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クリスマスを過ぎても・2008

クリスマスは特別
12月24日  〜俊貴〜

「お疲れ様です!課長、もう帰るんッスか?」
定時で帰り支度をしていると富野が俺のデスクに寄ってきた。
「ああ、明日休むのに悪いが、昨日は飲みすぎて疲れたからな」
おまえがやたら飲むからだと言ってやりたいほどだ。意外にもこいつは平気らしい……くそ、さすがに俺も昨夜と今朝はだるくって何も出来なかったというのに?
アレだけ飲んで平気なのか?こいつ、若いといっても俺より5,6歳若いだけじゃないか……
「すんません、つい調子にのっちゃって、へへ。あ、……でも美奈のやつプレゼントの人形のドレス、すっげえ喜んでましたよ!昨日も帰ってからずーっと着せ替えごっこで大変でした。」
「そうか、なによりだな」
確かに、美奈ちゃんがうれしそうにプレゼントを受け取る姿は可愛かったな。おかげで朱音のやつまた『女の子欲しいなぁ』と言い出してたからな。その望みはかなえてやりたいが難しい。俗説だとは思うが、女性が感じすぎると男の子が出来やすいというじゃないか?彼女を感じさせずに抱くなんてとても出来ないから、そんなの楽しくないじゃないか?
「昨日も言いましたけど、オレんとこがこうやって元に戻れたのもみんな課長と朱音のおかげです。明日、つーか今晩はゆっくりしてくださいね!」
力いっぱいの富野だが、頼むから余計に張り切ってくれるな。おまえの存在が一番怖いんだ。何年連続、今までこいつのせいであわただしいクリスマスになったことか。それも俺と朱音が結ばれるためには必然だったといえば納得も出来るが、出来るなら今晩と明日は邪魔されずにゆっくり過ごしたいものだ。こいつらの勧めで有休を取ったが、仕事も全部片付けるのは至難の業だ。恒例のプレゼンがなくなっても仕事はいくらでもあるんだからな。
「ああ、一応明日の分も仕事は済ませておいたが」
「さすが、課長。明日は絶対に電話したりしませんから!!」
本当だろうか?まあ、今は信じておこうと、俺は富野の肩をたたいてじゃあなと会社を出た。


「ただいま」
「おかえりなさい!早かったのね?」
明るい笑顔と元気な声に迎えられるのはうれしいもんだ。いつもは聖貴が寝てるので小さめの声だから。
「久しぶりに3人で夕飯食べれるわね。昨日クリスマスメニューやっちゃったから、今日はあったかいシチューとチーズフォンデュにしたの」
「そうか、ならゆっくり飲みながら食べれそうだな」
いつものように軽いキスを与えてリビングに入ると、そこは昨日よりさらにクリスマス仕様になっていて、ベビー用のチェアに座った聖貴がはしゃいでテーブルを叩いていた。照明を落としたリビングの半分はクリスマスの電飾で光ってるし、テーブルの上には小さなツリーのオルゴールが回っていた。
「これは?」
「前にね、買ってたんだけどしまってたの出してきちゃった。昔ね、一人で過ごす寂しいクリスマス用にこれ買ったの。でも、あなたと過ごすようになってからいらないかなと思ってしまってたんだけど……聖貴が喜ぶかなと思って。そしたら喜んじゃって」
届かないすぐ近くの回るツリーに幼い息子は夢中のようだ。
ただいまと、はしゃぐ息子の頭をくしゃっとなでてやると抱っこを強請って手を伸ばしてくる。可愛くて、思わず抱き上げてしまったが、まだ着替えてなかったな。
「聖貴、食事が終わったらパパと遊ぼうな?昨日はおまえ美奈ちゃんとばかり遊んでるからパパと遊んでないだろ?」
昨日は最後まで裏方に徹して、女性と子供たちに尽くした感がある。今日は反対に奉仕してもらいたいが、まずこの子が寝てくれなくては始まらないからな。
可愛い子供相手もしたいが、愛する妻のための今夜だから、とずるい考えでいかにはやく子供を疲れさせるか考えていた。
「よかったね〜でも早めにご飯食べさせて、お風呂に入れないと寝ちゃうかもしれないのよ。今日は昨日のせいか興奮してあんまりお昼寝してないのよ」
「そうか?じゃあ先に聖貴にご飯食べさせてやってくれ。その間に着替えてくるよ。お風呂は後でいいだろ?」
最近一人で食べようとスプーンを握っては果敢にチャレンジして自分と周りをどろどろにするらしいからな。先にお風呂なんて入れられないだろう。
しかし、寝てないのか……それは好都合、なんて思っちゃいけないな。大事な息子と過ごす初めてのイブだ。だけどもイブは大人のためにあるんだからサンタを信じてる間は早寝してもらわないと困る。その代わり、明日は聖貴の1歳の誕生日だから、クリスマスは目一杯構ってやるから、今夜のイブはママを独り占めさせてくれよな?
そう、今までもこれからも、俺たち二人にとってクリスマスは特別だ。今年からは全てにおいて子供中心になっていくだろう。、クリスマスは聖貴の誕生日で、今年も、来年も、祝い続けられる限り、この子が生まれてくれたことに感謝する日になる。
そして今夜のイブの日が俺たち二人の結婚記念日でもあるのだ。だからこそ、俺たち夫婦にとってのメインはイブなのだ。


