〜月がほほえむから番外編〜
郁太郎のジレンマ5

オレたちは飲み倒した。
元々飲み友達っていうか、良く一緒に飲んでたからな。
コイツと二人で飲み屋以外行ったとこあったっけ?会えば飲んで、ホテルでセックスして、ドライブに行っても車でセックスに耽ってた。
遊園地や動物園なんて日向子と位だな、行ったのは。
「おい、もうラウンジも終わりだってよ、どうする?」
「じゃあ、あたしの部屋で飲む?」
酔って脚をもつれさせながらオレはサチを部屋に連れて行った。奇しくもそれは宗佑と日向子の居る部屋のすぐ上辺りで…
オレはまた思い出してしまった。
「なあ、サチ…いいだろ?」
何がいいんだか…オレは部屋にはいるとすぐさまサチを引き寄せた。はっきり言って抜き損ねた下半身はこれだけ飲んでもお元気だ。
「ちょっと、やめてよ…そんなつもりじゃない…」
「そんなつもりって、じゃあ、どんなつもりだったんだよ?」
この女までそう言うのか?オレは一気に血が頭に上っていくのが判った。
「よく言うぜ、この身体はオレが欲しくって濡れまくってるんじゃねえのか?」
オレはサチをベッドに押し倒すと下着の中に手を突っ込んだ。
「ほら、濡れ濡れだろ?おまえの身体はオレを思い出して、こんなにも濡れちまったんだろ?それを、そんなつもりじゃねえとか言うなっ!」
オレは、日向子にぶつけられなかった思いを、またサチにぶつけていた。
「郁太郎、やめて…お願いだから…」
同じことを言うのか?今時分、日向子は宗佑に身体開いて、「いや」とか言いながらも喜んでるのだろうと思うと溜まらなかった。
「サチ、抱かせろよ…おまえにもいい思いさせてやるから…それとも忠義立てしなきゃならない男でもいるか?」
「女の子なら…いるわ。」
「まさか…そっちの道に走ったってわけじゃねえよな?」
「当たり前でしょ?何言ってるのよっ!」
「じゃあ、いいだろ?オレもう、こんななんだ…知ってるだろ?こうなったらオレが止まらないこと…」
オレは下半身の強張りをサチに押しつける。
「サチ、なあ、ここ、いいんだろ?」
馴染んだ身体に愛撫を落とす。彼女の弱い首筋や開いた胸に…脚の付け根に忍ばせた指は濃い繁みをかき分け、濡れそぼった蜜壺をかき混ぜる。
奥に迄差し込み、サチのざらついたイイトコを指の腹で撫で擦る。それだけでサチはたまらない声をあげた。
「はぁん、だめぇ…あんた、全然変わってないじゃない…あたしのこと…身体だけで…」
「嫌じゃねえんだろ?オレの指こんなに締め付けて…一人の夜は思い出すんだぜ、おまえのこのからだ…」
「嘘つき…文句言っていいって言ったくせに…」
「さっき散々言ってたじゃないか?これからは身体で文句言えよ…」
オレは自分の猛りを納めたくって、準備を終えるとサチの中に埋め込む。ずぶずぶと受け入れるそこは熱く、ぬかるみはオレを受け止め卑猥に音を立てる。オレのモノに絡みつくサチの中は数年前と同じ、いやあの時以上にオレを求めているように思えた。その唇から漏れる甘い吐息とは裏腹な拒否の言葉や、仕草とは正反対に…

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