなって思ってた。そう言う行為があることすら知らないかもしれない。
最初きょとんとしてた姫の顔がだんだん顔が赤くなった。あ、意味わかってるんだ。ちよにでも教えられたか?あの遊び人め...まあ、たまにこうやってためになることも教えてくれる。
「あ、あのね、口でってどうすればいいの?」
すごい小さい声で姫が聞く。あぁオレまるで悪いことさせるみたいな気分。けどしっかり息子は期待してる。そっと姫をベッドから降ろして、俺は縁に腰掛けて
「ここなめて、吸って」
そのまましていただきました。うわぁ、もう感激だぁ!一生無理かななんて思ってたけど...おまけに好きな子が一生懸命してるの見てたらたまんないよな?けどさ、そのままって訳にもいかず危なくなる前に姫を引きはがした。いや、正直やばかったデス。
「ごめん、姫っ!」
さすがにいつもみたいにゆっくりじゃなく、余裕なく押し倒しちゃったので姫の髪がほどけてベッドにこぼれた。それにはだけた胸元、裾、うわぁ、めちゃくちゃエロいよ!いかん、理性とんだ...
オレも逆上せたみたいになって、初めてのガキみたいに夢中になって姫を愛撫していた。はっ、て気がついて、よくよく姫を見たら浴衣が肩から落ちて、でも袖は抜けてなくて、裾ももちろんはだけまくってて完全な半脱ぎ状態。すっごくいろっぽいんだよな、浴衣の半脱ぎって。
「姫、すっごく色っぽいよ、その格好...」
「やあん...」
「姫、こんな格好してオレのこと誘って、いけない娘だね?」
「あん、ああんっ!」
しばらく触りながらしげしげと眺めてたんだけど、そうしたらこんどは姫のほうがせっぱ詰まってきたみたいだった。
「姫、姫もがまんできなくなってるんじゃないの?ほらここ...」
「やっ、直さん、も、もう...」
指で姫の中をかき混ぜてやるともう爆発寸前ってとこで指を引き抜く。
「あっ...」
残念そうな姫の声。せっかくだしちょっと試してみてもいいかな?
オレは姫と自分の上下を反転させた。
「なあ、姫?自分で入れて好きに動いてみろよ。」
そう言った。いつもなら恥ずかしがって絶対しないのに、今夜の姫は何でもオレの言うことを聞くつもりでいるらしい。
もじもじとどうしたらいいんだろうって感じで、身悶える姫。うう、オレも早く姫と一つになりたい。
「そのままオレの腰にまたがってまっすぐ腰降ろして・・・オレの、どこかちゃんと手で確認して支えながらゆっくりおろしてごらん?」
その通りに従順に聞いてくれる、素直な姫。オレもうたまんないっす!!
「んっんっ...」
オレを包み込んで離さない姫の中、もう引っかかってるだけの浴衣からさらけ出された胸に触れるたびに締め付けてくる。
「くっ、姫、いいよ、もっと自分で動いてみろよ。」
「はあっ、ん、んっ!」
必死になって動こうとする姫だけどだんだん意識が薄れていくのが見ててわかった。感じてるんだ。感じすぎて意識が飛ぶ寸前の姫...
「姫っ!」
もうがまんできなかった。起きあがって姫を抱きしめて激しく突き上げた。限界越えそうなほど煽られたオレは姫を自分の上で揺さぶり続ける。
「やぁ、ああっ、いっちゃう!!」
そのままびくびくとイク姫に刺激されてオレも危うく出しそうになるけど、実はまだつけてないんだよ。だから我慢して我慢して、姫をイカせて、半分気を失った姫に体制変えて、ちゃんとつけてそれから...オレ獣同然だったかもしれえない。しっかりした作りのベッドが激しくきしむほどオレは姫を責め立てながらイった。

しばらくはオレも起きあがれないほどすごい充足感。どさっと姫の隣に身体を沈めた。隣には意識を失って眠った姫の寝顔。
「すげぇ、オレ最後言葉も口に出来なかったよ...」
こんなに余裕がなくってすごいのは姫とははじめてじゃないか?オレいつもはもっと姫に優しいよな?
そのまま朝まで眠るつもりだったけど...明け方目を覚ましてこっち見てる姫に
「姫、バレンタインごちそうさま」
って言ったら真っ赤になってめちゃくちゃ可愛かったんで、思わず朝からもう一戦。15日の行程に遅れそうになったほどだ。
それほど昨夜の姫は良かったんだってば。


