〜直〜
その日も別に何を思ったでもなく、ただ単に夜も遅かったから、飯を食いに行くんじゃなくって、うちで食べてただけなんだ。
何度かそうしてたし...
お酒飲まずに居れば、送っていくって暗黙の了解みたいなもので、オレはその日も飲んでなかった。家でご飯って和むだろ?外と違ってまったり出来るし、周り気にせずに話せるし。
その日も食後はリビングで横になってテレビ見てた。一応簡単なものだけどオレが作ったから、姫が後かたづけしてくれてたんだ。
そしたら...
どうしたんだ??これ。姫だよな??
ちよとカナウに変な薬飲まされたんんじゃねーの、と思わずにはいられない豹変振り。いきなりモードチェンジか??
「直さん...」
「ひ、姫??」
リビングで寝そべってるオレの上に馬乗りだよ、馬乗り!前は上に乗ってって言っても恥ずかしがって、無理矢理乗せてたのに、いきなりって、まだ服着てるけど。
「んっ...」
キス、それも何度も角度変えて、姫の方から舌入れてきたり...濃厚なヤツ。
「お、おい、何か...」
「黙ってて」
吃驚して、逆に心配になって、『何かあったのか』って聞こうとしたのに、色っぽい声と視線でそう言われたら何も言えない。
その反応にまたまた吃驚して、オレらしくもなく、ただただ言いなりになっていた。
オレの上でキスの角度変えるたびに身体が揺れる、っつうか、オレの上で馬乗りになったまま腰動かされて...その動きって言うのが、こう、服の上から揉まれてる感じ?
やっべぇっ!
正常な男子であるオレは普通に反応してた。そりゃ勃つよ、男だし、溜まってるし、姫以外としてないんだから...
「ね、このまましたいの...だめ?」
そんなこと言われて、ダメって言えるわけないだろ?
オレ的に我慢してたのは、やっぱ姫の気持ちを尊重したかったからで、したくなかったわけじゃねーんだから。
もう、ムリ、我慢の限界!そう思って体勢入れ替えようと姫の肩を掴んで起きあがろうとしたら、押し戻された。
え?姫、マジで?今までの姫じゃあり得ないんだけど?
「私がこのままするから・・・直さん、触って」
熱に浮かされたような顔で言われて・・・姫がオレのシャツを脱がして、直に触れてくる。ズボンで布越しの下半身は未だに揉まれるように刺激されてるし、オレは手を伸ばして姫の胸に触れた。軽く先を弾いて、ぴくんと敏感に反応すると、一緒に下半身も反応してくれてるみたいで、オレは辛い。気持ちいいけど、辛いよ、姫の動き。
「姫も脱いで、オレも脱ぐから...」
自分で脱いでいく姫の色っぽいこと、溜まんないよ...普段清楚なイメージだから余計に、だ。
久しぶりに触れる姫の素肌。
晒した胸をやわやわと揉みし抱き、焦れたところで、胸の先をつんとつまんでやると、小さな声をあげて反応する。
「やぁん...直さん...」
だめだ、止まらない。そのまま身体の稜線を撫で、一枚だけ残ってる下着のラインに指を這わす。
「邪魔だよ、これ。それと、オレのも...」
そう言うと、身体をずらしてオレの履いてた物を全て脱がして、自分の下着すら脱いでしまった。
というか、ひも付きだったんで、引き抜いたと言った方が早いか?
その手でオレのモノをゆっくりと扱いて、お口で奉仕だよ、お口で!すぐにヤバくなって、姫に合図を送るとやっと口から離してくれる。それから、恥ずかしそうにしながらも身体を戻してくる。
うわぁ、生ですか??オレの元気なナニを姫が自分の身体で擦ってるんだぜ?それもエロイ顔して、いかにも自分が頑張るって腰つきでさ?
オレも思わず姫を指で可愛がってやる。腰を浮かしてたけれども、すぐに我慢出来なくなったみたいで腰が落ちてくる。
「直さん、欲しいの、もう...あぁんっ」
姫が自分の意志で、オレを飲み込む瞬間。
頭真っ白になりそうだった。そこで、もうオレの理性は終了した。
姫も同じみたいで、根本まで飲み込んだ後しばらく動かなかったし、けっこう締め付けられてるところをみると、彼女もヤバイ状態みたいで、オレは我慢出来ずに腰を突き上げた。
「やっはぁっ...ん」
ビクビクと震える姫に次の動きを加えようとした瞬間
「あん、はっ...んっ、んっ」
姫が自分で動き出した。上下って言うか前後って言うか、ヤラしい動き。
「ひ、ひめっ、ヤバイ、だめだよ、このままじゃ...」
「いいの、このまま、直さんの...欲しいのぉ」
自分でも感じてるらしく、その動きは止まらない。
持ってかれる!!!
