ドアの向こう側...

「久我!なんで...」
あたしは胸を押さえながらTシャツを取ろうとした。
「竜姫...」
隅のソファにでも寝てたんだろうけど暗くて気がつかなかった。窓際に居た彼の顔は影になってよく見えない。
素早く近づいてきた彼は、そのままあたしを押し倒した。
「何するのよっ!」
「竜姫、綺麗になったな。」
「離して!」
胸を押さえてて、動かせないあたしの肩を部室の畳の上に縫い付ける。
「これも全部、秀のためか?」
「なっ、なんで秀なのよ?」
「あの日、お前が海で溺れた日、もう一回竜姫にちゃんと謝ろうって、部屋にいった。入れてくれなかったらって、美咲に頼んで部屋の鍵まで借りた。なのにお前は秀と抱き合ってた!秀がお前に惹かれてたのは知ってたさ。お前はいい奴だけど、いい女だって事ぐらい俺も気付いてたんだ。だけど、俺もお前との友情壊したくなくって、男だと思って接してきた。竜姫は簡単に男になびいたりなんかしない、そう信じてたから...だからお前が秀の腕の中で泣きじゃくってるの見た時、俺、凄く悔しくって、もう少しで乱入するとこだったよ。でもな、考えて見たら俺は今まで色んな女と付き合ってきて、麗奈とも付き合ってるのに、そんなまねする資格ないって思い留まったんだ。」
顔が近づく。笑ってるけど、すごく冷たい?怒ってるようにも見える顔。
「帰ってきてから姿見せなくて心配してたら、やけに女っぽい格好してご登場だもんな?男が出来ると違うんだよなっ!その上、目の前で脱いでくれちゃって、これって誘惑だよな?」
「ち、違う...久我、あたしはただ...」
「黙れ!竜姫が悪いんだ!」
「んんっ!!」
塞がれた唇はすぐに割り開かれて蹂躙されていく。胸を押さえる両手は引き剥がされて頭の上に押さえ込まれてる。
「いやあっ!」
首筋を降りていく唇に解き放たれて、叫び声を上げる。
(怖い、いつもの久我じゃないよぉっ...)
頭の上の手を一つにまとめると、空いた手があたしの口を塞いだ。
「むぐっ、うぐっっ!」
あの時と同じように胸までたどり着いた久我の唇と舌で丹念に愛撫されていく。
「ううっ.....んんっ....」
胸の中心を嬲られ、軽く噛まれて腰が跳ねた。
こんなに乱暴にされながら、感じてしまったあたし...
「可愛い反応するね?そんなの誰に教えられたの?くそっ、秀か?それとも他の男か?」
(あんただよ!久我、あんたがあたしに教えたんだろ?3年前の...あの夜。)
「竜姫、竜姫、なんで...」
再び激しく口付けられる。以前よりもずっと激しく、あたしの舌は完全に奴に絡め取られる。甘い疼きがそこから広がっていく。息苦しくて、頭がぼうっとして、力が抜けていく。
「はあんっ...あぁ...」
(拒めないよ...だって、やっぱり、好きだもん!けど、怖いよ?初めてなんだよ?)
