〜200万アクセスキリリクbyしょ−りょーさん

バツイチ男の事情・2
〜卒業までのカウントダウン〜

しばらくは俺もその放出感に打ち震えていた。久しぶりの快感にどくどくと身体全身が脈打つ。
瑠璃もあまりの衝撃にしばらく口もきけないようだった。あれで感じたとは言えなかっただろうけど、長くあの中にいるのは危険すぎた。
「たぶんぐちゃぐちゃだから...瑠璃は見ない方がいい。」
出血は少しあったみたいだ。俺は初めての子は他に知らないので、それが多いのかどうなのかは判らないけれども...
とにかくそういってティッシュを探すが、向こうのテーブルの上だった。
瑠璃が片づけたんだな...枕元のティッシュは男からは離せない物なのに。
「風呂にいこうか?」
「お、風呂...?」
俺は、ぐったりしたままの瑠璃をそのまま抱き上げて風呂場に連れて行った。
俺がうたた寝してる間に沸かしてくれてたんだろうな。ちゃんと湯が張ってあったので、そのまま風呂場に入りシャワーで軽く汚れた部分を流した。
「瑠璃、痛かった?」
ざぶんと湯船に二人して浸かる。そんなに広くはないけど、俺の膝の上に乗せたままだったので、目の前にいる彼女に軽くキスをした。
「ううん、もう、大丈夫だよ...」
俺の首に手を回した瑠璃は、はずかしそうに下を向いた。
「でも、恥ずかしいです...」
「ん?きれいだよ...瑠璃のきれいな身体が見れて、俺は嬉しいよ...」
でも、と恥ずかしさを隠しきれない彼女にもっと触れたくなった俺は、洗い場に移動すると『洗ってやるからな』と言って、スポンジにソープを取り泡立てた。
「いいよ、真吾さん...自分でしますって...」
「ん?こういうことの後は、全部男がすることになってるんだよ。」
「えっ、ほんとなんですか?」
「ああ、だから瑠璃はじっとしてるんだ。」
これも嘘だけど...素直に聞いてる瑠璃が可愛い。あんまり素直なので、おもいっきり丁寧に洗ってやることにした。
「んっ...ぁ」
「どうした?」
全身を泡だらけにした後ゆっくりと身体を手のひらで撫でると、次第に瑠璃の声が甘く掠れはじめる。
「ここは?まだ痛いのか?」
そっと、彼女の亀裂を撫でながら聞くと、小さな声でもう大丈夫だと言う。その声が我慢してるようで、また喘いでいるようにも聞こえる。
「んっ...」
そうこうしてるうちに再び元気になってしまう俺...それに気がついた瑠璃が真っ赤になりながらも気にしてるのが判った。風呂場だから、隠せないからしょうがないんだけどね。
「しょうがないだろ?また欲しいって、思ってるんだから...」
「え?あ、あれで終わりじゃないの...」
「ま、ふつう、一回では終わらないんだよ。」
ごめん、これも嘘だけど...
「瑠璃が痛くないなら...今度はもうちょっと余裕あるだろうし、ちゃんと付けるから。」
「あ、あの、真吾さんあれで余裕なかったの?」
「ま、まあな...久しぶりだったし、瑠璃の中はきつくって、長くはもたなかったよ。」
「もたなかったって?...じゃあ、つけるって?」
「ああ、避妊用のゴムな。さっきは初めてだったし、俺も直に瑠璃を感じたかったから...けど今度はちゃんと付けて最後まで瑠璃の中でイキたいからな。」
ちょっとあからさまにいすぎたかな?真っ赤になって、ゆでだこのようだ。
俺はたまらなくなって、急いで泡を落とし、瑠璃を誘ってもう一度湯船の中へ戻り、抱きしめた。
「こうなるのは判ってたんだ。今まで我慢してたぶんの反動なんだろうけれども...」
俺は目の前に見える肩に舌を這わせる。その肌は湯をはじいてみずみずしく、彼女の若さを実感させる。思わずその首筋に吸い付き、肩口に華を散らした。
「な、なに?」
「これは、瑠璃が俺の物って、印だ。」
もう一度今度は鎖骨の部分に吸い付いた。
「あっ...こんなの付けたんですか?」
「全身付けてほしい?」
くすくすと笑いながら、もうひとつ...
「や、やです!服脱げなくなるじゃないですか...」
「そ、オレの前以外では脱がなくていいってことだから。」
「えっ、そんな...真吾さん、やっぱり意地悪です。」
「もっと意地悪していいかな?」
俺は我慢できずに瑠璃を持ち上げる。
「瑠璃、ごめん...もう一度抱いてもいいか?」



