150000HITキリリク〜umeさんへ〜

想いの数だけ...3

だるい...
金曜の夜、急ぎ仕事を終えて車を飛ばすけど、頭がボーっとする。そういえば昨日の夜、仕事の帰りにちょっとだけと飲みに行って、帰ったらバタンキュウでクーラーかけたまま寝入ってしまったんだっけ。今朝から身体はだるかった。
けれど花の金曜、ようやく奈津美の所へ帰れると、就業後急いで会社を飛び出してきたのだ。
やばいかな...風邪なんてもう何年もひいてなかったのに。
「ただいま...奈津美。」
「浩輔、お帰りなさい!あれ、顔赤いわよ?熱あるじゃない!」
玄関で迎えてくれた奈津美は僕の顔を見たとたん、気がついた様で、そのままベッドに寝かされる。熱を測るとかなりあるみたいだった。
「38.8度、寒気は?」
「少し...」
「まだ上がるわね。おじやでも作ろうか?それと薬と、ポカリね。」
「奈津美、大丈夫だって...せっかく作ってくれたんだから、ごちそう食べるよ。」
「いいの、ちゃんと寝てなさい。そうだ、ポカリきらしてるから買いに行ってくるわね。」
こういう時はすっかり昔の先輩風ふかして、『いい子だから大人しくしてるのよ』なんて言ってる。
ちっ、この調子じゃ夕飯のごちそうどころか、奈津美まで食べれなくなってしまいそうだ...。それはちょっと困る。先週はどうしても帰れなくて、2週間奈津美を抱いてないんだ。帰れなくて仕方なく先週一回抜いたけど、その後はお楽しみにと思ってずっと我慢してきたんだぞ?
「嘘だろ、おい...」
熱が高いのに妙に興奮してる下半身にため息が出る。
「期待してたのになぁ...」
帰ったら真っ先に奈津美を抱こうと決めていた。食事なんて後回しで、メインを先に戴かないと身体も収まりがつかないのだから...なのに、熱っぽいからだは、だるく、だんだんと眠気まで...
「浩輔、着替えようか?」
「え、僕は寝てたのか?」
「すこしね、頭ぼーっとしてるんじゃないの?おじや作ったから、それ食べるまえにその栄養剤飲んでね。食前に飲むとよく効くんだって。前にあたしの気付薬としてもらってたの、高熱にもいいって聞いてたから。食べたらあとでその風邪薬のんでね。」
彼女になすがまま服を脱がされ、Tシャツと短パンになる。さすがに下半身も大人しくなっている。身体がだるくていうこときかない。
「奈津美、なんかだるくって、悪いけど、起きれない...」
「え、そんなに?ちょっとまってね。」
もう一度熱を測る。
「39.3度、すごくあがってるわ。大丈夫?」
ゆっくりと身体を起こすのを助けてくれる。くそっ、いつもならここで押し倒すのに、自分の力でも起きれないなんて、めちゃくちゃ情けないじゃないか?
「とにかくこれのんで。」
カプセルが2つ出されたけど、それを受け取る元気もない。
「しょうがないわね。」
一つづつ口の中に運んでくれる。ポカリも飲ませてもらう。口移しがいいけどそんなことして奈津美にうつったらかわいそうだよな。
「ふふっ、無抵抗の浩輔って可愛い。」
そう言いながらおじやを口まで運んでくれる。なにも欲しくなかったけど、おじやの塩味がやたらおいしく感じられた。
「奈津美嬉しそうだね...」
なんだかちょっと悔しくて、皮肉交じりにそう言った。
「だって、いつもはあたし浩輔に色々されてばかりだもの。たまには反対してみたいわ。」
それから氷枕を作ったり甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる。まったく逆らう気力もなくて、ただひたすら眠りに落ちていく。側にいてくれる誰かの存在がこんなにも安心するものなんだろうか?すぐ側に奈津美の存在を感じながら眠っていた。