「寝たのか?」
「うん、ようやく……」
食い散らかした聖貴をお風呂に入れてやり、そこで遊びつくした彼はすぐにうとうとしていて、寝る前のミルクを飲むころにはもう撃沈状態だった。
結局は朱音が聖貴にご飯を食べさせてる間に自分も食べて、今度は俺がお風呂に入れている間に朱音が食事を済ませてしまった。ゆっくり一緒になんて子供が小さい間はなかなか無理なんだろうな。普段夜の遅い俺だから、朱音も一人でよくがんばってると思う。弱音をはかないのが彼女らしいが、たまには頼って欲しいものだ。
「少し飲まないか?シャンペンあっただろ」
今日のために買っておいたものだった。二人で今日を祝おうと思って。
ツリーのイルミネーションの明かりだけが灯るソファに移動して、並んですわった。手には先ほど苦心して空けたシャンパンを注いだグラス。軽く合わせて口にすると心地よい泡がはじけた。
「メリ-クリスマス」
「メリークリスマス。朱音、ありがとう」
「え、なにが?」
いきなりの俺の感謝の言葉に朱音は驚いているようだった。
「全部ありがとう、だな……俺と結婚してくれて、子供も生んでくれて。好きだった仕事もやめてこうやって子育てに専念してくれている。感謝だよ、本当に……」
「そんな、わたしこそ感謝してるわ……」
「俺はバツイチで、なのに最初のクリスマス、強引に朱音を手に入れただろ?その時もおまえはまだ誰も知らなくて……そんな奇蹟を俺がどれほど喜んだか!ようやく子供にも恵まれて……去年のクリスマスは辛い思いさせてしまったが、俺は本当に幸せだよ」
「ううん、わたしこそ誰にも相手にされないと思ってたのに……誰からも女扱いされなくて、ずっとこのまま一人で30になって仕事一筋で生きていくんだって思ってた。気楽な片思いを続けて、女として勝負することからも逃げてたから。俊貴さん、ううん本宮課長はバツイチでも女性社員に人気があったの御存知なかったんですか?20代後半で課長職に付くエリートで将来有望。仕事が出来るけどクールで女性陣は近づきにくいけれども男性社員からはすごく慕われていて……そんな人が自分を相手にするなんて思いもしなかった。一緒に仕事してて、奥さんがいてもいいから、一度だけでいいから課長に抱かれたいって……付き合ってもらうなんてそんな贅沢考えてもなかったから。だけど、俊貴さんはわたしを女としてみてくれて、そして抱いてくれたでしょ?うれしかったの。初めてがあなたですごくよかった……30前になってもバージンだったから、子供なんて一生産めないって思ってたのに、こうして聖貴も生まれて。わたしの方こそ幸せよ……」
身体を預けてくる彼女からグラスを取り上げテーブルに置くと、うっとりとした表情で俺のほうを見上げてくる。
「朱音……っ」
もっとゆっくりするつもりだったのに……こみ上げてくる熱いものに逆らえず、俺は朱音を引き寄せ口付けた。ゆっくり優しく唇を合わせついばみ、彼女が唇を開くと同時に舌を潜り込ませ甘いシャンパン味の朱音の口中を存分に味わった。上あごを舐めたあたりから彼女の身体の力が抜けて行き、舌を絡めあうころには甘い声が漏れ始める。そっとソファに押し倒した時、テレビの音すらないリビングに、不意にポロンとツリーのオルゴールが鳴った。