〜アフター・バレンタイン〜

ここでバレンタインは終わると思った?けどこっちには18日までいるんだからね。
最後の視察が終わった晩、こっちの団体さんが送迎会を開いてくれたんだ。まあ、パーティって形で。それで姫はドレス着せてもらえるって、いそいそとそっちへ行ってしまった。もちろんオレがエスコートしたかったさ。けど、これはこっちと日本の団体の交流も兼ねてるんだからと、姫のエスコートはジュネーブの代表の青年だったりする。
なんなんだよ、姫のあのうっとりした笑顔は...
ドレスに身を包んだ姫はマジ綺麗だったし、あのかわいらしい微笑みは皆を魅了していた。頭にティアラまで飾ってもらって気分はお姫様なんだろうな。けどなそこここで聞こえるこんなささやき。
『お似合いだね〜』
って...そりゃここに来てる人のほとんどがオレと姫の関係なんて知らないさ。けれども姫の隣に並んだ青年は歳はオレと変わらないくらいだけれども身長はオレよりもはるかに高いか。プラチナブロンドでエメラルドグリーンの瞳のめちゃくちゃイケメンだったりする。小顔でモデル体型か?雰囲気はそうだな、ロード・オブ・ザ・リングにでてたオーランド・ブルームってかんじか?うう、もろ姫好みじゃないか!!
くそっ!
オレは壁の華みたいに背中に壁を置いて飲んでいた。時々ブロンドの女性が話しかけてきたりしていたが相手にする気にもなれなかった。今はその髪の色を見るだけでもむしゃくしゃする。
「おお、まるでプリンスとプリンセスの婚約発表舞踏会に呼ばれたみたいだね。」
そんなせりふに、腕組んで頬染めて見詰め合って微笑み合う二人だ。姫は完全に浮かれて異世界の住人なんだよ。こっちに気を使って、ちらっとオレを見たのはわかったけどさ、笑ってやれなかったオレも大人げないけどさ、こんなの見せつけられたらどうよ?いい気分になれるわけねえだろ?
それでも姫の気分をぶちこわさない程度に愛想笑いをたたえて時間を過ごしたさ。