「奈津美、奈津美、だめだろ?こんなとこで寝たら。」
ベッドの脇にもたれたまま寝てしまったらしい奈津美を揺り起こす。目が覚めてみれば意外とすっきり、やはり若さかな?
「あ、ほんとだ、寝ちゃったのね。浩輔どう?具合は。」
「かなりいいかな?まだ身体はだるいけど、頭はすっきりしてきてるよ。」
熱は37.7度まで下がっていた。
「汗かなりかいたわね。身体拭いてあげるわ。着替えましょうね。」
奈津美はお湯とタオルを用意すると体をゆっくりと拭いてくれはじめた。
上半身裸の僕をゆっくりと拭き上げていく。そのために僕の肌の上に置かれる奈津美の手、ちゃんと拭こうとベッドに片膝をのせて身体を密着させて背中へと手が回される。
(やばいよなぁ...)
キャミソールにショートパンツのセットになったパジャマをきた奈津美の身体が目の前で揺れている。一生懸命拭いてくれてるからなんだけどね。されるがまま拭かれてるけど、この後どうしよう?思わずにやにやしてる自分が居る。
「じゃあ、下も脱いでね。えっと、自分で拭く?」
「奈津美が拭いてくれないの?」
しょうがないわねといった顔してたけど、すぐに真っ赤になる。
「やだ、浩輔...」
しっかりと先ほどの彼女に反応してしまった下半身をみてどうしていいか判らなくなったみたいだ。
「だめだよ、しっかりと拭いてくれなくちゃ。僕はあまり動けないんだからね。」
「でも...こんなの...」
「なんだったら、奈津美が沈めてくれていいんだよ?2週間溜まりに溜まってるんだ、こうなってもおかしくはないだろ?」
しかたなさそうに、僕の下半身を拭いていく。足から順番に、そして最後に残った場所に戸惑いながら、そっと手を伸ばしてきた。
「うっ...」
触れられただけでびくりと反応する。熱で敏感になってるのだろうか?恥ずかしがりながらも僕のその大きくなったものを拭いてくれている。
「奈津美...」
キャミソールの隙間から手を忍び込ませる。
「きゃぁ、だ、だめよ、浩輔!さ、さっきまで高熱で、まだ37.7度もあるのよ?」
「薬がよく効いてきたのかな?もう一汗かいたらすっかり下がるさ。」
そういうと奈津美の胸の頂をきゅっと摘んだ。
「やぁ、だめぇ...」
小さく抗う。けれども身体はちっとも嫌がってなんかない。両手で奈津美の胸をゆっくり揉みしだく。
「あぁん、だめ...ん」
奈津美だって2週間待ってたはずだ。僕を思ってまってたんだ。もしかしたら僕のように、相手を思いながら慰めたのかも知れない。そう考えるとなお興奮してくる。
「奈津美、だめっていいながら君の手は僕のモノを離さないじゃないか?それに...」
ショートパンツの中に手を入れて、ショーツの上から軽く擦りあげてみる。
「ひゃんっ、だ、だめっ!」
「湿ってるよ?待ってたんだろ?奈津美...」
指で溝にそって擦りあげながら、敏感な芽を探り当てる。
「くうっ、ん、はぁ、やっ...」
びくりと腰を跳ねる奈津美が居た。そのままショーツの脇から中に指を滑り込ませる。くちゅくちゅと音を立てるそこは僕の指を飲み込んでいく。