「あっ、はぁ……んっ、あ、やっ……ん」
我慢できなくなった俺は、そのまま彼女を求めていた。予定じゃまだ夫婦でまったりと時間を過ごすはずだった。夜中、日付が変わる前に始めればいいと思っていたが、定時に帰宅して、予測よりはるかに早く子供が寝てくれて、互いに食事も風呂も済ませてもう何もすることがないといってもいつもならまだ起きてるし、下手すりゃ仕事してる時間中だ。
このままコトに至るのは簡単だが、俺だってせっかくのイブをもう少し楽しむ予定をどうしようかと悩んだ。プレゼントは鞄の中だし、渡すんなら零時回ってからがいいだろう。それに、ここじゃ思いっきり朱音を愛することが出来ない。ソファではせいぜい可愛がる程度でベッドに戻らないと彼女が辛いだろう。だが、部屋ではすでに聖貴が眠っている。側に子供がいる限り気を使って声をしのばせる彼女もいいが、今夜は思いっきり羽目を外させたい。
そう、昨日麻里ちゃんが言ってた『俊貴さんの本音がしりたい』ってやつだが、反対に俺は『朱音の本音がしりたい』だ。出来るだけ会話はするようにしているし、こうやって感謝の気持ちも照れずに伝え合って行きたいと思っている。だが、本当に何一つ不満がないなんてことはないだろう。朱音のことだから我慢して、自分の中で消化してるのだろう。
まさか富野のとこみたいに言いたいこと言い合うのに憧れてるのだろうか?今はうまくいっているが最初あれだけこじれたのを知らないわけじゃないのに……俺たちには俺たちの本音の理解のし方があるんだ。それを良くわかっていないみたいだから、今夜は少しわからせてやろうと考えていた。そのためには早い時間でも、この場所の方がいいのではないかと思い直した。暗くて照明が足りないが、いきなりよりもこの方が秘密めいていいかもしれない。

「朱音、ここで抱いてもいいか?部屋じゃ聖貴が寝てるし」
「……ん」
もう彼女もやめれるような状態じゃない。セーターをたくし上げられ、ブラもずらされて上半身も露わ。スカートもまくり上げられ、俺の舌と指で弄られて下着もびちゃびちゃに濡れている。敏感な部分を軽く刺激されただけで、朱音はすでに喘ぎはじめていた。彼女も待ってくれていたのだろうか?
「ソファじゃきついな。毛布、取ってくるぞ」
身体を震わせながら見上げてくる朱音のまぶたにキスを落とし、そっとその場を離れると寝室に入って毛布と上掛け布団を取ってきた。ついでに部屋の暖房は少し強めにする。床暖房だから寒くはないが、今から何も身につけずにこの広いリビングで裸体をさらす彼女のことを考えると少しかわいそうだったから。
ソファとその下に毛布を敷き詰め、そして今夜のメインの『アレ』をそっと隠し持って『アレ』をそっとリビングのテーブルの上のオルゴールツリーの陰にセットした。