甘い声が漏れるのを聞いて安心したのか、両手は開放された。それと同時にあいつの綺麗な指があたしの胸を、まるで憎んでるかのように激しくもみしだく。
「んんっ!」
空いた手が下へと降りていく。短いスカートの中の太股やヒップの下着のラインをなぞり始めてる。キスで動けなくなったあたしの内腿まで到達するとそのまま薄い下着の中心に触れる。
「ひっ!!」
「うわ、竜姫がこんな反応するなんて、思ってもみなかったよ。いや、考えないようにしてたんだな...俺は。」
喘ぐようにパクパクと息を継いでも苦しくて、動けない。身体がしびれるような、感じたことのない感覚に襲われていた。
「くうっ、やあぁ....そこは...」
久我の指が下着の隙間から滑り込んで縦にすーっとなぞり始める。
「だめっ...ん!」
「竜姫、これは雨に濡れたから?それとも感じてるの?」
中心の入り口をぐちゅぐちゅとかき混ぜる。ビクビクとあたしの身体が勝手に反応してる。
「ここは?もういっぱい他の男にされちゃったのかっ?くそっ!」
首を振り続けるあたしを冷たい目で見下ろしてる。その目のまま、あたしの中心の敏感な膨らみを弾いて、刺激し続けた。
「ひぃんっ!!ああぁぁぁぁっ....!」
かくかくと揺れるあたしの腰を優しくなぜる。
「いったの?竜姫、こんないやらしい身体だったんだ。全然気付かなかったよ?どうして俺には見せてくれなかったの?どうして...っ!」
腹ただしく畳を拳で叩くとあたしを睨みつけた。
「こんなになってから気付くなんて...竜姫、お前が悪い、悪いんだ!」
下着が荒々しく引き抜かれる。押し開かれた中心部にあいつが顔を埋める。
「やぁっ、やめて、久我、やめて!お願い...」
「もう止まるもんか、ずっと、ずっと抑えてたんだ!」
「えっ...?」
「竜姫、好きだ、愛してる、親友じゃない、女として!」
「うぐっっ!....ああっ!!」
嘘でしょと云いたかったのに、下腹部を激しい痛みが貫いた。あいつのものがずぶずぶとあたしの中にめり込んでいくのを痛みと共に受け入れた。
「痛い!痛い!痛いよ、久我...広海っ!」
「竜姫、うそだろ...は、初めてだったのか...男が出来たんじゃなかったのか...」
「うっ、ううっ...ひどいよ......」
「ごめん、竜姫、俺...」
あたしの中から自分の物をそっと引き抜くと優しくあたしを抱きしめた。


「竜姫、ごめん、俺ひどいことした。お前が急に綺麗になったのは、きっと男が出来たんだって、大学に入ってから凄く女っぽくなった時も、手出しできなかった。俺の事避けてたろ?絶対に二人っきりになってくれなかった。たまに近づくと身体強張らせて怯えるから...少しづつ寄っていこうって思ってた。その時は親友として。でもお前の気、惹きたくって、反応見たくって、他の女と付き合ったりもしたよ。俺が女と付き合ってても、竜姫は顔色一つ変えなかったけど...なんかそれも悔しくって、女ころころ変えてみたりしたけど、一緒だった。俺は竜姫にとってやっぱり親友なだけなんだって言い聞かせて来てたんだ。今更それを壊しちゃいけないと思ってた。けど、今日の竜姫みたら俺もう止まんなかったんだ。」
「........いるのに。....麗奈さんがいるのに!...」
まだ震えてるあたしをぎゅって抱きしめた。
「別れた。秀と抱き合ってたお前を見たあと、彼女のホテルへ行ったけど...抱けなかった。俺の理想の相手だったのになぁ。でもそれは映画の上での理想だったんだ。竜姫の顔がちらついて...目の前でしぼんだ俺見て麗奈には思いっきり罵られたよ。その後も、秀がお前を抱いてるって考えると部屋に戻る気しなくって、一晩中海みてた。」
「ほんと...?ほんとに?」
「あぁ、俺自分を誤魔化してただけで...いったいいつからお前に惚れてたんだろな?」
「あたしは....ずっと前からだよ?高校で、広...久我があたしの事を『親友だ』っていう前から...」
「広海でいいよ。でも嘘だろ?お前あの頃全然そんな気配なかっただろ?」
「だって...広海、そういうの嫌って言ったじゃないか!女は嫌いだとか...色々言ってて、あたし絶対言っちゃだめだって...」
「けど、どうして途中から二人っきりで逢ってくれなくなった?」
「それは...新歓コンパの時...広海があたしに...」
「新歓コンパ?俺がめちゃ酔っ払った日だな。」
「そう、あんなに酔うなんて珍しかったよな?」
「あれもお前が悪いんだ。」
「またあたし?もうっ、どういうことだよ?!」