「あっ、んっ...し、真吾さん...」
濡れた身体を軽く拭っただけで、布団に降ろした瑠璃に再び覆い被さっていた。
「こんどは、ゆっくり...するからって、いっただろ?」
「でも...こんなの...あぁ...」
痛くないように、十分濡らした後、再び繋がって、あまり痛くないようにと動きを緩慢にすると瑠璃の身体が再び反応し始めたのだ。
「こんなの...なに?」
ゴムのおかげですこしは感覚が鈍ってくれてたすかる。そうじゃなきゃ、さっきの二の舞だった。
「し、しんごさん...やぁっ...変に、なるのぉ...」
「うん、変になっていいから...これからも、ずっと...」
そっと抱き上げて膝の上に座らせて、キスを繰り返す。可愛くて、愛しくて、誰にも渡したくない俺の彼女...
あの時、公園で出会えなければ...彼女が俺を間違えなければ...瑠璃は他の男に攫われていた。おそらく傷つき、ずたぼろになっていただろう。
もう、二度と失敗はしない。瑠璃とずっとこうやって、身体を繋げて、心を添わせて、生きていきたい。
「真吾さん、好きっ、大好きなんです...あたしを...離さないでっ!」
たまらずぎゅうっと俺に抱きついてくる瑠璃。
愛しい彼女の身体を、しっかりと抱きしめながら突き上げはじめる。腹部に這わした指を瑠璃の敏感な芽に当てて同時に擦りあげる。突き上げる、擦る、思いの強さほど、強く、激しく...
「ひゃっん、だめっ...っちゃう、いやあぁっ!...っくぅ...ん」
「俺も、もうっ...くはぁっ!!」
今度は薄い膜越しにすべてを注ぐ。
「あぁぁ...」
時間をかけた分、さっきよりも深い官能がほとばしる。果てる際の瑠璃の締め付けもすごくって、もってかれるかと思った。
果てた後もぴくぴく弛緩する瑠璃の身体を軽くさすりながら、そこから抜け出したくなくって、しばらくはもたれかかって来る彼女を抱きしめたまま、じっとしていた。
ぐったりと、意識を飛ばしたような瑠璃。
「なあ、瑠璃...愛してるんだ...もう、離せない、よなぁ?」
今まで味わったことのない様な充足感を感じて、俺は、何度も瑠璃の髪を撫でて、そこにキスを落とした。



それから3ヶ月後、3月1日、瑠璃の卒業式の日、俺は有給を取って、学校の門まで出向いて行った。今日来ることは彼女には言っていない。その予定は無かったのだが、三谷(女)がせっかくだから行きなさいと、勝手に亮子のトコに休暇願を出してやがったんだ。
一応、一番いいスーツに、頭は若く見えるよう、崩して、大きな花束は恥ずかしいので車の中。
あの夜以来、俺は自制が効かない自分を何度も体験した。
バイトや学校がない限り、勝手に泊まっていく瑠璃を許し、ひどいときは明け方まで鳴かし続けた。アパートはもうすぐ引っ越す。もうちょっと防音設備のあるところにな。
そうしなきゃならないほど、瑠璃が可愛い声で鳴くんだ...
卒業後、新しい部屋を探して移る予定だ。その部屋には瑠璃の荷物が運び込まれる。
そう、瑠璃の母親の薦めもあって、オレたちは一緒に暮らす。結婚の準備をしながら...というのは建前で、瑠璃が仕事を始めると今までのようにゆっくり逢えなくなるから、何よりも、もう離れていたくなかったから。式さえあげなくてもいいなら即入籍したいところだが、それは挙式後って訳だ。それに入社即結婚じゃせっかく決まった就職先に悪いからと、2年間の避妊を申し渡された。それが瑠璃の母親の出した唯一の条件だった。
あれから、彼女も派遣会社に勤めて、誰かとつきあい始めたらしかった。自分の人生を楽しむことにしたらしい。
今日の卒業式にも出席してるはずだが、その後の食事に誘ったが約束があると断られた。『お二人でごゆっくり』だそうだ。

そうだ、今日で瑠璃の制服姿も見納めなんだよな?
最初の時、制服だったのが印象的すぎるのか、いまでも制服姿の瑠璃をみるとどきっとする。
何度か、台所でそのまま後ろから襲ったけど...まあ、今日は神聖なる卒業式だ。そっちの想像はやめておこう。

何人か人が出てきた...
そのうち俺の姿に気がついて瑠璃が駆け寄ってくるだろう。
『卒業おめでとう』の言葉を用意して待つ。
瑠璃だ...
遠目でもよくわかる。駆け寄ってくる後ろに母親が笑って見送っている。
おいで、俺のところに。
もうすぐ飛び込んでくる。

3 ... 2 ... 1 ...

「瑠璃、卒業おめでとう!      愛してるよ...」

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キリリク連載終了です!
中村と瑠璃の幸せを祈りつつ、これを読んでくださってるバツイチで充電中の方へ
幸せは自分で掴みましょう〜(笑)