見つからないことを祈りながら、恥ずかしそうに敷いたはずの毛布で身体を隠す彼女の側に身体を滑り込ませた。ツリーのほうが見えないように気遣いながら……
「なあ、朱音は俺の本音を知りたいんだって?」
「ん……だって、喧嘩とか、あんまりしないし……不満とかないのかなって」
お互いにいい大人だし、気に入らない部分はちゃんと話し合うようにしているし、違ってて当たり前と互いに認識してるからそれぞれが歩み寄って今の生活を築いているはずだ。なのに何を不満に思うのか……だから富野夫婦と関わると困るんだ。
「俺たちはちゃんと話し合ってるだろ?互いの立場もわかってる。それに俺たちは喧嘩じゃなくコレでコミュニケーション取ってるだろ?朱音はこの行為で、どれほど自分をさらけ出してるかわかってるか?」
「わ、からない……だって、いつも途中でおかしくなってしまって……」
「だろうな……俺だって、時々自分がガキか獣かと呆れるほどおまえを求めてしまう……だから今夜確認しよう」
「確認?」
「ああ、今夜もおかしくなってくれ。前よりももっと深く繋がれるようになっただろう?」
「やだ……俊貴さん最近容赦ないでしょう?子供出来てから、もっと……」
「それは、朱音が……それも覚えてないんだろうな」
子供を生んでからも、彼女から恥じらいが消えることはない。だけど出産を知った女性独特なのか、大胆さが加わって、いままで見たことのないような反応をしてくれるときもある。見えないところが見えたとき、妖艶に俺を求める朱音がいる。そしてまた激しく求めてしまうのだから俺もしょうがない。
「え?ぁっ……ん」
わからないといった顔をしてる彼女の下肢の蕾をピンと弾くと、途端にその身体を震わせた。
「まだだ……まだイクのは早いぞ、朱音」
中に沈めた指を増やしてくいっと折り曲げる。そこは彼女の弱いところ。
「あぁぁ……やぁぁ……だ、だめぇ……」
ソファの背もたれをつかみ、片足をおろした状態のままひざを刷り合わせて逃げようとするが、ますます俺の腕が動かせず、奥へと刺激を送り続けるだけになる。
「朱音、言ってごらん?どうしたい?」
「やぁぁ……このままじゃ、い……やぁ……」
「なら、言うんだ。どうして欲しい?」
ゆるゆると刺激されてイクにイケないのだろう。上側のスポットを刺激され続けてはたまらないはずだ。だんだんとひざが開き、自分から腰が動き始めていることに気づいてないようだから気づかせてやる。
「動いてるよ、朱音の腰が自分で……」
「やぁあっっ」
こういった反応ははしたないと思い込んでる彼女はそれを指摘してやると酷く恥じ入り、そして余計に締め付けてくるのだから可愛くてしょうがない。
「お願い、もう……」
強請りながらも、ぎゅっとつぶった眦(まなじり)には涙が滲んでいる。イキたくて苦しいんだろう。だけど本当に欲しいものを口にするまでは与えるつもりも、イカせてやるつもりもなかった。
「欲しいものはちゃんと口にしないともらえんぞ?目を開けてこっちを見るんだ。朱音」
空いた手で優しく頬をなでてやるとゆっくりと目を開ける。乱れた姿の自分と比べて、俺は未だに着衣はそのままだ。下半身はすでに猛って苦しいけれども。
「何が欲しいか、ちゃんと俺に伝えてくれ。大事なことだろう?」
そういいながら彼女の手を俺の下半身へ導いていく。ゆっくりと彼女が身体を起こしてソレに触れようとするのでゆっくりと彼女の中から指を抜いた。
「ひっ……ぁん」
ぶるりと身体を震わせ、なくなった指の余韻を求めて泣きそうな顔を見せる。だけど俺はソファに座って待っていた。
ゆっくり朱音が近づいてくるだけで結構ドキドキするもんだ。あまり自分からは動こうとしないが、こんなときうまく誘導してやると思うとおりにしてくれるのがうれしい。俺の部屋着の下に手をかけて迷っているので、腰を浮かせ手伝ってやった。
「欲しいか?これが……」
すでに上を向いて欲望を滾らせた俺のモノを潤んだ目で見つめ続けている。コレが自分を気持ちよくしてるものだと知っているのだから……
「ほ、欲しいです……」
うなずくと、恥ずかしそうに俺のモノにそっと指で触れ、舌を這わせてくる。ここまで仕込むのには時間がかかったが、誕生日や結婚記念日にはこうやって奉仕しようとしてくれる気持ちがうれしいんだ。普段は求めさせる前にこっちが襲い掛かって無茶苦茶にしてしまうからな。平日の夜や朝はそんなに時間がないし、子供がいる休日もそんなにたっぷりな余裕はない。つい性急に繋がってしまうが、たまに時間が出来るとたっぷりと可愛がってしまうから、なかなか奉仕させるところまではいかない。