そう思った瞬間、姫が震えた。
「やぁん、い、ちゃう...」
その声を聞いたと同時にオレも腰を突き上げた。無茶苦茶に...そして、姫の中で果てていた。
その後は、もう止まらない。ノンストップ
主導権取り戻したオレは姫を思いっきり可愛がり、鳴かしまくったのは言うまでもない。
一体どのぐらいやってなかったと思うんだ?3ヶ月以上は経ってると思う。
どれほどオレが姫を欲しかったか、姫もどれほど寂しかったのか、身体に聞いて教えてやった。
「姫、忘れてないぜ、ここだろ、ここをこうされると、ダメなんだよな?」
「やっ、やっん、もう...」
「あんな色っぽい顔、他で見せたりしなかったか?オレに乗っかっちゃうぐらい欲しかったの?コレ、欲しかったのは?」
「そ...ん、直さんが、欲しかったんだもん、だってしてくれないから...」
「怖かったんだ。姫がこんなに欲しがってるなんて知らなかったし、身体より心がって...」
「だって、心の次は...身体でしょう?旅行にも行ったのに、直さん...」
「ごめんな、姫。でも、すんげえ、嬉しい!いくらでもいけそう、オレ」
「やっ、それは...」
一瞬脅えた表情の姫に、にっこり笑ってその言葉を無視するとオレはスパートをかける。
「姫っ!!」
「はぁうんっ...やぁ、壊れちゃうよぉ...」
突き上げる、強弱つけて、姫を喜ばせるために、ずっとしたかったことを、今夜...
「煽ったのは、姫だから...最後まで、責任とれよな?」
そう言ったけど、返事は聞けなかった。
イキ過ぎたらしくって...
その表情と言ったら...たまんねえ。
姫、可愛いよw
〜姫〜
「おはよ、姫?」
しばらくはぼーっとしてたんだと思う。
直さんの腕の中で目覚めて、よく見ると裸だし、あちこちにキスマークついてるし...
でもよく見たら直さんにも??
それって、もしかして、あたしがつけたの??
「あっ、直さん、それ...」
「ああ、姫が昨夜は激しかったから...オレ、箍外れちゃったよ、ごめんな?」
「やぁん...」
起きれない、でれないよぉ!!
あたしは頭から布団被ってしまった。直さんが布団引っ張るんだけど、もう恥ずかしくって...
あたしが昨夜やったこと、思い出しただけでも顔から火が出そうなことだったのに、なのに...
「昨日、急に襲われたから最初びっくりしたよ。どうしてなのか、今聞いてもいい?」
直さんがとびきり甘い顔して聞く。そうだね、全部言うって決めたんだもんね。
「だって・・・十分直さんの気持ちはわかったんだもん。そりゃ、もっとお話したい気持ちはあるけど、そろそろ平行してもいいかな?って思ってたのに...えっと、なのに、直さんしてこないから...」
ごにょごにょってなっちゃう。思い出すと恥ずかしいんだもん!
でも、ちよにも言われたけど、あたしって限界だったみたいで、すごくへんなフェロモンでてるとか散々言われて、今度直さんの部屋で食事したときに、直さんの方から手を出して来なかったらあたしからって、決めてたの。
思い出すだけでも恥ずかしいけど、やっぱり、直さんの方が怖がってたみたいで、きっとあたしがOkのサイン出さなかったら、半年でも1年でも待ってくれたんじゃないかなって思うくらい...
だから、これでよかったのかなって。だってその後はいつもの、ううん、いつも以上の直さんだったから。
それをきっかけにわたしは直さんの所に戻ることが出来た。
まあ、その次の日動けなかったし、そのまま次の日も動けなくされたっていうのが事実だけれども...
この家にいると、帰ってきたって感じなんだよね。
やっぱり...ここがあたしの居る所なんだって、本当にそう思えたの。
後日談〜直〜
実はそれからも、姫の華麗なる変身は続いてるんだ。
ただ、以前のように酒飲むとそうなる、とかならまだわかりやすいんだけど、気分でふとそうなるみたいで・・・ちょっとドキドキする。
いや、嬉しいのは間違いないけどね。
何か格段にうまくなってきた気がする。色んな意味で。やっぱ『やって』って言われてやるのと進んでやるんじゃ上達が違うよね。
何よりも姫が戻ってきてくれた。
ふたりの生活も徐々に戻っていくと思う。前向きに、な。
まだまだこれからなオレたちだけど、見守ってくれるよな?
よろしく!
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