「お願いだ、奈津美のここに帰らせて、ただいまもいえてないんだよ?」
「でも、浩輔、また熱が上がるわよ?」
「大丈夫、奈津美が乗って動いてくれれば大丈夫さ。」
「ええっ?」
彼女が驚くより先に枕もとのゴム入れから1つ取り出して口に咥えて封をあける。さっと取り出してつけようとしてると奈津美自ら付けてくれた。そして自分からショートパンツと下着を一度に脱いでこっちを恥ずかしそうにみた。
「奈津美、おいで。」
そう言うと奈津美は僕の身体をまたぐと、自分の身体の中心に僕の猛りきったモノに片手をあてがい、ゆっくりと身体を沈めてくる。その圧迫感に思わず頭が爆発しそうになる。ほんとにもう、それだけでイキそう...
「うぐっん、あん、はあ...ん」
奥まで届いた瞬間、奈津美から可愛らしい声が漏れてくる。薄いゴム越しでも彼女が感じてるのがわかるほどの圧力を感じていた。僕の口から思わず女のようなうめき声が漏れそうになる。
「い、いい子だから、奈津美、動かないで...あぁっ、くっ!」
動かなくても奈津美は何かに耐えるほど眉間にしわを寄せて留まっていた。なのにひくひくと締め付けをやめない。溜めに溜めてたままの僕のモノは感じすぎて、すぐにでもいってしまいそうになる射精感を必死で抑えていた。半泣きのような、それで居てとろんと熱を帯びた表情をたたえたまま、奈津美は我慢しきれずに僕の上でゆっくりと動き始めた。
「はあぁん...ん、んんっ、あぁ..」
「奈津美、だめだっ、まだっ!」
とまらくなっていく彼女の動きが限界に近いことを伝えてくる。
「奈津美っ!僕も、もう...」
まだ繋がったばかりなのに、もうもたなかった。下から激しく突き上げると奈津美も甘い嬌声を上げる。
「やぁっ、ああん、だめっ、んっ、あたしもいっちゃうっっ!」
「あ、くぅっ、奈津美...」
奈津美は僕の上で何度か身体を仰け反らせて跳ねたかと思うと、ゆっくりと落ちてきた。
「僕だけがこうしたかったんじゃないってことだよね、奈津美?」
「...あたしだって...2週間、寂しかったわ。でも...」
僕の額に手を当てる。
「大丈夫?熱、下がったのかしら?」
「みたいだね、汗かいちゃったけど...」
奈津美はうふふと笑うと、少しけだるそうに身体を起こしてまた熱めのタオルと着替えを持ってきてくれた。
「それ、後でいいから...」
再び引き寄せて奈津美の体を味わい始める。
「だめ、よ...いくらなんでも..あんっ」
ベッドに引きずり込んで組み敷いて、今度はこっちが責める番だ。少しくらくらしたけれどかまうもんか。
「奈津美、今度はもう少しゆっくり...」
「もう、浩輔、どうなってもしらないから...」
少し睨んだけど、すぐに喘ぎ始める。復活した欲望がもうすでに彼女の中にめり込んでいる。
「奈津美、この2週間気が狂いそうだったよ、このまま離したくない...」
「あっ、あたしもっ、んっ、浩輔っ!」
眩暈がするほど彼女を攻め立てた後の意識はなかった。