「そんなに欲しいなら、上に乗ってみろよ」
普段なら拒否するのに素直に受け入れてくれる。だからうれしくて、こっちがあまり長くは持ちそうになかったので、彼女を抱きかかえ、ひざの上に乗せてそのまま……腰を落とさせた。
「ひっ……んあぁぁっ!!!」
それだけで朱音はのけぞる。一度で欲しいところに届いてしまったんだろう。気持ちよさそうに腰を揺らしながら震えるのだから。
「どうした?もういったのか?」
「はっ、あっ……だ、め……動かないで……いいのぉ、気持ち、いいっ」
言葉と裏腹にうごめくその身体を抱え込んだ。それからソファのスプリングを使って容赦なく突き上げを繰り返した。
これで彼女の欲しいところにしっかりと届いたはずだ。
「あっん、あっん……ふぅっ……んっあぁ」
甘い声が俺の頭の上で漏れてくる。目の前の胸に手を這わせ、舌でなぶり、さわさわと何度もわき腹と背中を撫で上げられると弱いのを知っていて繰り返す。腰の動きを止めて優しく落ち着かせるが、どちらもまだイキ損ねたままなので、腰の動きは完全に止まらないが……
「なあ、朱音、約束覚えてるよな?」
「おぼえてる……あっん」
結婚式の後、俺が言った言葉だ。クリスマスは特別だと、だからどんなときでもこの日にはと誓った言葉。
『たとえどんなに喧嘩してたとしても、お互い謝りきれないことがあったとしても、クリスマスにはすべてリセットして、最初の気持ちに戻って愛し合おう。それがどんな場所でも、どんな場合でも』
「あれは、半分無理だ。最初になんて戻れない……この愛しいという気持ちはどんどん上積みしていくんだ。最初よりも、去年よりも、もっと愛してる。それをわからせてやるよ、今夜は」
「まさか……俊貴さん?」
そう、避妊してない。何もつけないまま彼女の中に入り込んでいる。
二人目はまだ先のほうがいい。だけど、今夜だけは何かにさえぎられたくはない。そしてこの体勢でどちらかが逃げることも出来ない。
「朱音、いいだろ?朱音、愛してる」
「あっ俊貴さんっ……わたしも、愛してる……だから、下さい、中に、いっぱい……」
繰り返し名前を呼び互いを深くこすり合わせ、互いが欲しがっているのを実感する。
「搾り取ってくれ、朱音っ」
胸に吸い付き、下肢の突起をぐりっと押しつぶした。
「やぁあ、いく、いっちゃう!!だめ、やぁん……俊貴さんのが……あ、中に……」
腰が震えるほど締め付けられる快感に襲われていた。全て吐き出しても萎える気はしなかった。
「あぁ……ん」
「まだまだだよ、もっとほしいか?俺は、朱音がもっと欲しいよ」
彼女をソファに背をおろして立ち上がり持ち上げた格好で腰を使いながらこすりあげて回復を待つ。
そして今度はソファに組み敷いて腰を打ち続ける。体位を変えるたびに、彼女にみだらな言葉を口にさせて、抜いては求めさせ、床で、ソファで、前から後ろから、そして最後はわけのわからなくなった朱音を後ろから抱え上げるようにして攻めあげた。しっかりと結合部が映る様に調節して、もう意識も途切れ途切れの彼女は何にも気づかず、嬌声をあげて俺のものを欲しがり、喜び、そして何度も絶頂を迎えて果てて、最後にぐったりと身体を弛緩させた。

何度吐き出しただろう?どろどろに溶けた下肢をぐったりと放り出して横たわるいとしい妻。
ここまで壊していいのはこの夜だけだと思ってはいけないだろうか?それに、まだおまけがある……
目が覚めたら、彼女は驚くだろう。それともやっぱり怒るだろうか?
愛してる証拠だから、許して欲しい。
その後、たぶん再び求めてしまうこともわかっているから、先に謝っとくよ。
「すまない、朱音」

浅い呼吸だけを繰り返す彼女はしばらく目覚めそうにない。身体にクリスマスのイルミネーションをまといながら眠り続けるだけだった。
2008.12.24
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クリスマス三日目〜〜〜濃厚です(笑)
ぎりぎり間に合いましたでょうか?課長のたくらみに皆様気づきました?
しかし……こんなに鬼畜だったのでしょうか?すみません時間なくて走ってしまいました(汗)
明日でうまくまとめます(笑)
ではみなさまもよいクリスマスを〜そして明日最後の夜「クリスマス」をお楽しみに〜〜♪

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