部屋に戻ってもオレのムカムカがくすぶったままなのは姫にもわかっていたらしい。
ドレスから普段着に着替えた彼女はただの女の子に戻った弱々しげな様子で、オレの機嫌をうかがってる。それはわかるんだけど、オレもすっげ意地悪くなってるんだよな。オレの指をきゅって握って下向いてしゅんってしてる姫をそのまんま押し倒した。逆らわないのをいいことに...一応紳士として「いいの・・・?」とは聞いたけど、ここで止まるわけがないだろ?
「はあっぁん、な、直さんっ」
今夜のオレはちょっとおかしかった。なすがままの姫の全身を愛撫して、焦らせながらもさんざん感じさせといて、イキそうになったら寸止めするっていう鬼のようなことを繰り返していた。
姫がもうイキたくてイキたくて苦しいのはわかってるんだけど、イカセテあげない。姫のそこは熱く濡れてはいるけれども、指一本入れてもあげない。
「いいの?オレお城の王子様じゃないんだけどなぁ。お姫様があんまり可愛いからこんな事しちゃったけど、さすがに最後までしちゃうのは気が引けるなぁ・・・」
いつもなら王子様はオレだったんだけど、ここでは格下げだからな。オレはまるで近衛兵か従者が姫に手を出してるような気分でそう言ってやった。
「う〜っ」
いつもなら『直さんの馬鹿』とか言うくせに、今日はさすがに自分が悪いと思ってるらしい。姫が恨めしそうな目をしてるのを見てますます意地悪になっちまったオレって...
「それにお姫様は『イキたい』とか『して』なんて恥ずかしくて言えないよね〜?」
ってトドメの言葉いっちまった。余計に何にも言えなくなった姫はただひたすらオレの緩慢な愛撫に身を震わせていた。
散々ゆるゆると焦らして、ちょっとだけ姫の入り口に指入を入れて浅いところで動かしてやった。
「はぁ、もう、直さんっ!ああぁぁ〜〜っ!!」
ガマンできなくなった姫が腰を押し付けきた。指が全部入ったとたん、姫はイッってしまった。
「はぁ、はぁ...」
肩で息する姫に意地悪い笑みをたたえてオレは囁く。
「お姫様、今自分が何したかわかる?オレ、ちょこっとしか指入れなかったんだけど・・・何で全部入ってるんだろうね?」
なんて言ったら、半分意識がこっちの世界にない状態のまま、イヤイヤするだけで何も言えなくなってしまっていた。ちょっとやりすぎたかな?でも今夜はこのあたりで許してやろうって気にはまだなれずにいた。それほど、あの男に嫉妬したんだ。姫の微笑みを独り占めしていたあの王子様に。一瞬でも心を奪われた彼女に...オレってサイテーなほどの独占欲だな。
「ちょっといじめ過ぎたかな?じゃあ、オレが少ししか入れてないのに、どうして姫の中にオレの指が全部入っちゃってるのか言えたら、姫がしてほしいと思ってることしてあげるよ。」
姫はそんなの言えない〜って顔してこっちを睨んでる。
オレはもう姫の中に入った指を抜きもしなければ動かしもしないし、姫が腰を動かせないように姫の腰を固定してる。姫もかなり苦しいんだろうな。もぞもぞとしながらもオレの指をわずかに締め付けてくる。
「だって、だって...直さん...ガマン、できないよ...直さんの...」
って途中まで言ったところでオレが急にまた指を動かしてやる。息をのんでその動きに反応してイキそうになった寸前、また止めて...また動かしてを繰り返す。かわいそうな姫は言葉にできなくなっちゃって、ただただ喘いでいる。
「オレの、なに?なんでああなったの?言ってくれないとしてあげられないんだけどなぁ...」
「はぁっ、意地悪ぅ、直さんの、意地悪...あうっん」
姫にとっては快感地獄?けっこうな時間をかけて何度もじらしながら言葉を引き出し続けた。
「あっ、直さんの、奥まで入れて欲しかったんだもん、直さんが欲しいんだもん!」
ってやっと言わせた。恥ずかしがりながらも焦れる姫が可愛くて、ちゅっておでこにキスしてよく言えたねって褒めてやる。けれども一度言葉にしてしまった姫は、もう待てないらしく潤んだ目で訴えてくる。あてがったそこは入り口からひくひくとオレを求めている。
「今あげるから、姫が欲しかったもの...」
ゆっくりと繋がり始めると、最初のように姫が腰を押しつけて自ら性急に飲み込んでいった。
「っは、あんっ!」
「姫、好きだよ、オレだけの姫なんだから...」
「ああん、直さん!あたしも直さんだけだよぉ!好き、直さんが好きっ...」
半泣きの声で姫が叫ぶ。その瞬間から姫の意識は真っ白な状態だ。
「あうっ、イイっ、はあん、イイのぉ、ああああああんっ...」
必死にしがみついてきて来る姫はそこからずーっとイキっぱなしだった。オレはそれでも離せ無くって、ひたすらその締め付けを楽しみながら責め立てた。嗜虐的な気持ちがなかっとは言わない。これほど姫を感じさせてイカせてるのはオレなんだって実感と自信。
ちょっとかわいそうだったけど、姫にとってはとてつもなく長い時間だっただろう。この快感地獄は...
オレが姫を解放したとたん、ぱたんっとベッドに倒れこんでそのまま、次の日の朝まで目を覚まさなかった。
やっぱやりすぎたか?その、ちょっと、もうしわけなく思ってる自分がいるんだけど...。

でもって翌日、唯一フリーで観光できるはずだったのに、姫が目覚めたのはお昼前。
朝早くから出かける予定がぱぁになったのに、オレが謝ったら「もう〜〜」ってちょっとすねただけだった。自分も悪かったって思ってるのかな?
まあ、これで姫の限界点見えたし、これからはそのあたり注意してやればいいよな?



あ、オレってもしかして鬼畜?いやいや愛あるSってことで許してね。