「ごめん。」
「いいわよ...」
「ほんとに、ごめん!」
奈津美がベッドで赤い顔をしてこっちを睨んでる。呆れた顔して...
「あのまま寝ちゃったあたしも悪いんだから...それより浩輔の熱が下がってよかったわ。」

――翌朝、いや、もうお昼をだいぶ回ってた。すっかり熱が下がった僕は気持ちよく目覚めた。また汗をかいてたので軽くシャワーしてあがってきて奈津美を見るとがたがた震えてた。
「奈津美、どうしたの!?」
「寒い...」
昨夜熱の下がりかけた僕は奈津美を2度抱いて、さすがにそのまま気を失うようにして眠ってしまった。二人、何も身につけずに...
「く、薬は?」
「ん、昨日浩輔が飲んだの最後だったの...」
「買って来るよ。待ってて!」
いつものくすりやさんまで走った。まだ少しくらっとするけど、その辺は若さで乗り越える。店に行ったらよく効くドリンクでももらおう。あっちが元気になるやつは避けなきゃだけど。
「深沢さんが、夏風邪ですか?」
「はい、すみません。僕がうつしたらしくって、なのに薬は昨日僕がもらった分が最後らしくって。あれすごく効いたんで、お願いします。来る前に図ったら39.9度あったんです。」
くすりやさんのお姉さんはじゃあこれねと、一揃い出してくれた。
「あんまり熱が高かったらこれ、坐薬だけど大丈夫かしら?」
心配そうに見てくれるけど、大丈夫と答える。夫婦じゃないのは判ってるだろうけど、坐薬なんて普通の関係じゃ使えないものな。奈津美に拒否されそうだけど...
「それと、なにか身体が楽になるドリンクありますか?僕が飲むんですが、その、出来れば、あっちの方が元気にならないのがいいんですけど...」
恥ずかしかったけどそう聞くと、必死で笑いを堪えながら、生薬ばかりだからといって出してくれたドリンクを飲んで帰ってきた。
(あぁ、僕はなにやってるんだろう...)
前に彼女をひどい目に合わせてから気をつけていたのに...自分が元気になっても彼女をこんな目に合わせてたらしょうがないじゃないか。
とぼとぼと歩くその横をからんころんと下駄を鳴らして若い娘達が浴衣姿で歩いて行く。
(今日、花火大会だったなぁ。奈津美行きたいって言ってたのに...)
「奈津美?寝たの?」
部屋に戻って名前を呼ぶと、ぐったりとしたまま寝入ってた奈津美がうっすらと目を開けた。
「大丈夫よ、ちょっと力が入らなくて...」
昨夜散々自分がやった報いを受けてるようだった。彼女がぐったりするまで離さなかったのは自分だ。そのあと自らが果ててそこから記憶はなかったけど、目覚めた時抜け出てはいたものの、ほぼその時のままの状態に自分で苦笑いしたのだから。
「これ、薬のんで...」
すなおに薬をのんでだるそうに身体を横たえる。
「すぐに効いてきたら楽になると思うよ。そしたらなにか少し食べようか?」
簡単な食事を用意して奈津美に食べさせる。
「あ...」
ポンポンと窓の外から音が聞こえてきた。すっかり暗くなった窓にぱっと小さな花が咲いた。建物が邪魔で半分ぐらいしか見えないけれど...
「今年は近くで見れると思ったのになぁ...」
ぼそりと奈津美が言った。
「ほんとに、ごめん。浴衣着たかった?」
向こうの部屋に紺の浴衣がハンガーにかかっていた。着るつもりで用意してたんだろうな。色の白い奈津美によく似合うだろうあの浴衣姿は...いかんいかん、そんな浴衣を着た奈津美を想像して欲情してれば世話ないよ。着れなくさせたのは僕なのに...
少し楽になったのか、しばらくすると38.4度まで熱が下がった。このくらいなら無理して坐薬使わなくてもいいかな?
「綺麗ね、花火...」
「反省してるんだから、それ以上いじめないでくれるか?」
彼女の手を握ってお願いする。
「そうね、もう手を出さずに我慢してくれるならね。」
そういって掛け布団を半分めくって場所を空ける。
「そこに入って、手を出さずに一晩過ごせと?」
「そうよ、頑張ってね。」
くすくす笑う彼女は、隣に横たわった僕に軽く擦り寄るとすやすやと寝息を立て始めた。
(天国と地獄だね。)
さすがにもう手は出せなくて、意識がぼやけてくる。
(早く式あげて一緒に暮さないと、そのうち僕がおかしくなるかもだ...)
式まであと2ヶ月、でもその後もしばらくは一緒に暮らせない。急だったので新婚旅行もそのまた2ヶ月遅れで年末年始の休みに幾日かプラスして行く事になってる。休みが取れなかったのだ。僕じゃない、彼女の方がだ...
「早くよくなってくれよな?来年は、二人で浴衣着て花火を見に行こう。」
奈津美の髪に軽くキスするとそっと彼女を抱えたまま深い眠りに落ちていった

   

150000キリリクのテーマは風邪で弱ってる浩輔、我慢する浩輔でした。対して我慢してないぞ?おまけにまた奈津美に無茶してますよ。
相変わらず、濃い内容ですみません...